心にある花♯1 芽吹き咲きひらく言葉
※音声配信プラットフォーム #standfm 連動コンテンツです。本編は下記からどうぞ。
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言葉は何のためにあるのか? そこから話は始まります。
言葉は、「伝えるため」の手段です。
一方で、言葉の語源に遡ってみます。
はるか昔、「言」の一文字で意味をなしていました。
その後、言霊というように物事の「事」と同じ重みと実在をもつことが嫌がられ、事実と異なる、軽い、というある意味願いを込められて「葉」のほか「端」「羽」といった文字をつけて「ことば」と発語されるようになりました。
平安時代、古今和歌集や土佐日記ではひらがなの「ことば」
枕草子では「詞」
室町時代に入って徒然草では今の「言葉」が使われています。
やまとうたは ひとのこころをたねとして よろづのことの葉とぞなりぬる
と古今和歌集にあるように、豊かに芽吹いて生い茂る葉が今の「言葉」の無限の可能性と重なり、現在の表記に落ち着いたと思われています。
かつて、事実となることが忌み嫌われたはずの言葉が、その豊かさを「葉」という言葉に変え、そして今、ひととひととの関係を形作る手段となっている。
・・・・・・そういや君はずいぶん赤い目をしてるね。
次回の心の花は、芽吹いた感情を育てる言葉についてお話します。