あまり知られていないスマホメーカーが、昨年2023年に1兆2000億円の売り上げをあげているという現象が起きています。TECNOやitelというブランドを展開している、传音(伝音 チュアンイン)という中国のメーカーです。日本での知名度は低いですが、実は中国でもあまり知られていません。なぜならこれらのスマホは中国よりも、アフリカで主に販売されているからです。 传音の2023年の売上は623.92億元(約1兆2478億円)で昨年比33.9%増、営業利益は67.48億元(昨年対比
月28日に中国IT大手、百度(バイドゥー)の2023年第4四半期決算が発表されました。売上も純利益も前年より増加して、好調な決算です。百度は検索やクラウドサービスが事業の柱ですが、百度の発表によれば、昨年サービス開始した生成AIサービスの「文心一言(ウェンシン イーイェン)」がすでに収益に貢献していて、2024年には広告収入とAIクラウド事業で数十億元(1元=約20円)の増収が見込まれるそうです。百度全体では1000億元以上の収益がありますので、比率はまだ小さいですが、生成A
毎年春節の時期は、中国では映画が盛り上がります。大型連休で映画を見に行く人が一年で一番多くなる時期なので、各映画会社がこぞって大作を放映するのが伝統になっています。年の初めなので、大年初一(ダーニェン チューイー)と呼ばれます。 今年の春節の映画で一番話題になっているのは、热辣滚烫(ラーラー クンタン)という映画です。社会に適合できず、家で引きこもりの生活を送っていた女性が、一念発起していボクシングに打ち込み、人生を変えていくというストーリーで、安藤サクラさんが主演を務めた「
広州に新しくできた「牛もつとコーヒー」のお店が人気です。日本人からすると謎の組み合わせですが、連日店の前には行列が出来ているそうです。 店の名前は「CowCow其其 牛杂咖啡店(ニョウザー カーフェーディエン)」。お店の雰囲気は明るくしゃれていて、パリのカフェのように店内の席と外の席があります。価格は牛もつ煮(牛杂 ニョウザー)は、一杯18元(約360円)。コーヒーも一杯18元で、割と安めです。牛もつ煮に、ご飯ものや麺をつければ、立派な食事になります。 人気の理由は、
中国ではライブコマースが消費の主流になっていますが、特にTikTok(抖音 ドウイン)の動画から直接商品が買えるようになっているので、TikTokでバズりがちな、くだらない商品が爆発的に売れています。 优趣优品(優趣優品 ヨウチュイ ヨウピン)というネットショップでは、もともとアヒルの抱き枕を売っていましたが、たまたま作ったハチのぬいぐるみを見て、ネットのフォロワーがそのぬいぐるみを「鲨bee」と名付けたことから、サメとハチのぬいぐるみを作りました。 中国語でサメは鲨鱼(シ
拼多多(ビンドゥオドゥオ)という中国の通販大手企業があります。ユーザーは6億人、年間売上は10兆円に上ると思われます。創業から5年くらいで急成長しましたが、より多くの人が集まって買えば、さらに安くなる共同購買がその成功の理由と言われ、日本では中国版グルーポンと紹介されることが多いです。 なぜ拼多多がここまで成功できたのでしょうか。グルーポンといえば日本ではすでに事業を終了しており、とても成功したとは言えません。おせち騒動があってブランドイメージが悪化したことが原因のひとつで
中国語でおでんは「关东煮(グアンドンジュー)」と言います。台湾では「熬点(アオディエン)」と、おでんの発音から字を当てた呼び方もありますが、中国大陸では「关东煮」という言い方が一般的なようです。 关东煮は日本式の漢字で書けば「関東煮」です。つまり関西の「関東煮(かんとだき)」が中国ではおでんの呼び方として一般的になっています。関西の「関東煮(かんとだき)」は関東の「おでん」と似ていますが、味付けが薄口しょうゆを使った甘めな味付けで、具材にクジラや牛筋を使うところが「おでん」
2021年から中国で「離婚冷静期」が制定され、物議をかもしています。中国語では「离婚冷静期(リーフン ランジン チー)」と書きますが、「离」は「離」の簡体字なので、日本の漢字を使って書けば、そのまま「離婚冷静期」になります。 中国では最近電撃婚が増える一方、すぐ離婚する人も増えています。ちなみに中国語では電撃婚のことを「闪婚(シャンフン)」と言います。中国の離婚率は日本の倍に上ると言われていますが、増加する離婚率を問題視した政府は、離婚を申請しても30日間は「冷静に考える期
シトロエンやホンダ、日産と合弁会社を作っている东风汽车集团(ドンフォン チーチャー ジートゥアン)が大胆な価格戦略に出ています。シトロエン(东风雪铁龙)は最大9万元(約180万円)、ホンダ(东风本田)は最大6.8万元、日産(东风日产)は最大6万元の優待割引をすると発表しました。シトロエンのC6は現在メーカー希望価格が21.68~27.59万元(約430万~550万円)ですが、これが9万元割引されると12.68万元(約250万円)になり、シビックやカローラよりも安くなるとのこと
中国に8339店舗展開し、中国最大のコーヒーチェーンの座を確保しているラッキンコーヒー(瑞幸咖啡 ルイシン カーフェイ)の前途に暗雲が立て込めています。中国のコーヒーの価格は、スターバックスが30元(約600円)、ラッキンコーヒーが15元(約300円)ですが、いま5元(約100円)でコーヒーを売るチェーン店が、台頭しているのです。 主なところでは中国のタピオカ飲料大手の蜜雪冰城が運営する幸运咖(シンユン カー)、 ラッキンコーヒーの創業者である女性、钱治亚が2022年に創立
以前こちらで取り上げたTemuのその後の状況です。アメリカで1億人が視聴すると言われる「スーパーボウル」、NFL(アメリカンフットボールリーグ)の決勝戦が2月13日に行われました。アメリカ最大と言われるスポーツの祭典だけに、ハーフタイムショウに著名なスターが出演したり、試合以外のことも話題になります。CMもそのひとつで、毎年さまざまな大企業が、巨額な資金を投じてCM枠を奪い合いますが、今年のスーパーボウルではTemuが1400万ドル(約19億円)を投じて30秒のCMを2回放送
中国で数年前から使われるようになった言葉に「普信男」というものがあります。 とても普通なのに、なぜかとても自信がある男、という意味で、中国の人気番組脱口秀大会(トゥオコウショウ ダーホェ トークショウ大会)で、中国のスタンダップコメディアンの杨笠(ヤンリー)が言った「明明那么普通,却那么自信」という言葉からきているそうです。「明らかに普通(な男性)なのに、こんなに自信満々になれるのは(不思議だ)」という意味です。 中国は一人っ子政策のせいか、小さいころから親が子供をほめま
ChatGPTというOpen AIが開発したチャットポットが話題になっています。さっそくアカウントを作って試してみたのですが、たいていの質問に対して、まるで人間が書いているかのように流暢な言葉で回答してくれます。日本語にも対応しているので、「最近人気のある小説は?」「同性婚は合法化すべきか?」など、思いつくままに質問してみると、丁寧な日本語でそつのない答えを返してきます。プログラミングや小説、音楽も作れるというから、驚きです。 中国のネット検索大手の百度(バイドゥー)が、2
中国語で狗血(ゴウシエ)という表現があります。直訳すると犬の血ですが、ドラマや映画でよく使われるお決まりの筋書きのことを意味します。恋愛ドラマで言えば、最初は反発しあっていた若い男女が、そのうちにお互いにひかれあうとか、いい雰囲気になってキスしようとすると必ずジャマがはいるとか、こういう展開のことを狗血といいます。「太狗血了(タイ ゴウシエ ラ」などと使われます。 鸡血(ジーシエ)はニワトリの血という意味ですが、こちらにもおもしろい使われ方があります。スラング的表現ですが、
日本語の新年のあいさつは「あけましておめでとうございます」や「謹賀新年」などがありますが、中国語の場合はさらにバリエーションが豊富です。 もっともよく使うのは 新年快乐(シンニェン クァイラー) 新年好(シンニェン ハオ) どちらも英語のHappy New Year と同じ意味です。 恭喜发财(ゴンシー ファーツァイ) 恭喜はおめでとう、发财はお金が儲かるようにという意味です。 过年好(グオニェン ハオ)という言い方もあります。过年は年越しという意味になります。
中国で急成長しているネット証券会社に、富途控股(フートゥー コングー)と老虎证券(ラオフー ジェンチュェン)という2つの会社があります。どちらも中国本土の人向けに、香港株や米国株を販売することを事業の中心としています。この2社を合わせて500万人以上の顧客があり、そのうち200万人以上が実際に資金を運用していて、その運用金額は600億ドルを超えると言われています。それぞれ「富途(フートゥー)」はお金持ちへの道、「老虎(ラオフー)」はトラという意味になります。中国語の「老(ラオ