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いだてん噺

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2024年11月の記事一覧

[いだてん噺]二十三日間10(1116文字)

  スウェーデンのエテボリーに着いて15日目、8月18日。

 第2回世界女子競技エテボリー大会の開催日まで10日を切ったこの日、マネージャーの黒田乙吉から「もうそろそろ練習も終ってゆかねばならぬので、無理をしないように」と注意を受けた絹枝は、今日と明日で猛練習はひとまず止めることにして、いつもより早く運動場に出かけた。

 記録が延びずに焦燥感の募る走り幅跳びに比べ、円盤揚げは好調を持続しており

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[いだてん噺]二十三日間09(810文字)

  スウェーデンのエテボリーに着いて11日目から13日目、8月14日から8月16日の3日間、絹枝は脚の痛みなどの為に、練習を休んで休養につとめている。(3日間、マッサージも受けていた)

 自伝に『元気恢復した』と書かれている8月17日の午後1時から練習を再開している。
 天気の良い日で、『スウェーデンに来て以来、こんなに気持ちのいい日は初めてだ』と自伝に記されている。

 数日間休んだためか、ス

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[いだてん噺]二十三日間08(1280文字)

  スウェーデンのエテボリーに着いて10日目、8月13日。

 8月10日から痛みがあった『前股筋が痛んで仕方ない』と絹枝は自伝に記している。
 この前股筋の痛みは、前年の10月1~3日に開催された、第2回明治神宮競技大会の前日に、あまりにも過度な練習をしたために痛めたもので、『少し練習が過度になると必ず出て来る』というものであった。

 黒田乙吉が止めるのもきかずに、絹枝は練習に出た。
 少々の

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[いだてん噺]二十三日間07(1239文字)

  スウェーデンのエテボリーに着いて9日目、8月12日。

  『昨日一日の休みをとったので今日は大変元気がいい』と絹枝は自伝に記している。

 但し、長い列車の旅の影響か上歯全部が浮いているような気がしており、この日の朝食を終えた後には、上顎の臼歯が痛み出し、歯科医で応急手当を受けている。

 また円盤投げは、初めて取り組む競技なので、勝手がわからないながらも、成果は出ていた。
 円盤投げの方が

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[いだてん噺]二十三日間06(1566文字)

  スウェーデンのエテボリーに着いて7日目、8月10日。

 この日、絹枝は地元のスポーツ用品店に行き、槍、円盤、巻き尺を購入している。
 『巻き尺の安価で丈夫なことには驚いた』と記している。

 昨日、練習をし過ぎたためか、マッサージをしなかったためか、右足の股関節が痛み、スタートの練習は行わず、走り幅跳びも1回のみで切り上げている。(円盤投げは30メートル81が出せた)
 
 練習は早々に打ち

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