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大奥 2023 徳川吉宗×水野祐之進
男女逆転の設定で話題となったよしながふみの傑作『大奥』が再び映像化されました。2023年1月から3月にかけてNHK総合「ドラマ10」で第一期が放送されました。キャストもそれにふさわしく漫画から出てきたような雰囲気を醸し出しました。江戸時代初期から幕末に至るまでの場面を映像化する予定です。
以下、NHK公式サイトより引用
【あらすじ】 江戸幕府3代将軍・徳川家光の時代、「赤面(あかづら)疱瘡(ほうそう)」と呼ばれる奇妙な病が日本中に広がっていった。この病は“若い男子にのみ”感染し、感染すれば“数日で死に至る”恐ろしい病であった。対処法も治療法も発見されず、結果として男子の人口は女子の1/4にまで激減し、日本の社会構造は激変した。男子は希少な種馬として育てられ、女子はかつての男子の代わりとして労働力の担い手となり、あらゆる家業が女から女へと受け継がれるようになる。江戸城でも3代将軍家光以降、将軍職は女子へと引き継がれ、大奥は将軍の威光の証であるがごとく希少な男子を囲い、俗に美男3千人などと称される男の世界が築かれていくのであった。
感想
漫画原作を忠実にしつつ取捨選択し45分間の制約の下、まとめられています。前回の映像化(映画、2012年TBSテレビドラマ)では不十分だった作品の表現がより明確になり、また原作にはない場面があり登場人物をより掘り下げて魅力的に伝えました。
冨永愛の徳川吉宗は松平健を凌ぐ女将軍を見事に演じました。威風堂々の打掛姿から乗馬姿に至るまで「将軍」というものを視聴者に見せ、男女逆転の世の中になった理由と赤面疱瘡撲滅を真剣に取り組む強さが伝わりました。
原作では吉宗に助けられ町人となり、幼なじみのお信と結ばれ退場した水野祐之進(演・中島裕翔)はドラマでは引き続き登場し赤面疱瘡撲滅に協力し村々を探索したり、そして何よりも女装で登場した場面があり驚きです!
脳性麻痺で知られる徳川家重を三浦透子が演じ国や人に尽くしたい気持ちを抱きながら言葉が話せない悲しさを伝わり、かつて大河ドラマ『八代将軍 吉宗』(1995年)で家重を演じた中村梅雀を彷彿させるとSNSで評判となりました。
大奥総取締(実際の役職名は「御年寄」)・藤波を片岡愛之助が演じ、原作以上の老獪さを出し、大奥大リストラを打ち出す吉宗に対し苦情を訴えたり大奥に生きた男(実際は女性)の哀しみを滲み出ていました。引退後の姿が描かれ片岡仁左衛門を宣伝する場面が登場しました。片岡一門らしいです🤣
他に書くことがありますが後日譲ります。
※ 2023年4月15日、大幅加筆修正
※ 2023年7月24日、修正
参考サイト
NHKオンライン ドラマ10『大奥』
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