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南方熊楠と『いもづる』仲間
以下の記事で南方熊楠が斎藤昌三の発行していた趣味誌『いもづる』を読んでいたことを紹介したが、他にも熊楠と『いもづる』との接点を知ったので紹介したい。厳密にいえば、熊楠と『いもづる』同人たちとの接点である。
『いもづる』の同人(客員)であった富士崎放江、大曲駒村は『誹風末摘花通解』(8巻+別巻の合計9巻、1928~1933年)を発行したが、この本の別巻の「あとがき」に協力者の1人として熊楠が紹介されている。以下に協力者を記載したい。なお、この本は佐賀大学附属図書館の貴重書デジタルアーカイブで閲覧できる。
南方熊楠
岡田三面子
梅本塵山
西原柳雨
飯島花月
花岡百樹
武笠山椒
笹川臨風
再生外骨(宮武外骨)
(三田)平凡寺
山崎紫紅
宮尾しげを
石川巖
尾崎久彌
小熊幸司郎
廣田政之進(広田魔山人)
鎭目桃泉
斎藤昌三
鶴岡春盞樓
川柳寺雀羅
小島昇一
町田彦三郎
髙橋友鳳
雑賀貞次郎
米川寛
市場直二郎
本間八右衛門
江澤菜魚
この中で富士崎、大曲以外の『いもづる』の関係者は斎藤昌三、宮尾しげをである。斎藤と熊楠の関係については以下の記事で紹介したことがあるが、一見すると熊楠と関係なさそうな趣味人(同好者)と熊楠、雑賀が並記されているのが興味深い。
『南方熊楠大事典』(勉誠出版、2012年)に立項されている「近世文芸」によれば、熊楠は三田村鳶魚などの在野の研究者(同好者)と交流することを通して近世文学へ関心を持ったという。近世文学の同好者たちと熊楠の間にどのような交流があったのかは気になるところである。
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