赤松啓介の執筆目録について
以下の記事で赤松啓介のことを取り上げたが、この記事を書いている際に赤松の執筆目録が含まれている『赤松啓介著作集1』(赤松啓介著作集刊行会、1981年)を国会図書館デジコレ(個人配信)で閲覧できることに気が付いた。以下にリンクを貼っておきたい。
この執筆目録は非常に行き届いており、私が総目次を作成した(注1)加賀紫水の『土の香』の赤松(栗山一夫名義で投稿されている)の文章も収録されている。執筆目録の「付記」には「短時間の編集作業のためまだ未確認のものが多数あり、脱漏も少なくないと思われる」と述べられているが、『土の香』は所蔵している研究機関・図書館が少ないため、編集者の仕事の丹念さが伺える。
さらに赤松が『民間信仰』という雑誌に「狐の概観」という文章を投稿していることも記載されている。(こちらも栗山一夫名義で投稿。)この『民間信仰』という雑誌は『草の根研究会』第1号で私が紹介した方言研究者・橘正一が発行していた雑誌であり、赤松が投稿していることも言及した。『民間信仰』は第1号で終わってしまったため、私が紹介するまではその存在自体が疑われていた雑誌であったが、この雑誌のことも執筆目録に反映しているのは凄い。
(注1)『土の香』総目次については調査趣味誌『深夜の調べ』第1号に投稿している。
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