部分のどこを切り取っても「らしさ」が伝わってくるブランディングの本質
言行一致。
言っていることとやっていることに
一貫性があれば
周囲から信頼されます。
一貫性は、
表面的なものではなく本質的なもの。
人や組織に確固たる「軸」があり、
その軸に一貫する言葉や行動に
注目する必要があります。
表現は違うけど、
言っていることは同じ。
やっていることは違うように見えるけど、
狙っているアウトプット(成果)は同じ
という感じで、
表面的には柔軟に変化を志向する
可塑性があるところに
ある種「誤解」を生むこともありますが、
本質を洞察して評価する必要があります。
■ブランディングとは、
言行をコントロールすることです。
軸という「らしさ」
この抽象概念を言語化して、
個別具体的なアクションに落とし込む。
この具体事例が
抽象概念に一貫しているかどうか
をコントロールすることが
ブランディングです。
全体は部分の集合であり、
部分のどこを見ても同じ
「らしさ」が伝わってくる。
ここに一貫性を感じて、
人は安心感をいだき、信頼するようになるわけです。
Appleは世界中、
どこのショップにいってもそれとわかるデザイン。
ドイツのサッカークラブ、
ドルトムントのクリエイティブは、
どこを切り取っても同じテイストです。
■吉本興業に所属する、
ナインティナインの矢部浩之さん。
彼がプロデュースする「やべっちCUP」のビジョンは
自主性、自己表現を尊重し、助け合いながら目標に向かう大切さを子どもたちに伝える大会にする
矢部さん自身、
幼少期にサッカーを始め、夢中になり、
しかしながら挫折を経験。
お笑い芸人として身を立てる決意をして
今に至る、という人生を送っています。
ひとりひとり、個性的な存在で、誰もが周囲に貢献できる才能がある。全員が人として価値があって、評価され、必要とされている。自ら考えて、自ら目標をもって、主体的に行動して人生を切り開いていってほしい。
という思いは
矢部さんの人生経験から導き出された教訓であり、
それがやべっちCUPの
ビジョンになりました。
単なるサッカーの大会ではなく、
子どもたちの夢を後押しする機会に。
ビジョンという抽象概念は、
現場での芸人や選手の行動に落とし込まれ、
クリエイティブにも
反映されています。
このブランドコントロールはまさに、
言行一致そのもの。
■今年は開催が危ぶまれました。
コロナ禍により早々に
子どもたちとのふれあいを断念。
ビジョンに照らし合わせて考えたとき
「子どもたちと話せないんだったらやる意味がない」
と、矢部さんの気持ちは
ブレませんでした。
ビジョンを大切にしているからこその
意思決定。
今年は開催を取りやめる方向で
私たちも調整していました。
ところが殺到したのは
子どもたちの「今年はやらないの?」という声。
サッカー大会がなくても
「何かやってほしい」という切なる願いが
矢部さんの心に突き刺さりました。
ふれあいというビジョンに一貫した行動を、
どうにかして今の状況下で実現できるか?
「オンライン」を通して
ふれあいの機会を設けることで、
実施に向けて気持ちをあらたにして
私たちも再度動き出しました。
■明日、
イミューズやべっちCUP2020
が開催されます。
安全対策などイレギュラーな作業が
私たちを思いっきり苦しめていますが、
それでも矢部さんをはじめとする
芸人や選手のメッセージが
子どもたちに楽しみを提供する
ということをイメージしながら
準備を進めてきました。
現在、明日に向けて
最後の調整中。
やべっちCUPが発するメッセージが
ビジョンに一貫しているかどうか。
あとはこの一点集中で
イベントをデザインしていきます。
今日も最後まで読んでくれて
ありがとうございました。
それではまた明日。
おつかれっした!