出会い
1月の検査でも、特に乳ガンの進行はなく、また3ヶ月後の検査の日が近づいてきた。しかし、検査予約日の5/15は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言下で、私が通う病院は、新型コロナウイルスの感染者を受け入れていることから、私は、病院に行くことを非常に恐れた。
そこで受け入れられるかわからないが、予約の変更ができるか病院に電話をした。受付からブレストセンターに繋がるまで30分も待たされ、やっと電話が繋がった。検査の予約の変更について可能か聞いてみると、理由としては新型コロナウイルスか聞かれた。私は、新型コロナウイルス感染が恐いという理由を伝えると、あっさり1ヶ月後の6/16に予約を変更できた。先生は診察の度に私に手術を勧めているが、このような緊急事態では、私のような初期の乳ガンは、急いで手術する必要がないかのようだった。
緊急事態宣言下においては、仕事はテレワークとなり、外出はスーパーへ食材や日用品の買い出しに行くのみで、友人とも会うこともできなかったので、私は、毎週日曜日はエデン農園で過ごしていた。
エデン農園のある地域は、新型コロナウイルス感染者も出ておらず、木々や植物、虫や鳥にとって、新型コロナウイルスはまるで無関係のように平穏だった。日だまりのエデン農園で、野菜の成長を見て、収穫したり、ハーブの美しい花や香りに包まれているだけで幸せだった。
エデン農園で作業をしていると、久しぶりに近所の方が来られた。帽子とマスクをしていたが、私は直ぐに誰だか分かり、駆け寄って挨拶した。私は、彼女が最近乳ガンで手術をされたことを父から知らされていたのだ。彼女も私が乳ガンであることを知り、会いに来てくれたのだった。同じ乳ガンの同士ということで、私達の距離はぐっと縮まり、私達はお互いの病状をシェアした。彼女は、手術によってすっきりしたかったと話していたが、術後の治療はつらそうだった。私は、自分はイエス・キリストの癒しを信じて、お祈りと薬膳に励んでいて、体調もとても良いことを話した。ガン患者は、誰もが死の恐怖と向き合っているので、私達は、死や天国についても話すことができた。私は、彼女はクリスチャンではないが、このように会えて話せたことが嬉しくてお祈りさせてほしいと言った。彼女と手を握りあって、お祈りしていると涙が溢れてきた。お祈り後、彼女は手が熱くなったと言って、嬉しそうだった。
次の検査までの間、また別の出会いがあった。バイブルスタディのリーダーズミーティングで、zoomのブレークアウトセッションで偶然一緒になったリーダーが、最近の健康診断で乳ガンの可能性を指摘され、再検査することになったと打ち明けてくれた。私は、彼女に自分の状況を話し、彼女のためにお祈りをすることができた。
自分が乳ガンになって、最初は絶望の縁にたたされていたが、手術をせず、イエス・キリストの癒しを信じて、お祈りと薬膳と養生に励んで、体調も心も守られていること、人を励ますことができるようになったことに感謝した。