ご挨拶にかえて【1冊目:うさぎマンション/JP】
はじめまして
はじめまして、naoと申します。5歳の娘、鈴(すず)と夫と3人、アメリカ東海岸に住んでいます。
夫は台湾系アメリカ&カナダ人。日本語も流暢に操ってくれるおかげで家族間の会話は日英中ミックスです。
活字がないと生きていけない、本の虫の両親から産まれた娘は見事な本の幼虫に育っています。家の中には本棚が5本、日本語、英語、中国語(+台湾語)の本が詰まって……詰まりきらず、溢れ出ていますが、娘はそんな本棚の周りで携帯用読書灯と一緒に座り込んで読書に没頭する毎日です。
本だけは惜しみなく与えよ、という実家の方針によりまだまだ増え続ける鈴の本。せっかくなので読んだ本と感想を記録していこうと試行錯誤中です。
どこまで続くか、お時間があればお付き合いください。
【1冊目】「うさぎマンション」/日本語
記念すべき1冊目は、鈴のバイブル的絵本「うさぎマンション」です。一番最初に読んだ本ではないのですが、今の娘を構成している半分以上はこの本がベースになっているので紹介しないわけにはまいりません。
「うさぎマンションは
おくじょうつきの5かいだて。
24のへやがある」…
と始まるとおり、見開きいっぱい5階×5部屋で25部屋(うち一つは玄関なので24部屋)に住むうさぎたちが出てきます。
バレリーナうさぎ、ケーキやうさぎ、うさぎバンドやたんていうさぎ。
たまに他のうさぎの部屋を訪ねたり、鳥が手紙を運んだり。一ページめくるごとにそれぞれの一日が交わったり交わらなかったりしながら各部屋のうさぎたちの物語が進んで行きます。みんな思い思いの一日を過ごし、最後は新しく引っ越してきたうさぎ家族のウェルカムパーティーで大集合。総勢42匹のうさぎ(に加えて猫や鳥やその他の生き物)が集まる様子は昔住んでいた学生寮を思い出して懐かしくもワクワクした気分になります。
娘がうさぎをこよなく愛するようになったのは、誕生祝いに祖母からうさぎのぬいぐるみを贈られたことがきっかけでした。1歳を過ぎて「うさぎ」とつく本を片っ端から読むようになり、その時期にこの「うさぎマンション」という本に出会ったのです。この本に出てきた「まほうつかいうさぎ」が彼女の運命を変えた、と言っても過言ではありません。本当に。
この「まほうつかいうさぎ」を見た瞬間、これは自分だ!と思ったらしく、今に至るまで彼女は自分のことを「まほうつかいうさぎ(the bunny witch)」だと信じています。
これがきっかけで魔法使いや魔女に興味を持ち、「魔女の実験」と称して科学実験が好きになったりハリーポッターが好きになったりしているので、興味の根っこはどこまでも深く広く伸びていくのだなあ…と興味深く観察しています。
ちなみに先日5歳を迎えた娘に
「5歳の誕生日パーティー、テーマは何がいい?」
と聞いたところ、
「まほうつかいうさぎ!」
と即答されました。
まほうつかいうさぎ…まほうつかいうさぎか…私はわかるけどこちら(アメリカ)のパーティーコーディネーターやケーキ屋に正しく伝わるだろうか…と危惧しながら伝えると、
「まほうつかいうさぎって何でしょうか…何かのキャラクターですか?参考にできるサイトとかあります?」
と、双方からとても困惑した返事がありました。申し訳なく思いながらもこの本を何枚も写真に撮って送ったことは今ではいい思い出です…