家族ってシステム。そういうことか!「マンガでわかる家族療法:親子/子どものカウンセリング編」を読んで(読書感想文#77)
”読書の秋”らしい気候になりました。
気がついたら10月も半ばですね。
恐ろしい・・・
マンガ以外も結構読んでいるのですが、アウトプットが全然追いついていません。誰かと約束しないと、ペースが守れない気がするので、こっそり宣言。(2週間に1回は、感想書いていきます。よろしくお願いします!)
さてさて、本日紹介するのは「家族療法」のマンガ。
kindle読み放題で無料のマンガだから、移動時間のスキマなどにも開くハードルが低くて、ありがたい。
読書って「読んでみよう!」という、腰を上げるところが、なぜかパワーいるよね。。
こちらが1冊目で、
▼マンガでわかる家族療法:親子のカウンセリング編
こちらが2冊目。
▼マンガでわかる家族療法:大人のカウンセリング編
1冊目と2冊目で、内容の難易度がやや違うので、1から読むのがおすすめ。(2の方が専門家向けになっています)
家族というシステムは面白い。
家族に問題・・・までいかなくても、課題は誰しも抱えていると思います。
全く課題がないのなら、それ自体が課題かもしれないし。
家族療法では、家族の中の問題の中心と見られる人物を「患者と認識された人(Identified Patient;IP)」と呼びます。
なぜ患者と呼ばないかというと、家族全体をシステムと捉え、IPの症状や問題もその「問題持続システム」の一部と考えるからです。
時にはセラピストもそのシステムの一部と捉えて考えていきます。
すごく面白いですよね・・・
私は最初、家族療法の大枠を聞いたときは、「家族に問題があるから、家族に介入することでIPの症状を治すんだ」と思っていたんですよね。
これが全くの大間違い。
原因は分からない。治療者はあまりそこには興味がない。
あくまで、家族システムの流れを変える働きかけをすることで、問題が問題でなくなっていくという・・・。
家族というものは、良くも悪くも人と人とのコミュニケーションがある。
IPの症状はポツンとそこにあるのではなく、家族の中で「文脈」が生まれている。
例えば不登校で、母が子どもにかかりきりになって、その状況で安定してしまうなら。母と子に介入するのかな?と素直に思ってみたのですが違う。
例えば父のアルコールの問題、子が自己主張できない問題など、他の問題に焦点をシフトさせるような関わりをしたりする例もあるんですね。
(結果的に、夫婦・家族が良い方向にいくような形がマンガで描かれていました。すごい。実際に自分でやるのは難しそうだなぁ。逆に混線させちゃいそう。。)
外在化。「〇〇なキャラクターがいる」って、このあいだのIFSの「パーツ」と似てる!
例えばIPは「イライラしやすい人」なんじゃなくて、「イライラ虫にやられやすい」人なだけ、と捉えてみる。
確かにこの方が対処しやすいし、家族も「その人が悪い」ではなく、「みんなでその虫を退治しよう!」と形が変わる。なるほど~。
ってここで思ったのが、
前回の本で取り上げたIFS内的家族システムの話と似てますよね。
というか、だから、内的「家族システム」なのかな?
またぐるぐるして、戻ってきそうだな。(読書と別に、体系的に学ぶことも必要だなと最近実感しているのは、これが起こりがちだからです。。笑)
しかし、私の読書は自由でしあわせだなぁ。
このマンガ、1話完結のお話が7・8つ入っている形なので、中断しても大丈夫なのが読みやすかったです。
それゆえ気軽に読んじゃうのですが、著者の方が仰っている通り、事例をそのまま現場に当てはめるようなことは違うので、注意しないといけないですね。
その場に適切な方法は、その症例次第なんですよね。
ついストーリーが面白いから、するするっと読んでしまって、そこを勘違いしそうなのが怖くて。結局4回くらい読み返しました(笑)
それでも、繰り返し読んで考えられるから、読みやすいというのはありがたいよ。
私の読書は、こんな緩急をつけながら、自分のキャパに合わせて、ゆっくり進む。知らないことだらけの心の世界を、相変わらず好き勝手に旅しています。
これってとっても自由なことで、幸せなことだなぁと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
またお付き合いいただけたら、嬉しいです!