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【あし #24 / て #6 / しんけい #25】息子の介護を、他から学び、他に伝える
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樹希母さん(後編)
(前編から続く)
大きな交通事故に遭って意識が半年以上戻らない息子の樹希さんに寄り添い続け、その後の回復過程でも辛い思いをした樹希母さん。その途中で何かしら外に向けて支援を求めることはしなかったのかと聞くと、リアルな答えが返ってきた。
「様々なサポートや相談室や家族会などもあるのですが、その瞬間は目の前の息子を見ることに精一杯で、コンタクトを取るなど行動して相談までするエネルギーがなく、そこまで行きつけないんです」
そうして「自分の中で乗り越えないといけない」と思い頑張ってきたが、やはり先のことなどを誰かに相談できないことは孤独だった。
そんな中で、SNSを通じて、同じような境遇でお子さんを介護する親御さんを調べ、ブログなどに行きつく。
もちろん、「障害のあるお子さんをもつ母親」であっても、そのお子さんの障害が先天性か中途かで感情も違う、さらに、家族構成ももちろん違う。「シングルマザーで一人っ子の息子をもつ」樹希母さんと全く同じ状況の方がいるわけではない。
それでも、「私だけじゃない、それだけで救いになった」
![](https://assets.st-note.com/img/1731232998-cDhXKSFlayBiVb6oNs1jeTGZ.jpg?width=1200)
息子の樹希さん(instagram、TikTok)は現在「車椅子モデル」として活躍しているが、今でもリハビリは続いている。退院して樹希母さんが在宅介護をするようになってから6年が経った。
樹希母さんはそうした二人三脚の姿を積極的にSNSで発信している。「かつての自分のように、参考に見てくれる方がいてくれたら」と願うからだ。実際、かつての樹希母さんと同じような状況で、「(家族の)意識が戻らずにどうしていいかわからなくて、探していたらインスタにたどり着いた」といったDMをもらうこともある。
そうした境遇に身を置くお母さん方が共通してもつ課題が、「親亡き後問題」だ。
樹希母さんも6年間、「母親だからできるという変な自信で、ワンオペ介護を続けてきた」。しかし、肉体的にはしんどく、同じ立場で無理をしたことでうつ病になったという話も聞くようになった。
そこで現在、先々に備えて、これまでの在宅介護から重度訪問介護に切り替え、親子二人三脚での介護から、ヘルパーさんとの二人三脚の形にも慣れてもらうため、少しづつ練習を始めている。
「自分は6年目で気付くことができて、ラッキーだった。同じような状況の他の方にも同じように頼れる先を見つけることに気付いてほしい」とエールを送る。
そして、もう一つ伝えたいのが、「介護してても、おしゃれを諦めない」こと。
息子さんの介護を続ける中で、ある日、「自分の姿を見た時にお化けみたいでゾッとした」。毎日が自分より息子。介護に疲れ切って洋服も毎日同じだったり、自分自身をケアしたり目がいかなくなっていた。
「自分の中で、介護の辛さと自分のひどさが、負の連鎖になっていた」
そこから「これではまずい」と、どんなに介護に忙しくても、「ちょっと洋服を変えたりメイクをしたり、自分が好きなものを取り入れてキラキラする時間」を作るようにした。それで、ちょっと気持ちが明るくなり、介護に向ける目も明るくなった。
今では、どんなに忙しくても美容院に行く時間を作り、出かけるときは車椅子の息子さんと一緒におしゃれを楽しんでいる。そんな様子も積極的に発信し、「介護の辛くて暗いイメージも変えたい」と微笑んでくれた。
![](https://assets.st-note.com/img/1731232729-K2bTx6zNE5taIlhcoYX1U3g0.jpg?width=1200)
当たり前だが、家族が障害を負い、自宅で介護をすることは、大変なことだ。
樹希母さんがかつてそうだったように、目の前のことに精一杯で、時間を取って何かを調べたり外出して相談したりすることは、思った以上に難しい。
そんな中で、似た経験をしている人の前向きな発信をチラッとでも見れる意味は大きい。例えそれがそのまま答えでなくても、力になる。
それを自ら経験し、今度は自らも発信する樹希母さんは、「自分たちでお伝えできることがあるのであれば、何とかしてあげたい」と話してくれた。
そんな気持ちの積み重なりが分厚くなっていくことが、社会にとって大事だ。Inclusive Hubもそこに貢献していきたい。
ここまで読んでくださった皆さまに‥
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