桜の花に想ふ
今年も桜の花はきれいに咲きました。
この写真は山口県の萩往還梅林園の桜です。
萩まで出かけた時に撮りました。種類はソメイヨシノ。
4月7日でしたからもう散り際です。
ソメイヨシノは染井さんという人が作った種で、すべて挿し木なんだそうです。つまり、クローンなんです。だからほかの桜とは違って一斉に開花し、一斉に散ってしまうという生まれつきの性質があるんですね。
桜といえばその散り際の美しさで知られています。その潔さや、
もののあわれといった感情が日本人のこころに響くのでしょう。
さて、桜の花をよく見てみると、満開の時は白っぽくうすいさくら色ですが、散り際の花はなんだか色が濃くなっているのに気づきました。
どうやら、花の芯の部分の色が濃くなっているようです。
いままで何を見ていたのか全く気づきませんでした。
一週間後、実家に帰ったところ、母親がちょうど桜の話をしていました。
「桜の花は散り際に色が濃くなってきれいなのよー」
だそうです。ちゃんと分かっていました。
私の自然を見る感性もまだまだ修行が足りないようです。
初唐の詩人、劉廷芝の
白頭を悲しむ翁に代わる と題する詩があります。
そのなかの一節に
年年歳歳 花相似たり
歳歳年年 人同じからず
毎年咲く桜の花は同じでも、それを見る人の心は同じとは限りません。
私も、年々歳をとるだけでなく、少しずつでも成長できればいいな
と思います。
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