京都大学で「MPH」と「MBA」のデュアルディグリーを目指す
はじめに
MPHと並行して京都大学経営管理大学院の特別短縮制度(通称、+MBA)も受験していました。合格通知が届きましたので、当該制度についてご紹介します。
私はどちらかというと貧乏性なので、せっかく大学院にもう一度入学する機会を得たのだから、最大限この機会を活用してやろうという意気込みでいます。医薬品のライセンシングやパートナリングなどを担当する部署に所属しており、日々の業務で最低限の基礎となるビジネスに関する知識の必要性を痛感していたこともあって、MBAを取得するかそれに近い授業を受けられないかと考えていた矢先にこの+MBA制度を見つけました。
+MBA制度とは
+MBA制度は、京都大学大学院(修士課程や博士課程、専門職学位課程)に在学中の期間にMBAの単位を修得し、2年次進級要件を満たしている場合には、その課程を修了した後でMBA課程に進学し、1年間で修了することを目指す制度です。つまり、例えばMPH在学中の2年間でMBAの単位も修得し、その後本来であれば2年かかるMBAを1年で終えることで、最短3年でMPHとMBAのダブルディグリーを取得できることになります。
以下、MPHに進学後、MBAに進学する場合を想定して解説していきます。
MPH課程在学中に修得したMBA修了要件単位のうち20単位までがMBA課程進学後も有効となります。本制度を使うには、2年次進級要件を満たしていることが必要になります。MPH課程在学中にあまり単位が取れず、2年次進級要件を満たしていない場合には結局MBAを1年で修了できないので注意が必要です。最もうまくいった場合のタイムラインは以下の図にお示しする通りです。
京都大学経営管理大学院MBA課程
+MBA制度は京大院(他研究科)に在学中に取得したMBA課程修了要件単位を使って、MBA課程を1年で修了する制度でした。つまり、在学期間の短縮は狙える一方、内容はMBA課程に準ずるものになります。以下、京都大学のMBA課程について簡単にご紹介します。
京大MBAには以下の4つのプログラムと2つのコースがあります。+MBA出願時にはこの中から選択することになります。MPH課程志望者の方がご興味をお持ちになりそうな①③④についてご紹介いたします。
①ビジネス・リーダーシッププログラム
激化するグローバル競争の中でいかにして強いリーダーシップを確立し、戦略的優位性を実現するかについての理論と実践を融合できるマネジメント人材を育成します。
③プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム
国際的な大規模プロジェクト、新規技術開発、情報システム開発などにおいて、国際的な感覚と多様な経営能力を持った“プロジェクトマネージャー”を育成します。
④ファイナンス・会計プログラム
ファイナンスと会計の両方に強い公認会計士、会計に強いアセットマネジメント会社のファンド・マネージャーや国際市場で活躍できるアナリスト、民間企業・政府機関での会計・財務のエキスパートなどを育成します。
私の場合、「①ビジネス・リーダーシッププログラム」か「③プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム」かで迷いました。京大MBAのホームページの記載からは、特にこれら2プログラムの違いを感じられませんでしたので、各プログラムの修得単位を比較して検討しました。その結果、より新規事業の立ち上げなどに必要な知識を習得できそうな「①ビジネス・リーダーシッププログラム」にしました。
「①ビジネス・リーダーシッププログラム」と「③プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム」の修得単位の比較については別のnoteを計画中です。(04-Apr-2020)
まとめ
MPH課程とMBA課程で通常では2+2=4年かかるところ、+MBA制度を使うことにより2+1=3年でMPHとMBAの両方を修得可能となります。MPH→MBAの順に修得する場合、+MBA制度を使うには、MPH課程在学中にMBA課程の2年次進級要件も満たす必要があり、授業量がかなりハードになることが予想されます。
まだ入学したばかりで実際に授業を受けていないので何とも言えないところがありますが、MPHの授業や研究と、MBAの授業をうまく組み合わせて受講する方法について、もっと後になってコツわかってきましたら是非ご紹介したいと思います。
もしMPH-MBAで同時取得を目指されている方、特にすでに受講中の方がいらっしゃれば、コメントいただけますとありがたいです。よろしくお願いいたします。