詐欺被害の報道から考えること
地方紙に載る詐欺被害額
新聞の地方紙に目を通せば、連日のように詐欺の被害額が報じられている。
新聞では被害額しか報じないけれど、その被害額が、被害者の預貯金残高に占める割合はどの程度なのだろうか。
預貯金の残高が1,000万円の人と残高300万円の人では被害額が300万円で同じだったとしても、今後の生活の継続の仕方は異なる。
残高300万円の人が300万円の被害を受けたら、今までの生活を継続するには困難が伴う。
被害額しか情報がないから、被害額のみに注目し、「それだけの残高があったのね」となってしまう。
被害額だけを取り上げれば、被害者と距離ができ、自分事にはならない。
だから、連日のように報じられても、詐欺被害が絶えることはないのだろう。
詐欺被害の元手(もとで)
先日、「県内で過去3番目の被害額」と注釈がつき、8,000万円という被害額が報じられた。
FXだかの投資詐欺に引っかかったらしいが、どんな稼ぎ方をして稼いだ8,000万円なのかを考えてしまう。
毎月10万円の貯金を67年続けた結果の8,000万円なのだろうか?宝くじであたったのだろうか?親の遺産だろうか?詐欺まがいの仕事をした報酬だろうか?悪いお金なのだろうか?
少しずつ積み上げて8,000万円を作った人なら、FX投資に手を出すだろうか。
お金を稼ぐことの苦労を知っている人なら「うまい投資の誘い」に乗ることはないだろう。
投資詐欺にかかる人の元手は、苦労なく手にしたお金なのではないか。
いつもそう思っている。
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