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004/100「無水タイ風グリーンプルドチキンカレー(Eeek-A-Souk)」#カレーレシピ100チャレンジ🍛

スパイスカレーのレシピ本買ったけど、全部は作らない、眺めるだけのレシピがある。何ならいつも作る自作スパイスカレーにブレイクスルーが欲しいため、この際100皿作るチャレンジ企画。

学びになった要点など記載するため、書籍に興味がある方も、購入済みの方も、スパイスカレー好きも見ていってね。

■レシピ候補たち
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1AB8VBNvV0SS1lCu_V0tgWenaZm_GQzibCh78QXiTX_A/edit?usp=sharing
『関西のスパイスカレーのつくりかた2(LLCインセクツ)』を中心に。
■レギュレーション
・副菜類も作るが、基本カウント外
・期限はとくに無し。
・飽きたらフレンチ、イタリアン、中華、自家製ラーメンに逃げる。

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基本的に土日は時間のかかるカレーを選びたい。ということで、今回選んだグリーンカレーは135分の長丁場だった(ちなみにレシピ本の最長調理時間は001皿目で作った「ブリと牡蠣のキーマカレー」で180分だった)。

調理時間のほとんどは鶏肉をじっくり煮込み、柔らかくする時間に充てられる。そんな繊維のほぐれた鶏肉はパキスタンカレーを思わせる。
自分はパキスタン料理は未踏であり、グリーンカレーも数える程度しか作ったことが無い。なので確認したくなった。
カピとか本格的な食材も取り揃えたよ!

ちなみに調理名の「プルドチキン」は、アメリカのフォークで鶏肉を裂く料理。主にサンドイッチの具として調理されるらしい。

無国籍料理屋のEeek-A-Soukさんだからこそ、常識に捕らわれない調理が可能なのだろう。

調理概要

まず調理行程が楽し過ぎた。2時間ほど鶏肉をじっくりと煮込んでいくのだが、その変化を見届けるのが面白い。鶏の良い香り(ほぼKFC)がキッチンに立ち込める中、面白い程ほぐれていった(ちょっと鶏肉を焦がしてしまったが…)。

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↑これが…
↓こうなる

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焦げた時の対処法として、なべ底はこそがず、食材の焦げ部分はすみやかに除去するべきだろう。全体に混ざらない対処が必要だ。

また、グリーンカレーの調理経験があるならお分かりの通り、ハーブ類でペーストを作る必要がある。そのペーストのために今回は本格的な食材を用意した。

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カー(ガランガル)、冷凍バイマックルー、ガパオ(ホーリーバジル)、カピなど。レモングラスの生が手に入らなかったが、昨年鹿児島旅行中に入手した桜島産レモングラスを引っ張り出した(全然使ってなかった)。
また、ホムデンは赤玉ねぎで代用し、プリックキーヌーは去年買いだめした青唐辛子(冷凍)を使用。

ハーブ類の独特の香りや爽やかさと、ココナッツの甘味や風味によるエスニックなペーストと、水を加えず炊いた柔らかい鶏肉が交わる時、そりゃ旨いよねと思わざるを得ないグリーンカレーが出来上がる。

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そして同時にEeek-A-Soukさん考案の副菜、「エノキのスパイス佃煮」も調理した。

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特徴はスパイスと佃煮の融合だ。実はクミンやカレーリーフと和の調味料は相性が良いと思っている(自分はスパイス煮卵の調理で実証済みだ)。

カレーリーフは柑橘系植物で、クミンの香り成分にも柑橘類リモネンを含む※1。よってお互い喧嘩しないのだろうか。
グリーンカレーも魚醤とライム等がマッチするので、同じ現象かも。

※1「クミン(Cuminun cyminum L.)の香気成分に及ぼす
乾煎りおよび油炒めの影響」
https://core.ac.uk/download/pdf/322518515.pdf

また、今回は冷凍カレーリーフを使用した。乾燥よりも香りが立ち、良いアクセントになる。南インドのフィッシュカレーで大活躍だ。もちろん乾燥でも問題はない。

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食材類のMEMO

●専用の食材は、日本橋(大阪)にあるタイマーケットで買いそろえた。冷凍カレーリーフと冷凍バイマックルーは、谷町六丁目のスパイス堂でも販売されていた。

●ガパオ(あるいはホーリーバジル)は濡らしたキッチンペーパーにくるめば1週間は持つ。一枚一枚ラップに包めば冷凍も可能だ。
スイートバジルを使わない本格的なガパオライスにチャレンジしても良いだろう。
ちなみに味はバジルとシソの中間くらいで、少々繊維が強めだ(問題なく噛み切れる)。

●カー(ガランガル)は、キッチンペーパーで包んで保存。最近は生姜の常温保存を見かけるが、カーでも同じやり方が出来るのだろうか。
他の料理に活用するなら、トムヤムクン、マッサマンカレーあたりが良いかもしれない(参考先↓)。


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学び、応用方法

●今回は鶏肉をしっかり煮込むことで水分が出て、さらにその水分で煮込むやり方だった。この工程は圧力鍋なら時短可能だろうが、温度の上がりすぎ(およそ120℃)による味の劣化が懸念される。

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関西食文化研究会よりお借りした)

120℃から脂質酸化が生じるのだ※2。
また、メイラード反応が進みすぎると香りが重くなる。これは爽やかなグリーンペーストの香りとの相殺につながる。
そのため弱火で煮込む(90~100℃)のが、味を高める最善手と言えそうだ。
それでも早く食べたい時は文明の利器を活用していいと思う。弱めかつ短時間の加圧で決めてしまおう。

※2 「油脂の味」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jos1956/19/8/19_8_612/_pdf
植物性油脂は酸化により、臭気を放ち、本来無味だったのに味が生じるとある。
固形油脂も味が悪くなり苦味が生じるようだ。

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次回は、『関西のスパイスカレーの作り方』より、エビのグリーンカレー(ワンダカレー)を調理する。ガランガルの鮮度が高いうちに使いきってしまいたい!

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Eeek-A-Souk

公式アカウント:Twitter
住所:大阪市福島区福島7丁目8−7(Googleマップ

たまに夜営業も行う。カレー以外に一品料理やスパイス漬け酒も堪能できるようだ。

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右上が今回調理したプルドチキンだが、枝豆が加わっている。

楽しいお店なので是非とも。

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