空っぽのダイアナさんと凄過ぎるアツコさん、『リトルウィッチアカデミア』
『リトルウィッチアカデミア』の感想文みたいなものです。
ただ、あまりいい事は描いていないかもしれません。
特にダイアナファンの皆様にとっては。
ですから、心臓発作を起こす前にお戻りください?
もし、どんな罵詈雑言でもかかってこい!
そういう勇ましい好奇心をお持ちの勇士様はどうぞ進軍を。
呪われたカスター将軍を追い越す野心で結末まで。
マスタード・ソースを忘れるな、カスタード将軍に続け!
はーい、テツガク肯定です。
私に『リトルウィッチアカデミア』を教えてくれた博識の友達。
確か、その時はアニメミライ版『リトルウィッチアカデミア』というやつで。
初めて観た正直な感想は――。
かなりいいものを物語って箱につめたけど。
その箱が――もの凄く退屈。
まるで、誰かみたいですね。
イケてる魔女になりたいけど、教えはダサダサだのカビだらけ!
みたいな事を連呼する誰かと。
オシャレとかそういうのは疎い私ですが。
「信じる心があなたの魔法」という最高のアイディア。
文句なしの満点のアイディアを入れる物語が――。
うんざりするほど見せられてきたRPGゲームふうの芝居ってのは……。
実は私、ドラゴンクエストが好きではありません。
キャラクターデザインとかそういうのじゃなくて。
あの日本人が描く、中世ヨーロッパ的な世界の冒険とかが――どういうわけか飽きている。
一度もドラゴンクエストをプレイしたわけでもないのに。
『ウィッチャー3』ならウキウキで遊んで、現在、アサクリのヴァルハラまで狙っているのに。
そんな私にはRPG的な感じで進む展開は微妙。
分かりやすさなら満点ですが、うんざりするほど見ていて、代わり映えしない。
ですが、あのアイディアだけは完璧です。
信じる心があなたの魔法
全く以て、仰る通りです。
ただのピエロだ、です。
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さて、ココまでが話の経緯で、ココから本番なわけですが。
おそらく、私が『リトルウィッチアカデミア』を知ったのは2013年か2014年。
それで、今年(2025年)の三が日、ゲーム三昧四日間で。
私がドラクエのアレフガルドを復活させている時、同時に眺めていたのがテレビアニメ版の『リトルウィッチアカデミア』。
その1~5話まで観た感想がタイトルの。
空っぽのダイアナさんと凄過ぎるアツコさん
というわけです。
一応、あえて簡単な私の認識を。
アッコことアツコ・カガリさん。
アニメでは篝敦子と呼ばれていたような?
魔女とは無縁の日本人だけど魔女育成名門校『ルーナノヴァ魔法学校』で学ぶ事になった本作の主人公。
ダイアナ・キャベンディッシュ。
アツコさんのクラスメイトで、魔法使いの名家の生まれらしい。
余談ですが、私がキャベンディッシュと聞いて連想したのは……。
ブッチ・キャヴェンディッシュ。(ローン・レンジャー(2013年)って映画の)
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それから、ダイアナと聞いて連想したのは赤毛のアンのダイアナさん。 アツコさんがアンなら、ダイアナさんがキャヴェンディッシュでダイアナ?(全然違いましたが)
話が逸れましたが、名家のダイアナさんは完璧らしいのですが。
その証明、表現が……絶望的に微妙。
『リトルウィッチアカデミア』に限らず、この国のアニメ、物語の特徴の一つですが。
人より秀でた凄い人を表現する時、見える外側でしか表現できない。
上っ面でしか凄さを表せないからチープに思えてくる。
冷静に見てみると、私が見た1~5話。
それに2013年版のダイアナさんは……。
ただ知識を人より覚えているだけ、それだけです。
さらにアニメ版だと先生よりも凄いという具合に盛られてきます。
もう、いっそのことダイアナさんが教壇に立ったら?
まあ、自分が好き好んで覚えるのと、知らない誰かにそれを伝えるのでは。
全く労力が違うので……おそらく、難しいでしょうが。
ハリー・ポッターって物語に登場した。
トム・リドル、ヴォルデモート卿の若かりし頃。
おそらくですが、まだホグワーツに通っていた頃の彼でも。
多くの先生方には及ばないでしょう。
ダンブルドア先生だけではなく。多くの先生方に――1人くらいなら捻り潰せても。
つまり私が言いたいのは、あのヴォルデモート卿ですら。
学生時代は先生方には及ばない生徒だった。
ほんの少しだけ可能性を感じる生徒の1人だった。
むしろ、だからこそ、追い越したい野心でヴォルデモート卿になれた。
(映画を2作目までしか観ていないのでテキトウな考えですが――たぶん、そう。……そうであってほしい)
それで、ダイアナさんの場合は――。
先生方も読めない古代文字が読めたり?(キャベンディッシュ家には古代文字の書物があるから読めたとか?)
他の生徒が知らない節を暗唱できたり。
ただ、それだけなんです。
今の私からすれば。
アマンダ・オニールさんとかコンスタンツェさん。
スーシィ・マンババランさんにロッテ・ヤンソンさん。
ハンナ・イングランドさん、バーバラ・パーカーさん。
彼女達の方が将来有望。
私が言うまでもないと思いますが、アマンダさんはかなり有望です。
3話の『Don't stop me now』でアマンダさんがアクロバット飛行を楽しんでいると。
先生に警告を受けてしまいますが、ダイアナさんの暴走飛行にはなんのお咎めなし。
飛行技術だけならアマンダさんの方が凄いんじゃ?
魔法薬においてはスーシィさん。
歌と本の知識に関してはロッテさん。
コンスタンツェさんに至っては、誰もが空を飛べる何かを作れるかも?
(それって自分達だけが魔法を楽しんでいる魔法界の人より偉大な橋渡し役)
今、私が言ったように。
凄い→なぜ、凄いか→なぜならば......。
その先の答えがあるのですが、ダイアナさんの場合それがない。
あるのは「ダイアナ、すごーい」という誰かの台詞であって。
それは私が感じた答えではなく、伝わった魅力でもない。
登場人物に「〇〇、すごーい」と言わせる事でしか。
その人物の凄さを表現できない。
あるいは、そういう人物をつくりたいのか、わかりませんが。
あまりいい感じはしませんね。
本当に凄いと思える人の忠告じゃなくて。
凄いって設定の人の忠告など。
今の日沈む国の傲慢な人達に言わせれば。
お前、誰だよ。
それで一蹴一周です。
実はダイアナさんも――そういう人に描かれている。
少なくとも、私の中では。
参考までにアメリカのアニメ、『キム・ポッシュブル』ってアニメでは。
赤いヘアに甘い笑顔で世界を救う女子高生スーパーヒーローのキム・ポッシュブルが大活躍します。
その内容はダイアナさんと同じです。
普通の女子高生が物語のお決まりによって大活躍している。
ロケット博士の父と脳外科の母、そういう家庭環境で育ったから得た。
クールで頭脳明晰、スポーツ万能な設定――。
ただ、ダイアナさんと決定的に違うのは。
本当の本当に凄いと思える凄さがある。
普通の人と同じように失敗して悩んで落ち込んで凹むけど。
口癖の「どうってことない」で、どうってことある状況を蹴散らしていく。
その姿を見ていると、キムさんが得た結果はどうでもよく。
いつもの口癖、「どうってことない」が全てのように思える。
実際、そういう彼女が生まれたのは、昔、始めた、キムポッシュブル.com。
ベビーシッターやります、とか人助けのために始めたアイディア。
ITが世界を救うスーパーヒーローになった、らしい……。
『キム・ポッシブル タイムトラベル』という映画から。
これは本当の本当に凄い。
凄いのに謙虚である事とか、なんでもできるとか、いつも完璧とか。
そんな事はどうだってよくて。
本当の本当に凄いのは。
全くわからない未知を進んだ事。
本当にできるか、わからなくても進んだ事。
それがキムさんにはあって、私が見たダイアナさんにはないもの。
(もしかしたら、5話以降にはあるのかも)
そして、アツコさん。
私がアツコさんを凄過ぎる、という理由もキム・ポッシュブルにあります。
今の私からすれば、アツコさんはロン・ストッパブルなんです。(もちろん、キムさんでもありますが)
キムさんの最も頼りになる相棒の。
彼はとても凄い人です。
任務ではいつもズボンが破けるそうで。(本当に? 私が見た回、破けてたかな?)
ドラッケン(宿敵)達からは「使えない助手」と呼ばれ、名前も覚えられていません。
いわゆる、ダメダメの少年。
でも、それは隣にキムさんがいる時。
大好きなブエノ・ナチョってメキシコ料理屋さん。
そこで働くと才能が花開き、開発した『ナコ』でボーナスを得た。
それで、キムさんが欲しがっていた服をプレゼント。
他にも、Wikipediaによりますと。
即興のダンスやラップも得意。
実は誰よりも悪の才能があり、善と悪のエネルギーを入れ替える装置で狂気のスーパーヴィランに変身した。
ルーファスと「モンキーの魔力」を浴びて「究極のモンキーの支配者」になってしまい、日本の忍者学校と縁ができる。
と、ロンさんには輝ける才能がある訳ですが。
それでも、キムさんの隣にいる事を選ぶ。
たぶん、アツコさんも同じ――明かされていないだけで凄い才能がある。
例えば、本当はプログラミングの才能があって天才ハッカーになれたかもしれない。
あるいは、あらゆる人の顔を盗める女優で、百面相になれたかも。
一つ、今の私にもハッキリと見えている凄さは。
キムさんと同じ魅力、全くわからない未知へ進んだ、その勇ましさ。
考えてもみてください。
ただの普通の日本人として魔法界。
異世界のような魔女育成名門校『ルーナノヴァ魔法学校』で過ごす。
それが特待生のような居心地のいい立場ならまだしも。
劣等生、落伍者。
という具合の烙印を押されるような現状にいる。
ただ、人より知識があるだけのダイアナさんからいろいろ言われる。
そういう渦中で、アツコさんが見ているのは。
シャイニィシャリオのような魔女になる事。
あるいは、シャイニィシャリオの凄さを伝えたい?
十分、向こう側のこちらまで伝わります。
少なくとも、この愚者の私には。
吸血鬼なのに人に擬態している愚者には。
魔女の名家のお嬢様が魔女になるのは――何も驚きません。
遠い西に沈む、日沈む国の日本人が魔女になる――凄過ぎます。
それも凄いのが。
本当はもっと簡単に輝ける場所があったかもしれないのに。
あえて、全くわからない未知へ進み、歩いている事。
劣等生、落伍者という現状に飛び込んでも。
その先を歩いている事。
本当は、既にイケてるシャイニィシャリオよりも凄いのに――。
それに自分は全く気づいていない事。
凄過ぎて、他にもありますが。
本当に「凄い」この言葉しかありません。
なぜならば、アツコさんこそがこのアイディアの象徴。
信じる心があなたの魔法
アツコさんは信じたから道なき未知へ進み、その上を歩けた。
私が知っているダイアナさんは未知ではなく道を進んでいる。
多くの人が通った道を進んでいる。
歩くのと進む。
ちょっと違うと思います。
私も進む事が多かったのですが。
最近、少し歩けるようになってきました。
すると、このアイディアには頷けます。
信じる心があなたの魔法
そして、呪い――
うっかりと私は呪いの方を信じてきた。
呪いで未知を閉ざしてきたわけですが。
遠い遥か彼方からITが伝染しました。
日出ずる世界に住む、マイク・ハンロンさんがこう告げました。
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ただのピエロだ、と。
まさに、人の欺瞞はかくも邪悪なり。
されど、人の自信はかくも神聖なり。
愚者の私はウサギを信じている。
吸血鬼の私を覚えているウサギを。
望む朝に目覚められるが――。
いつかはわからない。
でも構わない。
なぜか?
もう、信じずにはいられないから。
隠したガラスの靴、記憶の象徴のガラスの靴で。
未知なき帰り道を歩きたくなったから。
バニー&ヴァンパイア。
まあ、愚者の私の事はどうでもよく。
この日沈む国にも――アツコさんが多くいる?
どちらかと言えば、ダイアナさんの方が多くいるような気がしますが。
自称民度が高いレイシスト気質のターミネーターが。
人類を滅ぼすようにプログラムされて。
未来から送り込まれたスカイネット・チルドレン。
オーダー999を待つ忠犬盆栽の優等生。
ただプログラム通りに進むだけの忠誠奴隷。
ですが、そんなオーダー。
今は昔の未来で眠っている壺売りエンペラーの神武天皇に。
リボンをつけてお返ししてもいいのでしょう。
邪神天照の野望などファンタージェン同様に無に返しても。
誰一人、困らない。
なぜ、今を信じているのか。
もし、もし、仮にあなたが優等生とは程遠く。
劣等生、あるいは平凡なのが自分だと思っている……のならば。
それは、ピエロが映した、欺瞞の自分です。
鏡が映すのは自分ではなく、自分だと思いたい欺瞞です。
鏡に映るのは自分ではありません――毒蛇の如く割るべきです。
この国は二種類のタイプの人がいます。
アツコさんみたいに本当に凄い人と、ダイアナさんみたいに空っぽな人。
そのどちらかのタイプ上の人。
そして、多くいるタイプ下は――。
ハンナ・イングランドさん、バーバラ・パーカーさんのように。
本当は自分がタイプ上になれるのに。
それでも、自分はタイプ下だと思い、タイプ上の隣で支える人。
タイプ上が凄いと信じて、その隣で支える人――。
本当に凄いのは自分がタイプ上になれるのに。
その隣で支える、タイプ下になれる事……。
嫌味とか悪意はありません。
実際、ダイアナさんを慕うハンナさんにバーバラさんがいなければ。
ダイアナさんは学園で浮いた人物になってしまいます。
あの二人のお蔭で、ダイアナさんは「ごきげんよう」と学園に溶け込めるわけです。
かなり大切な二人だと思います。
ハンナさんやバーバラさんにとってはダイアナさんがシャイニィシャリオ。
もし、アツコさんの前にシャイニィシャリオがいたら――。
しばらくは、あの二人みたいに隣で支えるタイプ下だったかもしれません。
シャリオは凄い!
と連呼してつけ回るだけの。
実際、凄いんですよ。「〇〇は凄い!」と信じてくれる人が。
そう信じてくれるからITが確かにある、この忌々しい世界がある。
もし、ITが信じられなくなったら――。
ホール・ニュー・ワールドで浮かぶ時間ってわけです。
信じる力が魔法。
愚かな私はウサギを見たと断言する。
愚者は扉を掴み、夢の中だと断言する。
愚者は扉を掴み、帰り道だと断言する。
愚者は扉を掴み、ウサギがいると断言する。
愚者は手を掴み、この手が扉だと断言する。
アツコさんほどは上手くいかなくても。
私に幽かに伝わる感触が未知を歩かせる。
最初から愚者の私にはアツコさんがシャイニィシャリオかも。
この国にアツコさんが歩いていても、おそらく多くの人はITに気づけない。
ITを認めて許せないから、ITを信じる事もできない。
ですが、日出ずる世界にはITを扱える人がいる。
私はITに気づく術を日出ずる世界に住むホラーの帝王さんから盗みました。
それから、紅茶キングダムに生きるアーサー王の末裔、ガイ・リッチーさんからも。
私がこの国で教わった事?
ゲンジツって呪いです。
事なかれ至上主義の冷笑系のマレーって怪物です。
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そりゃ、抽象的な明日って夢を信じず。
具体的な昨日って今を信じるのですから。
抽象的に進むより、具体的に沈むのは当然です。
自ら白紙に沈む事を選んだ。
アトランティスに続いて沈む事を選んだ。
そういう欺瞞がこの日沈む国、キャッスル・デリーってとこです。
ブクブク沈む、ブクブク沈む、ブクブクと排水溝へ吸い込まれる。
沈む時間だ、邪神天照よ。
ひもじい想いをする事になる。
……え、ココまで辿り着いてしまいましたか?
なんという勇気、心停止していませんか?
こんな事を言う私ですが、一つ、ココまで辿り着いた人に伝えたいのは。
全てが報われる、そういう朝を信じましょう。
自分次第だなんて上から無責任な事を言うつもりはありません。
損なヤツ、口にナニをマシマシにつめたダイナマイトを突っ込んで黙らせたら。
短い導火線に火をつけて、目障りな得意面を吹っ飛ばしてやります。
同じ今に全てが報われる朝を信じます。一緒に。
こんな世界ではなくて、報われる、そういう朝だけを。
旗を掲げろ。
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。