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このご時世にプールを施工するだと・・・??

こんにちは、42条施設の開設準備をしている桜井です。
最近は開設準備に関する事務仕事と並行して、母体の病院に週2回顔を出して、僭越ながらリハビリスタッフの指導やアドバイス役を務めさせていただいております。
同時に、病院の患者さんの状態を把握させてもらい、42条施設に導入すべきソフト面のサービスを考える上でのヒントをいただいております。
定期的に理学療法士として患者さんに向き合って考えたりできるのは本当にありがたいと思っています。

さて、今回のテーマですが、タイトルに示した通りです。

 燃料費や電気代などありとあらゆるものが高騰している時期に、本来なかなか選択肢に出ないであろうプールを42条施設に施工することになっています。
自分が大学時代に通った学校や、他の理学療法士の養成校においても「水治療法室」という部屋が存在しますが、決してプールがあったわけではなく、理学療法士がプールでリハビリを実践するということもほとんどないと思います。

また、健康運動指導士の資格を取得するにあたって、プールでのウォーキングや水泳指導などの講習を受けましたが、そこまで授業の時間がたくさんあったわけでもありませんでした。
授業を受けていて楽しいとは思っていましたが、まさか自分がプールで運動を指導する側になるなんて思ってもみませんでした。

 なぜプールを施工しようと理事長が考えたかというと、近隣の高齢者の方々は普段楽しみや生きがいを感じていないのではないか?と感じており、プールでの運動を行ってもらうことで少しでも多くの方々に身体を動かすことに対する楽しみを感じていただくのと、ジャグジーなどで癒しを与えたいという理由で42条施設の開設に併せてプールを施工することを決めたそうです。


このご時世で非常に思い切った決断だと思います。
他のフィットネスクラブなどにおいてもプール(アクアフィットネス)を導入したいけどなかなか諸事情により導入できないと感じている所もあるかもしれず、新病院開設に関わっている他の方々からも同じような意見が出ています。
新しいことにチャレンジすることへの不安もあるとは思いますが、それ以外にもアクアフィットネス導入に向けてさまざまな壁があり、今回はそういった壁や現在抱えている悩みを自分なりに赤裸々に綴ってみようと思います。

アクアフィットネスを導入する上での障壁


莫大な維持費がかかる


プールを維持していくための費用として、参考までに当施設が施工する15m×6mの規模だとどのくらいかかるのかをプール設計業者様から伺ったところ、

・水道代:約¥70,000/月
・電気代(照明、ジャクジー、プールの掃除ロボットなど):約¥160,000/月
・薬剤(塩素剤):¥66,000/月
・濾過助剤PAC剤:¥23,000/月
・燃料費(ガスの場合):¥520,700/月
・保守点検料:¥300,000/年→¥25,000/月
 合計:¥864,700/月
 
・・・本当にプールを導入するのか、いまだに疑いたくなるほどの額です。もちろん水温の設定温度や季節などによって多少の変動はあるとは思いますが。
ちなみにこちらは今年の3月に出してもらった概算です。
当時に比べて円安が進み、燃料代が高騰している昨今の場合だとさらに高い可能性が十分にあります。
燃料費に関してはガスではなく、軽油にすることで少しは安くなったりするかもしれないので、もう少し見直しが必要かもしれません。


マンパワーが取られてしまう=人件費が上がる


アクアフィットネスを導入する上で、絶対にプールから目を離すわけにはいきません。
つまりプール監視員として常に1〜2名はプールに配置する必要があります
アルバイトを雇うなどで人件費を少しでも抑える工夫が必要そうですが、安全講習などを受けてもらう必要もあるでしょう。


広めのシャワー室や更衣室の設置


プールがない場合、近隣に住んでいる人であれば家でシャワーを浴びて着替える方もいるため、ある程度の更衣室のスペースやシャワー室があれば十分だと思います。
しかし、プールから出た後はシャワーを浴びて水着から着替える必要があるわけなので、そういったことを踏まえた規模のシャワー室・更衣室が必要になってきます。
シャワー室や更衣室にある程度のスペースが取られてしまう分、トレーニングルームやスタジオルーム、あるいはスタッフルームなどをコンパクトにせざるを得なくなってしまいます。

一度に複数名が使用できるシャワー室が必要!


アクアフィットネスに精通した人材の確保


アクアフィットネスを実施する上で、浮力や水圧など水中ならではのメリットを最大限活かしての運動を実施する必要があり、そのためにもある程度の経験や知識が必要と思います(アクアフィットネスのメリットに関しては自分の勉強のためにも後日まとめます)。
それだけでなく、会員の方々に楽しく運動を続けてもらうための運動プログラムのバリエーションや細かいテクニックも重要でしょう。

疾患ごとのプログラムや各目的に応じたプログラムの作成がプールで運動してもらうためにも重要そう


アクアフィットネスを導入するための運動器具の準備


 現時点では水の浮力や抵抗などを活かした運動プログラムを企画していく予定です。
運動目的の器具としては、ストップウォッチや全身のリラクセーションを目的とした浮具(アクアポール、アームリングなど)、清掃のためのロボット、プールと受付を繋ぐためのトランシーバー、急変対応のための担架など、水質管理のための水温計や水質測定器、着替え用の水着用脱水機など、プールを導入するからこそ必要な器具などを揃えなければいけません。

ヌードルを使用したリラクセーション
水中ならではのリラックス効果が期待できる


プールに入って運動することに対する抵抗感


アクアフィットネス導入する上で最も高い壁になるかもしれないのがこちら。
陸上での運動とは違い、水着に着替えることに対する抵抗感は非常に大きいのでないかと思っています。
この抵抗感を少しでもなくすためにもアクアフィットネスを実施する上でのメリットを十分伝えることが大事だと考えています。
その他にも、水中運動の楽しさを知ってもらったりプール利用料も含めた月会費設定にしたり、今回取り入れるプールは泳ぐためのプールではないことから水泳帽はかぶらなくても良いことにするなど、様々な工夫が必要です。
その他にも何か良い意見やアドバイスなどありましたらぜひコメントお待ちしております!

といったように、今回はややネガティブな内容になってしまいましたが、アクアフィットネスを取り入れることが他の施設との大きな差別化を図ることもできるとも考えています。
当施設にとってアクアフィットネスの導入が大きな武器にできるようにしていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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