作業療法士としての答えを探して
2025年2月23日(日)に【第28回福岡県作業療法学会】が行われます!
このnoteでは学会の運営側からの目線で【第28回福岡県作業療法学会】の学会長である私が、学会が出来上がるまでの課題や奮闘についてを書いていきたいと思います。
今回のテーマは「作業療法士としての答えを探して」です。
基調講演の講師の方との打ち合わせに向けて、
参考図書である「作業療法の曖昧さを引き受ける」という書籍を本日読んでいました。
今回の基調講演はこの書籍を執筆された2名の作業療法士の先生に講演をいただく予定です。
改めて、この書籍から学ぶことが多く、今日は基調講演に込めた思いについて書いてみたいと思います。
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作業療法に悩む
少しだけ私自身の話をしましょう。
現在、作業療法士になって16年目になります。
身体障害分野の施設で働き始めて、同施設でずっと作業療法士として働き続けています。
若手の頃から今までずっと悩んでいることは、
「作業療法とは?」
この一言です。
この悩みはネガティブでもポジティブでもあり、常に何かを悩んでいる私自身の姿を表しています。
新人の時に見えなかった答えも、経験を重ねるにつれて朧げに輪郭が見えてきました。
せっかく見えてきた輪郭は、実はあまりに曖昧であり、それを明確に言うことが難しいことは、知れば知るほどわかってきました。
だんだん後輩が増えて、指導側に立つことも増えた私自身は、いつも悩みながら周囲からの相談に乗っています。
いつも答えを伝えられなくてごめんね。
そんなことを思っています。
私の作業療法は、クライエント中心であり、その方の作業に目を向けるようにしています。
クライエント中心で作業療法を行うと、どうしても答えを出すことができない。
なぜなら、人によって幸せの形が違い、今向き合っていることも人によって違うからです。
そんな人間の営みに、私たち作業療法士という部外者が何ができるんでしょうか。
やはり、こうやって、曖昧な輪郭を理解することで今の精一杯なんですね。
作業療法に明確な回答はあるのか
本書籍を改めて読む中で、「明確な回答があるのか?」そんなことを考えていました。
本書籍ではタイトルの通り、この”曖昧な”作業療法を認識することを推奨しているように感じます。
まさに今の私が感じていること。
大事なのは答えを出せるようになることではなく、作業療法士としての姿勢なんだと思います。
自分自身が何と向き合い作業療法を行なっているか?
それはその時々で変わってきますし、時代、人、組織など多くの要素を含んでいます。
今とらえている曖昧な輪郭は、作業療法士の姿勢として正しいかはわからないです。
でも、間違ってもいないと思います。
そもそも、「正解がない」という答えに対して、正しさを求めること自体が違いますよね。
だったら、自分が「作業療法士としてのクライエントの作業・生活・人生・幸福と向き合っているか」という姿勢が大事なんだと思います。
作業療法士としての答えを探して
本書籍を読んでみて、著者の先生方が言いたいことを考えていたんですが、
「作業療法士としての答えを探し続けること」
これが伝えたいことなのかなと思いました。
曖昧な輪郭こそ作業であり、それは個人と向き合うことでしかクリアにはなりません。
私たちにとっての正解があるとすれば、それは「探し続けること」になると思います。
この姿勢を忘れないように。
今回の基調講演が、悩める作業療法士のヒントになることを願っています。
学会に対する意見をください
学会長として、この日記を読んだ方の意見をお聞きしたいと思っています。
全ての意見に応えられるかわは分かりませんが、取り入れられるものは参考にさせていただきたいと思います。
下記に学会へのご意見をお書きいただければ、必ず拝見しますので、良いも悪いも含めてご記載いただければ幸いです(匿名で問題ありませんが、経験年数だけいただけると背景を考慮しやすいです)。
よろしくお願い致します。
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