まりさんのこたえ:もし、今と違う性別に生まれたとしたら…?(リレ哲)
このお題を見た時「おまえが男の子だったらよかったのに」と祖母に言われたことを思い出した。前後の文脈もわからないような幼い頃だが、ちくちくとする感覚だけは覚えている。
言葉という記号よりも、この“ちくちく”する身体感覚を思い出す度に、大人になった私は「やはり人も動物、言葉よりも空気や雰囲気の方が伝わるんだなぁ」と、皮肉にも脳みそで考えられるようになって、この“ちくちく”から距離をとれるようになった。(それはそれで有難いことだ。)
さて、もしも私が「男の子」に生まれたとしたらどんな子になっていただろう。あの時代に「男の子」として生まれていたら、祖母や周囲の大人たちが期待する「役割」を、私はきっと立派に(?)担っていたのだろう。なぜなら、こんなにも失礼な発言に対して小さな胸を“ちくちく”とさせるような、幼気なだ子だったからである。更に私はサービス精神が旺盛だ。周囲の期待通りの立派な跡取り?いや一家の大黒柱⁇になっていたに違いない。
でも、もう自分が”ちくちく”する必要はないということを知ってしまったし、周囲からの「役割」を担うかどうかは自分で決めていいと知ってしまった。そして何よりも「私はわたし」と知った今、もしも今と違う性別に生まれても、私はわたしでOK!(ニヤリ)、と言える自分でありたいなぁ、そんな風に思っている。(まるで所信表明のようですいません笑)
(まりさん)
◆ステータス:プラクティショナー
「止まり木ファシリテーター」
◆プロフィール:
「働く」をキーワードに、産業・医療・福祉・教育の分野でカウンセラー(臨床心理士/公認心理師)として働いてきました。「働くことは生きることに繋がる」をモットーに、個人、集団、組織を支援させて頂いています。「半径2メートルの安心」をいかに提供できるか。これからも自分の在り方を模索してきたいと思っています。
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【ピョエ坊(ソジテツ広報)より】
ある問いに対する自分のことばをリレー形式で書いてもらうリレ哲。次回のバトン走者は、まゆこさん。どんな「自分自身のことば」を紡いでくださるか、楽しみです。
ソジテツは、ふつう・当たり前や、一般論、世間的な正しさではなく、ひとりひとりの中にある様々な「自分の考え・体験・価値観」を表現することを、大事にしています。こたえはきっと百人百様だと思いますが、それが素敵なことなんです。
これをご覧のみなさんも、良ければ「自分の考え・体験・価値観」で考えてみてくださいね。
・この企画について
・ソジテツの対話・ゲームをオンライン/オフラインで体験いただけます。
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・ソジテツを米サンダーバード国際経営大学院の学生グループに体験いただきました
・【アバ哲ラジオ】(アバターで哲対話)動画/音声でソジテツ対話の雰囲気をご紹介中「誰かとつきあわないといけない?」
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