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中判フィルム1ロール(10枚)で撮る島根県の山から海へ

我が島根県は、山あり谷あり川あり海あり過疎化あり。

日本でもトップクラスの田舎であり、ご当地キャラが自虐をネタにするくらいですが、写真を撮るにはとても良いところ=僕の好きなところなわけです。

今回は島根県らしい写真を撮ってみました。

中判フィルム1ロール(10枚)で故郷の美しさを山から海まで表現してみようという試み。


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中国山地、日本海側と太平洋側を分ける日本の脊梁でもあります。

中国山地はご覧の通りの低山が連なり、階段状に台地を作っています。

かつては海の底であり、そのもっと前は大陸の端っこで火山がボンボン噴火していたのです。

なので花崗岩が多く、たたら製鉄が栄えていました。製鉄の原料である砂鉄が豊富に取れたからです。もののけ姫のエボシ御前のたたら場は、中国山地がモデルともいわれています。

たたら製鉄による環境破壊により、度重なる洪水が起こり、ひいては平野が生まれるという実は人工的な景観が広がっているド田舎です。


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そんな中国山地の山は、ブナの原生林が残っているんですよ!

これ日本でもかなり珍しいんです。縄文時代は寒冷期と温暖期を繰り返していましたが、寒冷期にはブナの森が日本中を覆っていたわけです。

それが今や日本で見られるのは数少なくなっております。

島根県は標高の低い山が多いですが、入り組んだ中国山地奥の豪雪地帯ではブナの森が残されています。


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そして棚田、中国山地は棚田が多い。

景観としてはいわゆるphotogenicってやつですが、こうでもしなきゃ田畑が作れない地域という意味もあるんですね。

たたら製鉄による副産物として、棚田が作られたという歴史もあります。たたら製鉄では山を崩して砂鉄を集めるため、岩や土砂がゴロゴロ出ます。それを積んで棚田ができるというわけです。

簡単に書いていますが、石油エネルギー一切ナシの、人と牛や馬による過酷な労働がそこにはあるのです。


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この岩は、神様として祀られているのか?それとも壊せなかっただけなのか?

こういう景色に、自然への畏怖と人間の精神を感じますね。


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だいぶブレブレ、逆光はダメね


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この壮大な石積みの棚田を見て、人間はその労働量と時間を想像して圧倒されるのです。


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水源から流れる水が棚田を潤していき、そして川へと繋がります。


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流れ着くのは日本海、山と森の死が流れ込み、海の生物をも潤す。

そして海は雨を生み、山と森を潤し生物を育む。


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島根県は自然の輪廻がわかりやすく繋がっています。

この多様な自然環境こそ、日本の文化や宗教や歴史の源なんでしょうね。

そして本来、人間はこういった環境で生き、そして死ぬように創られています。

では現代人の生活とはいったい?


撮影したのはプラウベルマキナ67と「FUJIFILM フジカラー PRO 160 NS」です。

デジタルカメラ(NikonD750)でも撮っております。

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