【レビューってやつ】
そう。
お店のレビューってやつデス。
ご多分に漏れず、自営業者のぼくはこれがキライデス。
というかキライでした。
もちろん、マイナスなことを書かれるやつ。
レビューってお店の外壁に書き殴られているようなもんだとぼくは思っています。
例えば、ちゃんちき堂のひみつ工場に朝起きたら
「思ったよりおいしくなかった」
「わかりにくい」
等々書きなぐってあったら、めっちゃ気分悪いし、そもそも警察に届けます。
ぼくの中ではお店のレビューサイトに書き込むっていうのはこれと同義なんです。
ぼくはぼくでちゃんちき堂という生業によって。
シフォンを作るための材料を仕入れ、それによって誰かの生活を支え、そしてシフォンという「モノ」に昇華し、それを販売することによって得るお金によって、自分の生きる糧を得ています。
これはとても小さくて、でも0ではない貴重な社会の仕組みの1つとなっていると思っていて。
その生業を続けていくために様々な手をうち、今日のご飯代を稼ごうと働いています。
そのお店にマイナスのレビューを書くということは、ぼくのご飯代を奪い、生業を棄損し、小さくても「0」ではない社会の仕組みを破壊することに等しいことだと思ってしまうのデス。
それだけのことをぼくはあなたにしましたか?
そう思ってしまいマス。
例えば「思ったよりおいしくなかった」。
知らんがな。。。
ぼくがいつ、どこで、自分の家のシフォンがあなたにとっておいしいと思う!と勧めましたか?
世界一おいしいシフォン!
ミシュランにのっちゃうくらいのシフォン!
なんて宣伝をしましたか?
ぼくは自分がおいしいと思ったシフォンを焼いているし、それをおいしいと思ってくれる方が世界にぼくが生きていく分だけいればいいと思ってこのお店を立ち上げたんです。
あなたの勝手な思い込みの中で、誰かにおいしいって聞いたから買ってみたら口にあわなかった。
そうなんでしょうね。
それはとても残念なことだった。
そう思いマス。
自分のSNSやら周囲の方に言えばいいと思いマス。
なぜ、ぼくのお店のレビューに書く必要があるんだろうか?
それだけのことをぼくはあなたにしましたか?
と思ってしまっていました。
本当はこんな風に一件一件のレビューに1つ1つ丁寧に反論していきたいと思いマス。
「店員の態度が悪い」
なんて書かれた日には、
「お前の態度が悪いからだろ」
って書きたい。
でも、我慢しています。
相手がどんな人かわからないから。
家族に危害が及ぶかもしれないから。
そう思って(たまに書いちゃうけど)。
一人だったら確実に書いてたけど。
だから、レビューサイトなんてものはなければいいと思っていたし、そこにマイナスのことを書く人はぼくの「敵」であって客ではないと認識していました。
正確にはぼくの生業を大した覚悟もなく脅かす輩っていう意味デス。
それが最近変わってきました。
特に「うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話」を出版してからは確実に変わってきました。
本を出版する過程で「書くこと」「まとめること」によって自分の仕事を見つめなおしてきたってことなんだと思いマス。
今はぼくの中ではマイナスレビューってやつはマーケティングの道具となっています。
「思ったよりおいしくなかった」
ってレビューを読んで、「じゃあやめておこう」っていう人がいたら。。。
その人がちゃんちき堂に来ずに、うちのシフォンを食べなかったことに感謝しています。
その分、食べたいという方に買っていただくことができるわけですから。
その方も、余計な失望をしなくてすんだわけですから。
win-winってやつデス。
「わかりにくい」
ってレビューを読んで「じゃあやめておこう」っていう人がいたら。その人がちゃんちき堂に来ずに、うちのシフォンを食べなかったことに感謝しています。
その分、ちゃんちき堂のお店のコンセプト楽しんでくれて、結果食べてくれる方に食べていただけるんですから。
失礼な「お客さん」なんていないとぼくは思っています。
だから失礼な人には失礼な態度をとることがあると思いマス。
お客さんだと認識していないからだと思いマス。
だから、お互いに会わなければいいわけで、そういう意味でもそういうレビューに感謝しています。
多少、むかつきながらネ。。。
そんなマイナスレビューに反論した方がこのマーケティング効果は上がると思うので、できたら書きたい!って思っていますけれどネ。
そして、もちろん、ぼくのミスでご迷惑をおかけするお客さんがいらっしゃることがあります。
そういう連絡をいただくと、誠心誠意対応させていただこうと思っていますし、してきたつもりなのデス。
そして、そういうお客さんはぼくにちゃんと直接連絡をくださります。レビューに書くのではなく。
「こういうことがあったよ」
「これはダメだと思うヨ」
って。
お店の壁に書きなぐったりせずに、直接連絡をくださいます。
不快な思いをさせてしまったのに、本当にありがたいことだと思いマス。
ただ、黙って二度とちゃんちき堂のシフォンを注文しなければ済むのに、わざわざ連絡いただいて、今後このようなことが起きないようにぼくに対策を考えて打つチャンスをくださいます。
めっちゃありがたいお客さんなのデス。
お店もぼくも、社会の中の不完全な一人であり。
でも、社会参加していく中でつながっていく方々に感謝を伝え、共に歩むに足る存在に成長したいと思っている一人でもあります。
だから、一緒に歩んでくれたり、見守ってくれ、長い時間をかけ寄り添ってくれる「お客さん」という存在をとても貴重でありがたい存在だと、そう思うのデス。