HEIKOタグガン直し方
筆者本業の機構設計の知見を元にタグガンを修理しました。4台ともこの方法で救済したので再現性はあります。参考までに共有します。
※この情報は動作保証するものではありません。個人責任の範囲で実施をお願いします。
背景 HEIKOタグガン
タグガンまたは値札付けピストルはよく壊れやすいが、こちらのHEIKOタグガンは信頼性が高く壊れにくいとのこと。それでも故障し、5台中4台が故障。一台あたり5,000円程度ですので、買い替えより修理できたらと妻より相談を受けました。
タグガンとは洋服に値札をつける際に使用する機械です。こういうもので取り付けているのか、ということを今更ながら知りました。勉強。
現象
ガンのトリガーが本来のバネ性を持っておらず、ブラブラ。トリガーを引いてもタグの取り付け動作が発生しない。タグガンが打てない。
原因
タグガン詰まった!
針とピンが摺動せず、刺さりっぱなしになっている。摺動部に微小な異物が挟まっている可能性がある。異物の推測としてタグ樹脂の破片。
対策
本機を分解して針とピンを取り出して、コンロの火で針先端部を熱する。異物である樹脂が溶ける。または嵌合が熱膨張で緩くなる。その後工具を使って針を押し出すようにしてピン部から外す。
タグガン修理
タグガン分解
筐体から見えている4本のねじを外します。
針を外すために固定レバーを180度回転させてリリースし、取り出します。針の固定レバーについては取説(箱)に記載。
分解後、コンロなどで針先端を熱します。少し黒くなりますが使用上問題ないかと。
その後ドライバーセットにある刺又のようなもので針を押し出すようにしてピン部から外す。おそらく3〜5Kgの抜去力が必要。
タグガン組立
針とピン部を分離できたら再組立。
片側のケースを装着する時に、リブをはめるのがポイント。
4本ねじ締めします。修理完了。
結果
妻に天才だと(笑)感謝されました。私機構設計者にとっては普通のことなんですが、今更ながら認識している特殊なスキルです。
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