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飼料の違いによる牛肉の脂肪酸組成を考える①
牛肉の脂肪酸組成は、飼料の脂肪酸組成が単胃動物のようにそのまま移行はしない
— Jiro Aoyama (@ginger_sskmt) May 21, 2024
何を給与したらどうなるかってのは複雑怪奇で、それを想像するのが「ロマン」じゃないかと笑
基本水素添加されるので、その後ステアリン酸からいかにオレイン酸にするのか、もしくはいかに水素添加を免れるかなどなど。 pic.twitter.com/zbvU5eMoqk
先日、牛肉を食べながらこんなことを考えていたら、ちょうどこんな記事も目に入り「note」にでも書こうかなと思った次第です。
牛などの反芻動物(牛や羊など)は単胃動物(豚など)とは違う消化システムなので、食べた飼料の脂肪酸組成がそのまま身体の脂の脂肪酸組成に影響するのか?
基本、食べた飼料の脂肪酸組成がすべてそのままの脂肪酸組成で脂になることはありません。
脂肪酸組成はルーメン内で基本的には下記のように変換されるようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1716709081718-YWTVSVVjPd.jpg?width=1200)
これはどういうことかと言うと、反芻動物はルーメン内で微生物が有機物を分解してその際に出る脂肪酸を吸収してエネルギーにしていますが、その微生物くん達は不飽和脂肪酸が大嫌いなんです。
不飽和脂肪酸はルーメン内の微生物の活性を低下させてしまうので、ルーメン内に不飽和脂肪酸が入ってくると、「これはヤバい!」ということで微生物が自分たちの身を守るために不飽和脂肪酸に水素添加(昔のマーガリンの作り方と同じですね)をして、飽和脂肪酸に変えてしまいます(これが乳脂肪低下の原因であったりします)。
豚などの単胃動物は食べた飼料の脂肪酸組成が身体の脂の脂肪酸組成に基本的にはそのまま変換されます。
カポックなどの特殊な飼料を使った場合は不飽和活性酵素が抑制されますが、この場合は澱粉や糖などから出来る内因性の脂肪酸に対しては改善されますが(味は別として・・・)、脂を摂取した外因性の脂肪酸に対しては影響しません。
飼料の工夫による牛肉の脂肪酸組成のコントロールは可能か?
食べた飼料の脂肪酸組成はオレイン酸だろうがリノール酸だろうが微生物が水素添加を乱発して飽和脂肪酸(ステアリン酸)に変えてしまうのに、どのような飼料の違いで牛肉の脂肪酸組成を変えるのだろうか?と思いませんか?
上記の記事でもあるように「米ぬか」を使いオレイン酸割合を高めるということをしている生産者さんは多くあると思います。
「米ぬか」でオレイン酸割合は増加するのか?しないのか?
次回へ続きます!
というほど大した内容ではないですが(笑)
続きはこちらこら
飼料の違いによる牛肉の脂肪酸組成を考える②
https://note.com/teto_teto2020/n/n5dbdd84684f7