腰椎分離症とYOGA(YOGAをすること⑤)
ぼくは腰椎分離という病気を抱えている。その事がわかったのは、今から2年と10か月前、今の仕事に就いて1年と3ヶ月、ヨガをはじめてから10ヶ月後の事だった。
ぼくはいままで腰が痛いとか重いとか普通の現代人レベルではあったものの、動けなくなる程の痛みというのはこの時がはじめてだった。この頃から、ストレスが内臓系に来ないようにと、毎日ヨガをするようにはなっていたのだけど、まだまだ、経験浅く自分の体も分かっておらず、重度の腰痛が発症してしまった。
2日目の整体でこれだけやっても痛みがとれないなら、骨ですね、と言われた。どこかから落ちたわけでもなく、ぶつけたわけでもなかったので、骨というのは全く頭になかった。連休明け、会社を休み整形外科にてレントゲンを撮る。腰痛5番、背骨の一番下。ブロックみたいに積み重なる脊椎の一番下の部分とそれから生える羽のような部分、弓椎が見事に綺麗に分離してしまっている。ドクターによれば、これは生まれつきか、成長期にこのような症状になる。その時は痛みが出ないが、年を取って筋肉が弱くなってくると痛みが出てくる腰椎分離症という病気だと。骨が痛いわけではなく、筋が固まって痛みがでている。悪化して留め金が外れてしまっている腰椎がずれ出すと、腰椎滑り症という状態になって、手術しないと半身不随になる。幸い今なら薬を飲んで痛みを止めることが出きるし、腰にいいストレッチ、筋トレをすれば悪化は抑えられ、痛みが出る可能性も少くなる。ぼくはドクターの指示に従い、痛み止めと筋肉弛緩剤を飲んだ。その後数日、寝たきり状態だったが、薬が効いて痛みがなくなり、普通に動けるようになった。
ぼくはネットや整体の本でも調べた。プロのトップアスリートでも分離症を持つ人もいて、きちんとケアすることで活躍している選手がいること。分離症にいいストレッチ、筋トレ的な動きはヨガにそのままあること。今にして思えば、家でこの頃していたヨガは仕事の疲れを取るためのストレッチ的な動きをするものばかりだった。鍛える系の動きをしていなかった。同じ痛みを二度と味あわないためにも、悪化させないためにも、腰回りの筋肉を鍛えさらに柔軟性を持たせなければならない。強くしなやかな筋肉を作り上げなくてはならない。ぼくは強く決心してヨガを続けるだけでなく気功の本を買ってみたり、ジムやプールにも通ったりもした。
努力の甲斐あって、その後、動けなくなるようなことはく、今はたまに、軽く痛みが出たり重みを感じるだけだ。ヨガだけで充分なので、ジムに通うことはもうしていない(気功の動きは少し取り入れている)。腰椎分離症でも普通に仕事をしているし、後屈系の難しい鳩の王のポーズも出来る。先月は災害ボランティアに行って、激しい重労働をこなすことも出来た。ぼくにとって、ヨガを一生続けようと思う理由のひとつが、死ぬまでお付き合いしなければならない腰椎分離症であるということだった。
ご一読ありがとうございます。腰椎分離症の人は日本人の5パーセントほどいるとのことです。運が良ければ痛みが出ずに、そのまま一生を終える方もいるそうです。ぼくにとって幸いだったのはヨガをしていたこと。勤め先の上司にも同じ分離症の人がいて、理解があったことでした。今日も皆々さまが健康でありますように!!