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絶対に裏切らない二重スパイ

広告代理店におけるメディア担当というのは、例えるなら最後まで裏切ることのない二重スパイである。もちろん暗躍する舞台は広告代理店および媒体社だ。メディア担当が代理店と媒体社の双方からうまく情報を引き出し、双方にとって有益な未来を創りだすことができれば、それはメディア担当の付加価値となる。

ある素敵なブログに書かれた一文です。広告代理店におけるメディア担当を指して「最後まで裏切ることのない二重スパイ」と表現しています。ですが、この表現は多くの仕事に当てはまるような気がします。

ぼくの最初の大仕事は、大手保険会社の人事企画担当として退職金制度を改正することでした。カウンターパートは労働組合。会社対労働組合という対立構図の中で会社側の先兵をしていたわけですが、少し見方を変えると、人事部長や担当役員といった会社の経営者と労働組合との二重スパイをやっていたとも言えます。主計部で販売予算を担当していたときも、年間3500億を分配する絶大な予算権限を持っているという感覚はまったくなく、主計部長や担当役員と予算を必要とする所管の間に立つ二重スパイをやっていた気がします。経営方針をよく理解したうえで所管が何をやりたいのか聞き出し、経営方針と所管の要望に接点を見出すべく事業の形を整える。これがぼくの仕事だったからです。ドラッグストアでナンバー2をしていたときも同じです。強烈な自我と個性を持つ創業者オーナーと各部門や現場との二重スパイこそがぼくの仕事の本質でした。

現在ぼくは、SBG(スーパーボーイズギルド)というビジネスプラットフォームを運営しています。プラットフォームですから、実業はしません。あくまでもビジネスとビジネス、人と人とをつなぐだけです。ですが、つなぐ相手と相手の間に立ってうまく情報を引き出し、双方にとって有益なゴールを創り上げることができれば、それはプラットフォームとしてのSBGの付加価値になります。プラットフォームでありながら付加価値を生む。だからこそ、プラットフォーマーでありながらビジネスプロデューサーであることを自認しています。

絶対に裏切らない二重スパイ。

なかなか強烈なネーミングですね。中間管理職や調整役、営業マンといった呼称よりも圧倒的に迫力があります。命がけって感じです。カウンターパートのことも裏切らなければ、上司のことも裏切らないわけですから、きっちりと結果を出すほかありません。だからこそ付加価値を生むんですね。サラリーマンのみなさん、絶対に裏切らない二重スパイを目指してみてはいかがでしょうか?



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