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【先人の理論】無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)

誰もが持っている「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」について「自分に対する無意識の偏見」の切り口で書いてみました。
みなさんのお役に立てると嬉しいです。


どんな理論?

誰かと話しているときに相手の顔が一瞬にして曇ってしまった・・・。
そんな時は、もしかするとご自身の「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」が働いているかもしれません。

無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)とは、
人が無意識のうちに持つ先入観や固定観念のことを指します。
私たちが日々の生活で行う判断や行動の多くは、意識的な思考よりも、この無意識の影響を大きく受けています。

この無意識、という能力があることで、素早い処理ができたりするので(毎回、それって本当??と疑問を投げかけていると日々の生活が成り立たなくなったりしますよね)、とても大切な能力なのですが、使い方によっては「武器」や「凶器」になってしまうことがあります。

例えば、年齢、性別、国籍、職業、学歴など、特定の属性に基づいて「この人はこうだろう」と瞬時に思い込んでしまうことが挙げられます。
このような思い込みからの言動は「決めつけ」や「押しつけ」につながり、ハラスメントの温床になる、とも言われています。
また、組織においては、多様性を損ない、イノベーションの阻害や組織の生産性低下につながる可能性があります。

無意識の偏見を完全になくすことは困難ですが、「だから仕方がない」と思って放置してしまうと、相手への「押しつけ」になりかねません。
そうならないために、ご自身の無意識の偏見を自覚することで他者への偏見につながる言動を極力少なくすることができます。
一般的には以下のような方法がよいと言われています。

  1. 気づきを持つ:自分の偏見に気づくことが第一歩です。日々の振り返りや他者からのフィードバックを素直に受け取る。

  2. 教育とトレーニング:アンコンシャス・バイアスに関する研修を受けることで、無意識の偏見について深く理解し、行動を見直すきっかけを得る。

  3. 多様な視点を取り入れる:多様性のあるチームやネットワークに身を置くことで、異なる価値観や視点に触れる機会を増やす。

  4. 客観的なプロセスを導入する:ご自身の起こしやすいバイアスに対応する明確な基準やチェックリストを作り、使用する。

無意識の偏見は誰もが持つものですが、その存在を認識し、改善すべき言動に変えることで、自分自身の成長や周囲との良好な関係構築にもつながります。ぜひ日常の中で意識してみたいですよね。

私が思うこと

アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)を語る目的の王道としては、上記で述べたような「他者に対する影響」や「周囲環境(職場環境)の影響」の改善のため、というものが多いかなと感じています。

もちろん、その目的は素晴らしいものですし、相手や自分が所属する環境を少しでも良くしたい、という人がほとんどだと思いますので、とてもいい目的でもあると思います。

ただ、私がこの概念を聞いてから常日頃、感じていたのは、
「これって、結局自分のためだよね」
という「自分のため」という目的でした。

自分に対してこの「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」を適用してしまっていると
「苦しい」とか「何かうまくいかない」となりがちです。
自分自身に向けられた「無意識の偏見」を意識してみて、上記に書いたような「気づき」「トレーニング」「多様な視点」「客観的なプロセス導入」を取り入れてみて、その「苦しさ」や「うまくいかない」を手放すことができる、というものです。

皆さんは、どうでしょうか?
ご自身に対して「無意識の偏見」を適用していませんか?

例えば
「どうせ私は●●だから・・・」
「●●しかないから・・・」
という、自己肯定感が下がる無意識の偏見がありませんか?
または、
「うちの会社って●●だから・・・」
「日本にいると●●だから・・・」
といった、集団に対する無意識の偏見もありますよね。
そのほか、
「私は、子供のころから●●だったから・・」
「そういえば、前から●●なときは、いつも●●だったから・・・」
といった、自分の中での苦しいストーリー再現系もありそうです。

ちょっと違ったタイプでは
「私は●●という●●(学歴・資格・実績などの客観的に証明されたもの)があるから必ず成功する」
といった、自己肯定感の無理な上昇系のものもありそうですね。

上記のような例を見て、皆さんはどんな印象を受けましたか?

私の思いとしては
「必ずしもそうではないですよね」
という印象です。

つまり、確率論として100%ではないものに対して、100%に近い感覚を勝手に持ってしまっている。
だから、そこに「苦しさ」だったり「うまくいかない」を引き寄せてしまっている、ということになります。

99.9%であったとしても、0.1%の可能性があるならば、
それを信じてみる、そんな心意気でご自身の持っている「無意識の偏見」を外してみるとどうなるでしょうか?

「自由」で「選択のできる」世界が広がりそうではないですか?

そうやって、ご自身を解放してあげたら、きっと他者に対しても、ご自身の所属する環境に対しても「無意識の偏見」で歪めてしまうことなく、
気持ちのいい関係が成立するのではないかなと思います。

ただ、日常に起こる全てのことに「これって無意識の偏見かな?」と問いを立てるのは、これまた100%を目指すことになってしまって辛くなりそうです。

この辺りを注意しつつも、まずはご自身の「苦しさ」「うまくいかないイメージ」に対して「違和感」を感じたものについて「無意識の偏見」を疑ってみてはどうでしょうか?

そうして、上手になってきたら、次は、自分に近しい人、話す相手、ご自身の所属する環境(職場やコミュニティ)での会話などで試してみれば、その人たち対していい感じの関係構築という形で発揮できるようになるのではないかなと思います。

そうやって徐々に積み重ねていけば、きっと見晴らしのいい世界が待っていると思います。

「自分を大切にしている人が、周りも大切にできる」
使い古されたような言葉ですが、「無意識の偏見」の切り口でも、この結論に至りました。

前述した「苦しい」「うまくいかない」というネガティブな要素はなくとも、「違和感」を感じたら、ふと立ち止まる時間をぜひ作ってみてください。
そこには、ご自身の「無意識の偏見」があるかもしれません。
これに気づいて、まずはご自身を大切にしてみてくださいね。

皆さんへの問いかけ

ご自身のことで「レッテル」を貼ってしまっていて苦しくなったり、うまくいかないということはありませんか?

「あの人が悪いんだから」という気持ちから、苦しくなっていませんか?

まずは、立ち止まってみて、「自分が無意識に決めてしまっている事」ってなんだろう?とご自身に問いかけてみませんか?


「自分に対する思い込みって何だろう?」と思われた方、
「他者からの思い込みで辛い状況です」と感じておられる方、
私でよろしければ、壁打ち相手をさせていただきますよ。
以下のURLにて、ご相談を承ります。

お問い合わせ | インテグリティ合同会社 (t-integrity.com)

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