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疲れ目・物忘れの原因は"魚不足"かも?働き盛り世代が知るべきオメガ3の秘密

こんにちは!てるかファームのKazuです!

今日は魚に含まれるオメガ3のお話。

「最近、魚を食べてないな…」

そんな思いに心当たりはありませんか?

この10年で日本人の魚の消費量は大きく減少し、特に30-50代の働き盛り世代では顕著だといわれています。


忙しい毎日の中で、魚料理を準備する時間がない。
スーパーで魚を見ても、調理の仕方がよくわからない。外食では肉料理の方が手軽で満足感がある——。


しかし、このような変化は実は私たちの健康に大きな影を落としているかもしれません。

特に気になるのが、魚に含まれる「オメガ3脂肪酸」の不足です。

オメガ3は、人間の体内では作ることのできない「必須脂肪酸」の一種。

脳や神経の機能維持、血液の循環、目の健康など、実に多岐にわたる重要な役割を果たしています。

しかし、現代の食生活では、このオメガ3が著しく不足しがちなのです。


この記事ではオメガ3とは何なのかや、その効果や、どのように摂取すれば良いのかについて解説します。


オメガ3とは

オメガ3とは?体に必要不可欠な理由

オメガ3は、私たちの体にとって不可欠な脂肪酸の一種です。

オメガ3は「不飽和脂肪酸」という種類に属し、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、α-リノレン酸という3つの主要な成分があります。

特に重要なのは、オメガ3が「必須脂肪酸」と呼ばれる点です。

これは、人間の体内では作ることができず、必ず食事から摂取しなければならない栄養素であることを意味します。

私たちの体の中でのオメガ3の役割

オメガ3は体のさまざまな場所で重要な働きをしています。

・脳細胞の構成成分として記憶力や集中力をサポート
・血液をサラサラにして循環を改善
・目の組織を構成し、視覚機能を維持
・炎症を抑制する作用による全身の健康維持

特に注目したいのが、脳における役割です。

脳の約60%は脂質であり、その中でもDHAは神経細胞の機能や情報伝達に重要な役割を果たしているのです。

■現代人に不足しがちな理由

ところが、現代の日本人の食生活では、このオメガ3が不足しがちです。その主な理由として、以下が挙げられます:

  1. 魚食離れの加速
    かつての日本人の食事では、週に3-4回は魚料理が食卓に上がっていました。
    しかし現在では、特に若い世代を中心に魚を食べる機会が激減。
    2010年から2020年の間で、1人当たりの年間魚介類消費量は約29.5kgから約23.4kgへと大きく減少しました。
    特に20-30代では、魚介類を「ほとんど食べない」という人が約3割にも上ります。
    この背景には、共働き世帯の増加による調理時間の不足や、魚の下処理の手間、価格の上昇など、現代的な生活様式の変化が大きく影響しています。

  2. 脂質バランスの崩れ
    現代の食事では、植物油や加工食品の増加により、オメガ6脂肪酸の摂取が増加。
    理想的なオメガ6とオメガ3の比率は2:1〜4:1とされていますが、現代の食生活ではその比率が大きく崩れています。
    オメガ6とオメガ3のバランスが崩れる(オメガ6が過剰になる)と、体内で慢性的な炎症が起こりやすくなります。
    これは、オメガ6が炎症を促進する物質を作る傾向があるのに対し、オメガ3には抗炎症作用があるためです。
    また、両方の脂肪酸は体内で同じ酵素を使って代謝されるため、オメガ6が多すぎるとオメガ3の働きが十分に発揮されにくくなります。
    その結果、心臓病や関節炎などの慢性疾患のリスクが高まる可能性があるのです。

  3. 調理方法の変化
    オメガ3は熱に弱い性質があります。
    近年増加している加熱済み食品や揚げ物中心の食生活では、せっかく摂取しても十分な効果が得られにくい可能性があります。

不足による影響

オメガ3が不足すると、以下のような症状が現れる可能性があります。

・疲れ目や視力の低下
・集中力の低下や物忘れの増加
・肌の乾燥
・関節の違和感
・血行不良

特に働き盛り世代では、これらの症状を単なる疲れや年齢のせいにしがちです。
しかし、その背景にはオメガ3の不足が潜んでいる可能性があります。

「夕方になると目が重くて、パソコンの画面がぼやける...」
「最近、会議中に集中力が続かなくて、自分の老化を感じる...」

そんな経験、思い当たりませんか?

実は、これらの症状のはそれはオメガ3が足りていないことが原因の可能性があるのです。


オメガ3の健康への効果

科学的に確認されているオメガ3の健康効果

オメガ3の健康効果については、数多くの研究が行われています。
ここでは、オメガ3の効果について説明していきましょう。

【1】血流改善と心血管系への効果

▼食事による効果
・週1-4回の魚食で心疾患による死亡リスクが低下
・特に青魚を定期的に食べる人は、心血管系の健康状態が良好
・血流改善効果が確認されている
・高用量摂取で中性脂肪値の低下効果

▼サプリメントによる効果
・医師の指導下で、特定の循環器系の症状改善に使用
・ただし、予防効果については決定的な証拠が得られていない

厚生労働省eJIM | オメガ3系脂肪酸[サプリメント・ビタミン・ミネラル - 医療者]


【2】炎症抑制効果

オメガ3には強い抗炎症作用があることが確認されています。

▼具体的な効果
・関節リウマチの症状緩和に有効性が確認
・慢性的な炎症の抑制に寄与
・特にEPAに抗炎症効果が強い

▼臨床での活用
・関節リウマチ患者の治療補助として使用
・炎症性疾患への応用研究が進行中

Omega-3 fatty acids in inflammation and autoimmune diseases - PubMed

【3】脳機能・認知機能への影響

▼食事による効果
・魚を定期的に食べる人は認知機能低下のリスクが低い傾向
・特に魚食文化のある地域での疫学調査で良好な結果
・子どもの脳発達にも重要な役割

【4】目の健康維持

▼確認されている効果
・網膜の構造維持に必須
・子どもの視覚発達に重要
・目の炎症抑制作用

▼研究が進められている分野
・加齢による眼科疾患への影響
・ドライアイとの関連性

A randomized controlled trial of omega-3 fatty acids in dry eye syndrome - PMC

【5】その他の注目される効果

▼免疫系への影響
・免疫細胞の機能を適切に調整
・過剰な免疫反応を抑制
・感染への抵抗力をサポート

▼皮膚の健康
・皮膚の炎症を抑制
・肌の保湿機能をサポート
・アトピー性皮膚炎への効果も研究中

オメガ3に関してはまだまだ研究途中という段階ですが、分野によっては効果が分かっているところもあります。

例えば、関節リウマチ。

オメガ3脂肪酸を摂取することで、関節リウマチ患者の関節の腫れや痛みが軽減されるという研究結果があります。

このようにオメガ3は健康に効果があることが次第に分かってきています。


しかしながら、魚を食べると効果が出るのに、サプリだと効果が出ないこともあるようです。

他の何かの物質との相乗効果が大事なのでしょうか?

その辺はまだ未解明のようです。


現代の日本人は魚の摂取量が少ないという現状があります。

自炊しない人も増え、魚も値段が高くなっているので、なかなか買いにくいと思います。

そういう方はぜひサプリをとるのがおすすめです。


オメガ3の健康への効果はこちらの記事がとても分かりやすくまとめているので、気になる方はご覧ください!


どうやって摂取すればよいのか

効果的なオメガ3の摂取方法

オメガ3は可能な限り食事から摂取し、必要に応じてサプリメントで補完するのが最適です。以下、具体的な摂取方法をご紹介します。

【1】食事からの効果的な摂取法

▼おすすめの食材と目安量
特に優れたオメガ3源となる食材をご紹介します(100gあたりの含有量):

・青魚系

  • さんま(みりん干し):3,900mg

  • シロサケ(いくら):4,700mg

  • さば:2,000mg前後

また青魚じゃなくてもマグロやアユも豊富みたいですね。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

・植物性食品

  • えごま油:58,000mg(α-リノレン酸)

  • チアシード:19,000mg(α-リノレン酸)

  • くるみ:8,900mg(α-リノレン酸)

▼摂取の際の注意点
・オメガ3は熱に弱いため、過度な加熱は避ける
・生食や簡単な調理がおすすめ
・植物性のα-リノレン酸はEPA・DHAへの変換率が低いため、魚食との併用が望ましい

【2】サプリメント選びのポイント

必要に応じてサプリメントを活用する場合は、以下の点に注意しましょう:

▼選び方のポイント
・EPAとDHAの含有量を確認
・1日の推奨摂取量が明記されているものを選ぶ
・原料の品質や精製方法が明確なものを選ぶ
・酸化防止対策がされているものを優先

▼摂取の目安
・成人男性:2.2〜2.3g/日
・成人女性:1.7〜2.0g/日
※食事からの摂取量を含む総量です

【3】注意すべきこと

▼以下の方は医師に相談してから摂取を
・血液凝固に影響する薬を服用中の方
・抗血小板薬を使用中の方
・魚介類にアレルギーのある方
・手術や出産を控えている方

【4】効果的な摂取のための生活習慣

オメガ3の効果を最大限に引き出すために:

・週2-3回は魚料理を取り入れる
・植物性オメガ3源も積極的に活用
・加工食品や揚げ物を控えめにする
・規則正しい食生活を心がける


おわりに

昔から日本人は「魚を食べると頭が良くなる」と言ってきました。

ただの言い伝えだと思っていたこの言葉の中に、実は深い知恵が隠されていたのですね。

EPA・DHAという形で、私たちの健康を支えてきた魚の力。

その秘密が、今、科学的に明らかになってきています。

もちろん、毎日の生活の中で魚を食べる機会を増やすのは簡単なことではありません。

やはり最近は魚の値段が高くなっていることもあって、食べる機会が減っていますからね。

それでも、ちょっとずつ魚を食べる機会を増やしていくべきだと思うのです。

魚に含まれる成分は健康に良いことが科学的にわかってきていますからね。

無理のない範囲で我が家も魚料理を増やしていこうと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました♪

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