「今日良かったこと」と「明日楽しみなこと」が前向きな考え方をつくる
今回は手帳やノートなどに「今日良かったこと」と「明日楽しみなこと」を書き溜める使い方をご紹介します。
スリー・グッド・シングスについて
アメリカの心理学者・セリグマン教授が提唱したストレス解消法の一種「Three good things(スリー・グッド・シングス)」。
耳にしたことがある方も多いと思います。
方法は簡単です。
・寝る前に、今日良かったことを3つ書き出す
・良かったことがなぜ起きたのかそれぞれ理由を書く
これを続けると、抑うつ状態が抑えられ、幸福度が上がると論文で明示されています。
さまざまな書き方の例
ここからは「スリー・グッド・シングス」に基づき、応用または簡略化した方法をご紹介します。
理由を書く過程は省いています。
また、独自に「明日楽しみなこと」をセットにしました。
それぞれのメリットは後述します。
書き方の基本
内容はささやかなことで構いません。
その代わり、心が動かなかった・書こうとしてモヤっとすることは書きません。
また、明日楽しみなことは「変更がなさそうなこと」を書くのがおすすめです。
キャンセルの可能性がある予定より、単純でも「明日は休み!」のほうが楽しみなはずです。
その1 良かったこと3つ+明日楽しみなこと1つ
バーチカル手帳の下部スペースを利用して、ハートマークの部分に良かったこと、最下部に明日楽しみなことを書いています。
例では「デコラッシュ」をアイコン代わりに、可愛く仕上げました。
にぎやかなページが好きであれば、お好みの飾りつけをするとより気分が高まります。
淡々と書きたい場合は文字のみで十分です。
その2 良かったことと明日楽しみなこと1つずつ
「3つも書くのはちょっと……」という方は、毎日1つだけでも試してみてはいかがでしょうか。
ひと月続けると約30個、3ヵ月で約90個良かったことが溜まります。
例では手帳のマンスリーページを利用しました。
その3 スマホに良かったことを溜める
手帳を使う習慣がない、まめに書かない方はスマホのメモ機能に良かったことを溜めてみませんか。
ジャーナリングアプリやSNS(Twitterの鍵付きアカウントなど)を使うのも手です。
月ごとにまとめるとより幸せな気持ちに
月末や翌月に、ひと月の良かったことからピックアップしてまとめると、良かったことが束になりより幸せな気持ちになります。
例ではマンスリーページのフリー欄を使い、金の丸シールで特別な感じを出しました。
書くメリット
前述した「幸福度が上がる」は漠然とした効果です。
良かったこと・明日楽しみなことを書き溜めるメリットを、詳しく紹介します。
①どんな物事からも「良かったこと」を探すのが上手くなる
良かったことを考える習慣がつくと、自然と何事からも良かったことを探すくせがつきます。
平凡な一日でも、「今日も大きなトラブルもなく無事に過ごせた」だけで十分良かったと言えるはずです。
さらに、不運なことや上手くいかないことがあっても「上司に怒られたけど、注意されているうちはまだ見込みがあると思われている」「モヤモヤするけど、色んなことを見極めるいい機会になった」といった具合に、ひとつの物事を多角的に捉える視点が得られます。
②落ち込んだときに「良かったこと」が気持ちを戻してくれる
人は100の良かったことより、1つ2つの悪いことに気を取られてしまいがちです。
そんなとき、書き溜めた良かったことを振り返ると「なんだ、良いこともこんなにあるじゃん」と悪いことより良かったことに気持ちを戻してくれるのです。
③一日を明るい気持ちでスタートしやすくなる
夜はネガティブな考えが浮かびやすい時間帯です。
翌日のことを考えて憂うつになる日もあります。
そんなとき明日楽しみなことを書いておくと、潜在意識に刷り込まれ、翌日の意識が変わります。
例えば翌日の仕事や家事、育児が憂うつであれば、自分で楽しみを用意しておき「仕事が終わったらおいしいお菓子を食べる」などと書いておくのです。
憂うつな気持ちを引きずったまま翌朝を迎えるより、一日の気の持ちようが違ってくるはずです。
一日のスケジュールによっては、前日の夜ではなく当日の早い時間に「今日楽しみなこと」として書くほうが良いかもしれません。
おわりに
物事の捉え方は自分次第で、良いほうにも悪いほうにも変わります。
せっかくなら、自分を楽にする考え方をしたいもの。
良かったことや日々の楽しみに注目して、一歩ずつでも前向きな考え方を手に入れると、思っていたより「良いこと」がたくさんあるのだと気づく。
それが幸福度の上昇につながるのかもしれません。
今後も「暮らしを照らす やさしい手帳の使い方」をお伝えしていきます。
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