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【手帳デコ・コラージュ講座#12】童心に返る、古川紙工のノートデコキット

本連載は「自分に見せて楽しむ、簡単な手帳デコ・コラージュ」がコンセプトです。
元々好きな方はもちろん、あまり得意ではないけれどやってみたい、手帳やノートを可愛くしたい方へ、仕組みやポイントを不定期連載でご紹介します。

連載12回目は「童心に返る、古川紙工のノートデコキット」です。

古川紙工とは

古川紙工は岐阜県に本社を構える、美濃和紙を用いた文具・紙製品の製造販売メーカーです。
創業は天保6年(1835年)。2025年で190周年を迎えます。

文具は和紙の風合いとマッチした、水彩や北欧風の温かいデザインが特徴です。
不二家やモンチッチといった、メーカーやキャラクターとのコラボ商品も定期的に販売しています。

デコ関連の新しいムック

古川紙工から、2024年2月に「古川紙工 ノートデコキットBOOK」が発売されました。
価格は税込1,078円。
ムック本で紙もののデコ関連商品は初めてです。

内容物は以下の通りです。

・限定デザイン スクエアノート…1冊
 サイズ:140×140 3mm方眼罫
・和紙デコペーパー…8枚
 限定描きおろしデザイン…1枚
 「わたしびより」デザイン…7枚
・和紙デコシール…1枚
・ノートデコ見本冊子…1冊

左…冊子、右…ノート

冊子には和紙デコペーパーの一覧やデコ例、さらに「ノートデコのポイントが動画でわかる二次元コード」が掲載されています。

動画はデコの過程が実際に見られるものの、具体的なポイントは紹介されていません。
テクニックを知りたいのであれば別の情報を参考にしたほうがよいです。
あくまでキットを楽しむにあたり、デコの「正解」を明示しなかったのかもしれません。

ノートはおよそA6変形サイズ。
ページが広すぎず、複雑なデコに悩まず楽しめそうです。
方眼罫もさほど目立たず、デコの配置の際よい目安になります。

ぬくもり溢れる、古川紙工ならではのデザインが光る和紙デコペーパーとシール。
眺めているだけでも眼福です。
色とりどりでモチーフも多彩、どんなデコをしようか心が弾んできます。

キットを使ったデコ例2つ

用意する道具・おすすめののり

・限定デザイン スクエアノート
・和紙デコペーパー
・はさみ
・スティックのり
・テープのり2種
※ほか、のりを塗る時に敷くいらない紙があると便利

のり関係は使いやすいもので構いません。
今回使った道具はどれもおすすめなので、簡単に紹介します。

○スティックのり…コクヨ GLOO(グルー)

GLOOの最大の特徴は、角型の塗り面です。
従来の丸型のスティックのりより端まで塗りやすく、一度使うと手放せません。

○テープのり…コクヨ ドットライナー 貼ってはがせる

ドットライナーは粘着力のバリエーションが5種類あります。
そのうち「貼ってはがせる」タイプは付せんよりはがれにくく、なおかつ貼り直しがきく優秀なテープのりです。

○テープのり…ニチバン テープのり tenori(生産終了)

はんこのように押すと、5mm四方ののりがスタンプできる珍しいタイプのテープのりです。
小さい紙ものや細かなのりづけに役立ち、小回りがきくため重宝します。
メーカー生産終了となっていますが、通販サイト各所で在庫が残っています。

作例1 1枚のペーパーを使い切る

キットに入っている和紙デコペーパーは、1枚で色味や世界観が統一されています。
複数の異なる素材を組み合わせなくても、簡単にまとまりのあるデコを作成できるのです。

まずは1枚のペーパーから全てのパーツを切り出し、その素材のみで見開きのデコを作ってみます。

はさみで素材を切る場合は、一度全てのパーツを大まかに切ってから細部を整えると効率よく作業できます。

素材をノート上に置き、仮のレイアウトを決めました。
目立つモチーフやベースとなる素材を先に配置し、中~小の素材をちりばめていくとバランスが取りやすいです。

おおよそのレイアウトを決めたら、スマホで写真を撮っておきます。
貼る際に仮レイアウトの写真があると参考になり、迷う回数が減ります。

全ての素材を貼り、喫茶店モチーフに合わせた日記を書き込んだものです。
キットのデザインシリーズ「わたしびより」にふさわしい、充実したひとときを彩ってくれるノートデコが完成しました。

作例2 複数の素材を組み合わせた春のデコ

別の作例では、3種のデコペーパーを組み合わせてみます。

また、同メーカーから販売されている「わたしびより チョキチョキペーパー 北欧柄」も素材に加えました。

どれも2枚以上入っているので
心置きなく使えます

古川紙工のデザインは個性が強いため、同メーカー・同シリーズの素材を組み合わせたほうが雰囲気を崩さず仕上がります。

春らしいデコを意識して、ピンク・イエロー・グリーンの素材を選びました。

完成したものがこちら。
見開きでデコする場合は、ページをまたぐように目立つ素材を置くとインパクトが出ます。
猫の素材が目立ったため各所に配置して、テーマを「春の猫ギフト」としました。

文字を書き入れなくても、もっと余白を素材で埋めたらデコだけで十分可愛い出来になります。

おわりに

今回は古川紙工のノートデコキットの紹介と、デコのコツを交えた実際の作例をお届けしました。

千円でノートと素材が揃い、本格的なデコ・コラージュができる商品は画期的です。
初心者の方はもちろん、手帳デコ・コラージュ好きの方も満足度が高い内容物とデザインが揃っています。

シールでない紙もの中心のデコは、はさみで素材を切り、のりづけをしてあれこれ考えながら貼る、幼児~小学生の工作・図工を思い起こさせてくれます。

加えて古川紙工ならではの和紙の手ざわり、乙女心を刺激するデザインの数々はどこかノスタルジックです。
ときには童心に返って、没頭するひとときもいいなと感じさせてくれるキットでした。


「手帳デコ・コラージュ講座」は2024年以降不定期更新です。

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