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【俳句】臘梅3句

臘梅や翁に折れて孫に咲く

丈ばかり花はおまけの臘梅や

臘梅やいのちのゆくへ透し見る


*庭の木とそこに住む人間の命がリンクするのを見た。
芥川龍之介は、徳川家の瓦解とともに没落した自身の家系をただひとつ残された臘梅の木に重ね、地面に積もる雪が透明感のある黄色い花に透けるくらい臘梅が低木であることを詠んだ(「臘梅や雪うち透す枝の丈」)。
こちらの臘梅は枝ばかりのびて花はわずか……どうなる。

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