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生命(いのち)は大切だというのなら?

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       幸せになるセラピー
☆*:o. あなたが微笑むとき、世界が微笑む .o:*☆   
     2019/6/3(月) 第106号
『「生命(いのち)」は大切だというのなら?』
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◆ ご 挨 拶 !

皆様、こんにちは!
西連寺(サイレンジ)です。

大変、ご無沙汰しております。
西連寺弘、生きてます。

実に1年ぶりのメルマガですが、
今回も「幸せのオーラ」と一緒にお届けします!.:*:・'゜'(幸)

◆  『 死刑廃止 』の動き !

先日、こんな記事を見つけました。
<ニューハンプシャー州が死刑廃止、全米で21州目>

「死刑廃止」は世界的な趨勢です。
国連はすべての国に死刑廃止を求めています。
(  日本弁護士連合会 死刑制度いる? )

今や世界の3分の2の国では死刑が行われていません。
民主国家の先進国で死刑を行っているのは
実はアメリカと日本くらいなんです。

ニュースのようにアメリカでは死刑廃止の動きがあります。
一方、日本ではいまだに死刑を支持する人が大半です。

世界的に見ると、日本のほうが特殊なんです。

私の結論を最初に言います。
我々は 『死刑制度』 を「廃止」にする時期にきています。


◆ 『死刑』は犯罪の抑止力にならない !

先日、川崎・登戸で無差別の殺傷事件がありました。
あまりにも痛ましい事件で、
被害者の皆様のことを思うと言葉もありません…。

こうした残酷な事件があると、
 「犯人に極刑を!」
というコメントがネットに溢れたりします。

しかし、今回のケースでは、犯人は犯行後、自ら命を絶っています。

過去の無差別殺人の犯人の中には
 「死のうと思ったが死にきれず、
  人を殺せば死刑になれると思ったから。」
という身勝手な動機で罪を犯した人も少なくありません。

このよう「拡大自殺」と呼ばれるような無差別殺人を起こす人には
『死刑』の意味がありません。

死刑廃止はすでに世界的な動きになっています。
ですが死刑を廃止しても殺人事件が増えることはないのです(重要!)。

上記のアメリカのニュースにもあるように
そもそも『死刑』という刑罰は
殺人の抑止力として機能していないというのが現実なんです。

◆ 相模原「やまゆり園」障害者 殺傷事件

話は変わりますが、戦後最悪の殺傷事件となった
相模原の殺傷事件の犯人の動機には

「重度の障害者たちを生かすために莫大な費用がかかっている」
「重度の障害者は安楽死させるべきだ」

という「優生思想」のようなものがベースにありました。

「優生思想」とは、
社会的に優秀な人間のほうが
劣った人間に比べて、人として価値が高いとする考え方です。

◆ 『 死刑 』という制度の問題点 !

『死刑』という制度は「人を殺してはいけない」というルールの為に
存在しています。

重い罪を犯した者は、自分の「生命(いのち)」で償うことになります。
しかし、この制度の最大の問題点は

 「 殺してもいい人間がいる 」
 「 生きていてはいけない人間がいる 」

ということをルールとして社会(国家)が認めているということです。

それは「 人の生命に優劣がある 」という
「優生思想」に繋がるメッセージではないでしょうか?

◆◇ これが「ライフ・デザイン・セラピー」流!◇◆
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 全ての 『 人間の生命(いのち) 』 には
       等しく価値がある !      

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我々が大切にしなくてはいけないのは
 『 全ての生命(いのち)は尊い 』
というメッセージです。

障害者だろうが、マイノリティだろうが、
どんな国籍、人種であろうとも
全ての生命(いのち)は等しく尊い。

「LGBT」などの性的マイノリティに
「生産性がない」と言った政治家もいましたが、
「生産性」があろうがなかろうが「人間(いのち)」は尊い。

こうした大前提を社会の全員で共有していく。

でないと各自の勝手な価値観で、
「人間が人間を『差別』する土壌」が生まれる「スキ」が
社会に生まれてしまう、と私は危惧しています。

人には能力の差がある。
社会的に貢献できる人とそうではない人がいる。
これは事実かもしれない。

残念ながら『差別』は人間の自然な心の動きです。
私にもありますし、誰の心にもあるものです。

だからこそ、我々は

 どんなに能力の優劣はあろうとも、
 すべての『人間(いのち)』は等しく尊い

ということを学習しなくてはいけない。

「価値のない人間はいない」という大前提。

それを無視して、
勝手に価値の優劣を見出す人間がいることが問題なのです。

◆ 結局、自分を大切にできない人が凶行を犯す

無差別な殺傷事件を起こす人は
共通して
 「社会に対する深い恨み」
を抱えているように感じます。
(たとえ、それが独りよがりな不条理な逆恨みであっても)

アメリカの銃乱射の事件などを見ても、
犯人が最後に自殺するケースは多い。

極端な殺人事件を犯す人は、
自分の「生命(いのち)」も大切にできていません。
結局、自分の生命を大切にできない人は、
他人の生命も大切にできないのです。

能力が劣っていても、どんな自分であっても
 「『あなた』という存在は尊い」
という共通認識のある社会であったら、
このような事件は起こらないのではないか?

生産性の高い人も
能力の劣っている人も、
お互いの存在の「かけがえのなさ」を認め合える社会であったら?

「自己責任」で切り捨てられるのではなく、
差別もなく、
みんなで助け合える社会であったら?

「すべての人間が尊い」と言いあえる社会であったら?

今回のような理不尽で痛ましい悲劇を繰り返さないためには、
こうした社会に舵を切ることが必要だと私は思っています。

( 日本で自殺者が多いのも、
  「死刑制度」の維持と関係があると
  私は思っています。 )

ゆっくり、あせらず、そして、何より楽しく行きましょう!
「幸せのオーラ」、皆様に届きますように! .: *:・'゜'(幸)

(↓◆おまけ( 『単なる加害者擁護ではない?』 )へ )

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*コーチング・セラピーはこちらまで! 
*ご意見、ご感想、お待ちしております!

◆おまけ( 『単なる加害者擁護ではない?』 )

こういうお話をしていると、
「理想論を振りかざしている」
「加害者擁護か?」
という声が聞こえてきそうです。

確かに悲劇に対しショックが冷めやらない中、
時期尚早な問題提起かもしれません。

ショッキングな事件があると感情や価値観が揺さぶられます。
その感情を適切に解消することは大事ですし、
常識的な「正論」と言われる価値観を確認し合うのも大切でしょう。

ですが「正論」は正しいがゆえに、弱者を追い詰めます。
(「正論は言葉の凶器」by 岡本 茂樹

「一人で死ね」なんて、他人に言われなくたって、
 犯罪者だってわかりすぎるくらいわかってます。
 それがままならないから事件を起こすのです。

その他の大勢が
一時的に自分の被害者意識、正義感や処罰感情を満足させる以上に

 「悲劇を繰り返さない」

ことのほうが重要である、と私は思います。

悲劇を繰り返さないために大切なのは、
(これ以上、被害者を生み出さないためには)

 「加害者」を生み出さない

という視点のほうです。

悲劇が起こってから加害者を批判したところで悲劇は消えません。

犯罪を犯すような自己肯定感の低い人を批判したところで、
効果はないんです。

むしろ逆効果で危険ですらあります。

(↓◆おまけ3 (『反省させると犯罪者になる?』参照 ))

たとえ厳しい監視社会になったとしても
テロのような事件を完璧になくすことは不可能でしょう。

「死刑廃止」はもちろん「人権」の問題もあります。

ですが、私はそれ以上に犯罪を少なくする
現実的な「効率性」の問題だと思っています。

極端な言い方をすれば、
「人を殺してはいけないから、人を殺してもいい」
という死刑のルールは
そもそも矛盾していて、高度な理解力が求められます。

「あなたを含めて、すべての生命(いのち)が尊い!」
「あなたを含めて、殺されていい人間(いのち)は存在しない!」

くらいシンプルにストレートに言わないと
殺人を犯すようなメンタリティの状態の人には
理解できないのではないか?と思ってもいます。
(言い過ぎですか?(^^;))

怖いのは、勝手な解釈で人に優劣をつけることです。

劣等感から罪を犯す人は、
周囲から差別され、大切にされていない可能性が高い。

こうした悲劇をなくすためには、
社会的な被害者を少なくしていくことです。

不幸な人を減らすことが、犯罪のリスクを減らしていく。
不幸な人を減らすことで、安全な社会になっていく。

不幸な人を減らすことは、結局は『自分たち』のためなのです。

「死刑の廃止」は
単純な「加害者の人権の擁護」といった話ではありません。

「我々自身」のため、「我々の愛する人」のための話なのです。

もうひとつ重要なことを。
こうした凶悪事件は増えていません。
時代が進むごとに減少傾向にあります。
日本の犯罪と治安

凶悪事件が『増えている』ので、セキュリティを高めるべきだ!
という意見には違和感を覚えます。
(「感情論」ではなく「ファクトフルネス」が求められます。)

国防のための戦闘機に何億円という予算を使うなら、
子どもの貧困(教育)や中高年の引きこもりなどの対策に
予算を使うほうが全国民の幸福度は上がる可能性がはるかに高いのです。

◆おまけ2( 『「成熟した社会」とは?』 )

日本は死刑を支持する人が多いのが現状です。

しかし過去、イギリスでは8割の国民が死刑に賛成していても、
国は死刑の廃止を決めました。

日本はなぜ今、世界が死刑廃止に動いているのか、
もっと真剣に考えたほうがいい。

日本は世界的に見て、非常に秩序正しい国です。
その規律・モラルの高さは世界トップレベルでしょう。

ですが、その美徳に見える国民性の裏には、
「死刑」に代表されるような
非常に高い「懲罰意識」が存在しています。

いわゆる強い「同調圧力」のようなもの。

(反射的に厳しい犯人批判をしてしまう人ほど、
 実はこの「同調圧力」に苦しんでいる被害者であると
 言うこともできるでしょう。)

「罰されるから」「批判されるから」「怒られるから」
     ↓
「悪いことをしない」

こうした意識は、
高度に秩序が保たれた社会にいながら
息苦しい「閉塞感」の原因になっていると思っています。

これからは

「自分が正しく美しい人生を生きたいから」
     ↓
「正しく美しいことをする」

という意識の転換。

社会から強制される「外的動機」から
自分の心の中からの「内的動機」により
正しく美しい秩序を生み出していく。

「平成」から「令和」へ時代が変わった今、
日本はこのような「 『成熟』 した社会 』への方向へ
舵を切る時期に来ていると私は思っています。

もちろん多くの議論が必要になるでしょう。
その多くの議論こそが日本を次のステージへ
押し上げてくれると思っています。

◆おまけ3 (『反省させると犯罪者になる?』 )

『反省させると犯罪者になります』 岡本 茂樹
という本もあります。

安易な犯人批判をする人には読んでほしい。

過酷な現場で臨床的に関わってきた著者の言葉には説得力があります。

犯罪の裏にはどのような背景があるのか?
厳しく罰することは更生に繋がるのか?

興味がある方も是非読んでみてください。

◆ おまけ4 (「事件の連鎖」?)

週末に元農水次官が息子を殺害する事件があったんですね…。

川崎のマスコミの過剰な報道が、
父親を追い詰めてしまった可能性はないでしょうか?

多少意味合いが変わると思いますが、
川崎の事件は「自殺」としての一面もありました。

WHO(世界保健機関)には
「自殺予防 メディア関係者のための手引き」があります。

日本のメディアの在り方も変化が必要かと思います。

父親の苦悩は計り知れなかったと思いますが、
これを美談にしてしまってはいけません。

なんともやりきれませんが、
殺人が正解であるかのような、
父親の行動に理解を示すような流れは大変危険だと思われます。

(家族内で解決させようとせず、第3者が介入するべきでした。)

「不寛容な社会」がさらに悲劇を生んだのだとしたら、
まさに危惧していることが起こった気がします…。

今回も最後までお付き合い、
ありがとうございました。
最後まで読んでくださった皆様には、      .・:'*。;(幸)
もういっちょ幸せのオーラをお届けします! 。.: *:・'゜'
では、また!
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