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【あと96日】Wordで組版【100日後に文学フリマ初出店する神崎】

文学フリマ東京40に初出店する神崎が、残り100日をどう過ごしていくかの記録です。文学フリマでは「エイルと最後の竜」という長編の冒険ファンタジーを上製本と文庫本で販売します。

本を作るにあたって、神崎は原稿をWordで書いています。
基本的には。

原稿はサイトにも掲載するため、メモ帳でhtml形式にして、ブラウザで読みやすいようにCSSを整えたりもしていますし、家庭用プリンターで印刷して紙上で読みもします。
結局、紙が一番いいです。
で、上製本にするのが長年の夢だったわけです。
Wordで組版をし、PDFで完全データにし、印刷していただくという手はずになっていますが、まず悩んじゃうのが以下の項目、そしてそれらのバランスです。

「一行あたりの文字数」「一ページあたりの行数」「フォント」「フォントサイズ」「紙のサイズ」「余白」
これらが適正でないと読みにくい本になります。
子どもだった私は小さい字もへっちゃらでしたが、今の私は老眼ですので小さな字読むのは疲れます。
私はビジュアルに弱いというか、見た目にこだわらない人間なので(文字は内容が大事、とにかく読めればそれでいい派)、どういうのがいいのか良く分からないというのもあります。
作る本人がこだわりないなら好きに作れということもありますが、普通の人(?)にとって読みにくい物にしたくはありません。
基準やこだわりがない中で、どれがいいのか、を考えるのはとても難しいです。

というわけで、図書館で本を借りてきました。
昔の私が大好きだった本たち。図書館へ行くと今も目がキラキラします。生活の時間をすべて読書に当てていられたあの頃が懐かしい。脳味噌も体も若かったしなあ(遠い目)。
いやまあそんなことはさておいて。
ひとまず、いくつか参考になりそうな本を手に取ります。
お手本は岩波書店の「ホビットの冒険」です。
その他「ニルスのふしぎな旅」とか、最近の本らしいものも手に取ってきました。これらの本は大体読みやすいとされているわけですので、これに準拠していれば安心であろうということです。

神崎の仮データはWordですので、これで組版していきたいと思います。
ちょっと面倒なとこもあるけど、インデザインとか持ってないんで、手持ちの武器でやるしかありません。

まず紙の大きさですが、基本的にはA5なんですが、どうも私にはちょっと小さく感じました。ニルスとか別に違和感なく読んでたと思うんだけど、今の私はホビットのサイズがいい気がする。ページ数も多いし、ちょっと大きめにした方が良さそう。
というわけで、A5ノビというサイズにしました。

余白は天23mm、地26mm、左右は16mmでとじしろに7mm入れました。見開き設定にしています。

フォントは、ネットで見たオススメということで、源英こぶり明朝v6というフリーフォントを使っています。
フォントサイズは色々検討したのですが、10ptを採用。本当は9くらいが理想なんだけど、私の目がもうついていかない~。

ところでこのフォント、Wordでは行間とか文字間とかが上手く調節できません。
行間を設定で1行とか1.5行とかにしてみても全然上手く反映されなくて、調べてみたらWordに元から入っているフォントじゃないと分かってくれないみたい。まあそりゃそうか。
仕方ないので、数字を入力して強制的に行間を決めました。

段落>行間>固定値:16pt(1ページ20行)

そして字と字の間隔は字送りという項目で設定するのですが、これは以下のように設定しました。

レイアウト>ページ設定(右下のアイコンから詳細設定)>文字数の字送りを11pt(1行46文字)

何度も印刷してみて、本に挟んでみて、読みやすそうだなと思うラインを苦労して決めたのですが……今朝、すべての文書に反映させてみたところ、ページ数が522ページになってしまいました。
ちょほほ……。
500以内に収めたかった。
あんまり分厚いとやっぱりねえ。

ここで、紙、という条件が出てくるのです。
知り合いの印刷屋さんが、私の好みの紙を取り寄せてくれて束見本を作ってくれたのですが、これはかなり分厚かった。
OKハルクリームという紙なんですが、嵩高紙と言われるもので、空気がたくさん含まれていて、軽い&分厚いのです。
最初に用意してくださった束見本では四六判66kgというものを使ってくださったのですが、これだと本の厚みも30mmになってしまいます。
ハルクリームには61kgと56kgという薄いものもあるので、そっちならいいかな? と思ったりして、見本帳を手にうーんうーんと唸っているところです。

明日また市ヶ谷の杜に行くので、そこでまた紙をたくさん見て、悩んで来ようと思っています。
あ、市ヶ谷の杜というのは、DNP(大日本印刷)の敷地にある企業博物館のようなもので、活版印刷であるとか、DNPの歴史であるとか、色々見られます。見学は無料です。予約するイベントとかもあるようですので、興味のある方は是非。東京の市ヶ谷に行ける人じゃないと難しいですが。
本とかそういう関係に強い地方に住んでいて本当に良かったと思います。万物に感謝(大袈裟)。

今日のところはここまで。
明日はまた紙の話をしようと思います。

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神崎 旭@文学フリマ東京40出店します
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