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#1442 自己の課題を優先するか、友達への貢献を優先するか~ピアフィードバックの重要性~
子どもたちに学習のコントロール権を任せると、こんな場面が見られる。
「ねえ、〇〇くん、ここ教えて」
「…でも、今この課題をやってるから…」
一人の子どもが、もう一人の子どもに、やり方を教えてもらいたいので声をかける場面である。
しかし、声をかけられた子どもは、自己の課題を優先してしまった。
果たして、こんなとき、自己の課題を優先すべきか、友達への貢献を優先すべきか。
結論は、「友達への貢献」を優先すべきである。
なぜなら、人間は他者に物事を教えることで、その理解を深めることができるからだ。
なので、自己の課題遂行を遅らせたとしても、他者に教えることで理解を深化させることができるのだ。
さらに、他者に友達にコーチングする力を高めることができる。
このような活動は「ピアコーチング」と呼ばれる。
ピアコーチングでは、以下のことを重視する。
①学習の達成規準に基づくふり返りを促す
②答えを言わず、質問をして考えさせる
③学習方略を提案する
④思いやりのある言葉を使う
これにより、他者の学習を促進することができる。
また、友達同士でフィードバックをし合う「ピアフィードバック」も有効だ。
ピアフィードバックでは、以下の2つをコメントする。
①フィードバック:友達の優れているところとその理由
②フィードフォワード:さらによりよくできるところと代案
この2つをコメントし合うピアフィードバックにより、互いの学習を促進し合うのである。
自己の課題を黙々と遂行するよりも、「教え合い」「学び合い」の方が学力が身に付いていく。
ぜひとも、今後の授業では、ピアコーチングやピアフィードバックを取り入れるようにしていきたい。
では。