#1791 自己調整学習チェックリスト
今回は、木村明憲氏監修の『自己調整学習チェックリスト』からの学びを整理していく。
1 自己調整学習チェックリスト
見通すフェーズ
(1)課題
➀課題理解
□課題を分解していたか
□分解した課題の関係を考えていたか
□解決策を考えていたか
②課題興味
□課題に興味を示していたか
□課題に価値を感じていたか
(2)目標
➀目標設定
□問いを広げていたか
□問いを順序立てていたか
□問いを絞っていたか
②目標志向
□目標がどのような能力を向上させることに結びついているかを考えていたか
③結果予期
□学習の最後に創り上げるもの(価値)を予想していたか
(3)計画
➀計画立案
□学習活動を決めていたか
□方法・方略を決めていたか
□時間配分を決めていたか
②自己効力
□学習をうまく実行することができるかを考えていたか
実行するフェーズ
(1)確認
➀実行確認
□課題・目標を確認していたか
□方法・方略を確認していたか
□時間配分を確認していたか
②自己指導
□自分に質問するようにして学習の進捗を確認したり、内容の理解を深めようとしたりしていたか
③自己記録
□学習の進捗について確認したことや、学習中に大切だと思ったことを記録していたか
④意識観察
□学習に向かう自らの意識(気持ち)を確認しようとしていたか
(2)調節
➀実行調節
□課題・目標を調節していたか
□方法・方略を調節していたか
□時間配分を調節していたか
②興味促進
□困難な課題をやりがいのある挑戦に転換しようといていたか
③環境構成
□学習しやすい環境を整えようとしていたか
④援助要請
□学習がうまく進まなかったり、時間が足りなかったりした際に他者に相談していたか
振り返るフェーズ
(1)評価
➀自己評価
□うまくいったことが何かを考えていたか
□うまくいかなかったことが何かを考えていたか
(2)帰属
➀原因帰属
□評価結果の理由を考えていたか
②自己満足
□自らの学習結果に納得した上で、その後の学習に活かせそうなことについて考えていたか
(3)適用
➀適用
□次の学習にどう活かすかを考えていたか
2 実践事例
見通すフェーズ
・思考ルーチン
➀見える ②思う ③引っかかる →「問い」へ
・思考ルーチン
➀知っていること ②知りたいこと ③調べること・方法
・問いを順序立てる→「ステップチャート」
問いを絞る→「ピラミッドチャート」
・信号による思考ツール
➀赤信号(喫緊の課題)
②黄色信号(課題)
③青信号(問題なし)
・子どもが学習活動を選択できるように、時間ごとのセルに「プルダウン」をつくる。※あとで修正もできる。
・学習が這い回らないように、「ルーブリック」を設定する。
→目に付けさせたい指導事項が明確になる。
・5分単位で、自分の学習の計画を立てさせる。
※「個別学習」と「協働学習」を選べるようにする。
実行するフェーズ
・「確認タイム」を設け、「チェックシート」をもとに学習の進捗状況を確認させる。
・自分が終えた学習活動には、チェックを入れたり、線で消したりさせる。
・確認を促すポイント
➀目的は? ②進度は? ③時間は? ④方法・方略は?
・調節を促すポイント
➀時間管理 ②自己指導(問いかけ) ③環境構成 ④援助要請
・「フローチャート」で学習状況を確認させる。
➀課題・目標 ②学習方法・学習方略 ③残り時間
振り返るフェーズ
・「ルーブリック」を設定することで、うまくいったこと・うまくいかなかったことを評価しやすくする。
・次の時間にやることを書く「ToDoリスト」を作成させる。
・うまくいったことの自己省察→「ヒーローインタビュー」
うまくいかなかったことの自己省察→「モヤモヤ病院」
・評価シートの工夫
➀良かった点 ②新たな点 ③改善点 ④他者からのコメント欄
・「+」とその理由
「-」とその理由
「→」とその理由
3 その他の学び
・対象レベルからメタレベルに上げるのが「モニタリング」
メタレベルから対象レベルに下げるのが「コントロール」
・外発的動機づけ→環境構成・雰囲気醸成→内発的動機づけ
・主体性につながる能力
➀情報活用能力 ②自己調整能力
・課題:他者から与えられるもの
目標:学習者自らが設定するもの
以上が、書籍からの学びである。
自己調整学習を組織する際に、活用していきたい。
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