TERA WORK SCHOOL第一期開講レポート
約1年間の構想・準備期間を経て、TERA WORK SCHOOL第一期の講座が2021年11月〜2022年2月の4ヶ月間にわたり開催されました!
すでに第二期の募集も始まっておりますが、今回は実際の参加者目線で第一期の講座をレポートしていきます。
<書いている人の紹介>
テラワークスクールとは
まずはテラワークスクールの概要をご紹介します。
TERA WORK SCHOOLは「お坊さんが自分と向き合い、お寺のあり方とも向き合う場」です。
お坊さん自身が「どう生きたいのか」と向き合いながら、お寺と向き合う、伴走型のオンラインキャリアスクールです。自身と向き合いながら、お寺のあり方や役割、何ができるのかを考え、独自(独寺)の方向性を見つけていきます。
ここでは、多様な方の話を聞き、参加者同士が関わり合い、
お寺(WE)
地域や社会(SOCIAL)
を考える上で、改めて
私(I)
と向き合う時間を作ります。
お寺、地域を支えていくお寺関係者の方々が、まずは“個”に戻れる時間を大事にしながら、自身に対してリーダーシップを発揮し、お寺や地域、そしてお寺のこれからと向き合うプログラムを実施していきます。
お寺の関係者向けの講座は世の中にいくつか存在していますが、お寺の在り方や役割を考える前に、まずは個と徹底的に向き合うというところにフォーカスしているのはテラワークならではなのではないかと思います。
僕がTERA WORK SCHOOLに参加した理由
僕はTERA WORK SCHOOLには、運営スタッフ兼参加者として参加させてもらいました。
将来はお寺に戻ることを決めているものの、会社員として働く自分にとっては、お寺はまだまだ遠い世界。これからの時代に合わせてお寺がどうあるべきなのか。そして自分はお坊さんとして何ができるのか、一人で悶々と考え続ける日々でした。
そんな僕にとって、同世代の同じような悩みを抱えた方々が集まり、一緒にお寺、そしてお坊さんとしての自分の将来を考えるTERA WORK SCHOOLは、まさに自分が欲しかった場でした。
第一期の参加者は、20〜30代の方がメインで、すでにお寺に戻られて副住職をされている方から会社員としてバリバリ働いている方まで多種多様。
さまざまなバックグランドを持ちながらも、課題に感じていることはズバリ「これからのお寺をどうしていくか」。ここは共通しているように思いました。比較的若い世代が集まり、同じ目線で語り合うことができたのが、参加して最も良かったことの一つです。
講座紹介
ここからは、講座の大まかな流れを紹介していきます。
TERA WORK SCHOOLは全4回の講座と、途中に行われる1on1のメンタリングセッションで構成されています。多様な講師陣による講座で学びを深めながら、スタッフやメンターとの1on1を通してさらに内面を深掘りしていきます。
全4回の講座タイトルと講師名は以下の通りです。内容を簡単に説明していきますね。
<第一回:個としての自分に戻る。僧侶であるまえに、誰であるのか>
第一回は、シアトルでリーダーシップ教育のNPOに関わるエリクセン恵さんの講義。講義といっても一方的に話を聞くのではなく、皆で話しながらワークショップ形式で進行していきました。
印象的だったのは、まずはじめに「今日は、お寺やお坊さんの肩書きは横に置いて、ありのままの自分で参加してください」とのレクチャーがあったこと。お寺育ちの参加者にとっては、「どこどこの◯◯寺から来ました」という自己紹介が当たり前。あえてお寺を自分から切り離して話をすることに、戸惑いを感じている参加者も見られました。
ですが、恵さんのファシリテーションに導かれながら話していくにつれ、次第にお寺の自分ではなく、ありのままの自分で話すことにも慣れてゆき、回の最後には「お寺の僧侶としての立場から話す自分は、どこかで”あるべき”の姿に縛られている部分もあったということが、個としての自分を見つめることを通してわかりました」という感想もありました。
さまざまなワークを通して、参加者それぞれが自己の内面を見つめていく時間になったのではないかと思います。
<第二回:大切にしたいことを見出す。何が自分を動かしてるのか>
第二回も、引き続きエリクセン恵さんの講座。第一回は「個としての自分に戻る」がテーマでしたが、第二回では、自分の価値観をさらに深掘っていきます。
僕自身、第一回を終えて、自分についての新しい気づきがあった反面、まだモヤがかかっているような感覚がありました。「自分が本当に大切にしたいことは何なのか?」という問に対して、ワークや参加者同士の対話を通して考えていきました。
回の最後には、第一回と二回を通して見えてきたことを言語化して、全体共有を行いました。
参加者が語る内容が一人一人違って個性的で、各々が自分なりの暫定解を見つけたように感じました。自分自身で考えることも大切ですが、他の参加者の語る言葉から気付かされることもたくさんありました。
<メンタリングセッション>
期間中には、個別に話ができる場も用意されています。運営メンバーとの面談や、講師陣との個別メンタリングセッションがあり、全体では話せなかったことや、モヤモヤが残ったことなどを棚卸しして、整理していきました。
<第三回:社会において僧侶はどんな役割を担えるのか>
第三回は浄土宗僧侶で、お坊さんバラエティ番組「ぶっちゃけ寺」やお悩み相談サイト「hasunoha」を立ち上げるなど革新的な取り組みをされてきた井上広法さんの講義。
第一回、第二回は、お寺を個に立ち戻ることに主題が置かれていましたが、ここからはお坊さんとしての自分に向き合っていきます。
広法さんのこれまでのお話を聴きながら、自分がお坊さんとして大切にしたいことを考えていきました。
参加者からは「今までお寺でやってきたことに対する感じ方、考え方が変わったように感じる」といった声も。
僕自身、第一回と二回で自分の内面を深掘りしたことによって、お坊さんとしての自分を捉え直すことができました。籠った部屋の空気を換気して、新しい新鮮な空気が満たされているような感覚がありました。
広法さんからも「皆さんの素晴らしい想いに触れて、温泉に入ったみたいな気持ちです」との感想。参加者それぞれにとって、実りのある時間になりました。
<第四回:これからの人生、お寺にどう活かすのか。自分自身のプロジェクト設計>
TERA WORK SCHOOLの最後となる第四回目は、これまで会をファシリテートしてくれた運営の水野綾子さん、田中勲さんによるセッション。
これまでの総まとめとして、改めて学んだことや感じたことをまとめていきました。
印象的だったのは、最後の最後になって、参加者から個別具体的な悩みの声が漏れてきたこと。これまでは、抽象的で大きなテーマについて語り合うことが多かったですが、最後は身の回りにある課題や悩み事についてシェアする時間に。
大きなことを語り合いながらも、ごく私的な、誰かに共有することに抵抗感のあるような悩みについても共有できたことで、これで終わりではなく、これからも支え合いながら共に歩んでいく仲間になれたような気がしました。
以上で全四回、およそ半年間に及ぶ講座が終了です。最終的に具体的なアウトプットを求めるものではないので、「◯◯プロジェクトを立ち上げます!」といった大きなアクションがすぐに生まれたわけではありませんが、確実にこれからのお坊さん人生にとって意味のある半年間になったのではないかと思います!
参加者の声
第一期で参加してくださった方の声を紹介します。
<渋谷智子さん/僧侶・自坊の後継>
<林光汰さん/僧侶・自坊の後継>
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事が、少しでもTERA WORK SCHOOLへ興味を持ってもらえるきっかけになっていれば嬉しいです。
僕や運営メンバー、第一期の参加者の皆さんが何より楽しみにしているのは、これからTERA WORK SCHOOLのコミュニティが広がっていくことです。
様々な垣根を超えてここに集う仲間が増えていくことが、自坊の発展に繋がっていくと思いますし、ひいては仏教界の発展にも繋がっていくと信じています。
第二期の参加は現在絶賛募集中ですので、まずは体験会からお気軽にご参加ください!
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本講座の申し込みを悩まれている方は、まずは無料の体験会への参加がオススメです。TERA WORK SCHOOLの雰囲気が掴める無料の講座を多数開催しております!↓
次回の体験会は3/31(木)です!
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第3回:2022年3月31日(木)20:00〜22:00
僧侶の役割を共に考える。社会に“活きる”僧侶として、できること
ゲスト:片岡妙晶/清金山大谷院慈泉寺 衆徒、郡家興正寺別院 承仕
ファシリテーター:TERA WORK SCHOOL事務局(水野綾子、田中勲)
■残りの体験会の日程は以下です!
体験会最終回直前!LIVE配信:2022年4月中旬予定
僧侶が自分自身と向き合う必要性について、大切なことだからもう一度話そう
ファシリテーター:TERA WORK SCHOOL事務局(水野綾子、田中勲)
第4回:2022年4月24日(日・友引)9:00〜11:00
自分の声を聴く。「パーソナリティ」から考えるお寺
ゲスト:エリクセン恵(セルフサステナビリティ・ファシリテーター)
ファシリテーター:TERA WORK SCHOOL事務局(水野綾子、田中勲)
※他の体験会の時間帯と異なるためご注意ください。
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