MIRAGE THEATRE Vol.6を終えて
MIRAGE THEATRE Vol.6が無事に終了した。
今年は5月の二人展の準備から始まり、なんだかんだと突っ走ってきた。全然気が抜ける時がなく、心身ともに限界に来ていたのかもしれない。
それでも私は2年越しに自分の作品を上映してもらえるという事で気合が入っていた。
私の作品は映画ではなく、映像作品。それも16:9の壁を何としてでも破りたいという思いは続き、映像と映像を重ね、日本画の作家足立絵美さんの作品と、コンテンポラリーダンサーのあみこ&サチのコラボレーションで一つの作品になるように制作した。
2年前の5月からスタートする予定だったMIRAGE THEATREの初回で披露する予定だったが、延期を余儀なくされた。
その後もイベントは開催できたが、果たしてダンサーが踊っても良いのだろうか?お客様を不安にさせてまで開催しても良いのだろうか?何度も悩んだ。
私は作品を見てびっくりしたり、笑ったり、いろいろ考えたりしてもらいたい。だから悲しい気持ちや不安な気持ちにさせるぐらいなら、安心できる時まで延期しようと決めていたので上映できるまで時間がかかってしまった。
日本画はとても奥深く、簡単に語れるものではない。
どうやったら、この世界観を表現出来るのだろうか?
一体どうやってこの世界観を産み出しているのだろう?私の想像の世界でやってみようと思った。
幼少期に寂しい思いをし、色んな空想から産まれたのでは?という想像で制作。夢の中で見た世界を表現してみたら、偶然にも絵美さんは寝ているときに見たものを描いているとお話されていた。
背景は抽象的なイメージで、リアルタイムで映像を投影。
久しぶりに手が震えていた。まだ慣れないVJソフトに、MIDIコントローラーを使用。
当日は朝5時からお昼まで何度も何度も繰り返しリハーサルし、ようやく納得いくところまで持ってこれた。
本番は100点ではなかったけど、達成感でいっぱいだった。
ダンサーの二人には、少しチークを濃いめに、と言っただけなのに、まるで絵画から出てきたようなメイク。
私が作った衣装も、素敵に着こなし、この場所、この時にしか産まれないものを表現してくれた。
カフェのマスターはこの世界観に近づけたいと、オリジナルのドリンクを特別に作ってくれた。そしてMCの涼夏さんは監督から面白い話を沢山引き出してくれた。
みんなが一丸となってイベントを成功に導いた。感謝の気持ちでいっぱい。本当にありがとうございました。
一緒に上映していただいた2作品は色々細かい所まで拘っていて本当に面白かった!!裏話や裏設定聞いてぞわぞわした。
若い監督、期待大です。
----------
私は先日、長年掲げていた高い目標を達成した。
一体あと何十年かかるのだろう?と先の見えないトンネルをずっと走っていた。それが突然達成することになった。自分でもかなり驚いている。
今まで何をやってもどんなに頑張っても自分のことが許せないでいたけれど、ようやく頑張った自分を褒め、もう頑張らなくてもいいよと許してくれる時が来た。
もう映像をやらなくてもいいんだという安堵の気持ちさえ沸いた。
しばらくは心と体を休め、好きなことをやろう。
今日は朝からカメラマン仲間と沢山打ち合わせをし、午後は撮影の仕事をしていた。なんという矛盾。
終わり