受験に臨む姿勢は、入学後を視野に入れて・・・
もう15年以上前に、突然、寺子屋にいらした保護者の方に、
開口一番
「先生は、生徒をどのような大学に入れていますか。」
と、聞かれたことがある。
・・・思いがけない質問に、面食らって、
いや、私が入れるわけではなくて・・・と心の中で呟いていると
「息子を、同窓会に行けるようにしてやってほしいんです!」
と、続けて言われた。 笑
三重県では、東大進学者数が一番多いと言われている中高一貫の私立校に通う高校2年生の息子さん。いざ、授業をしてみると、やはりさすがT高に行っているだけあるな、という打てば響く感じの学生だったけれど、
とりあえず、いつも自信がなさげで、ちょっと小心者かなという印象だった。そんな彼は、1年半後、とりあえず、お母さんの表現を借りれば、「胸を張って同窓会に行けるような大学」に合格し、半年の留学による休学を経て、4年半後地元の銀行に就職した。
寺子屋の目標は、子どもたちを塾漬けにしないことだ。
高校生になったら、寺子屋は、生徒のペースメーカー、伴走者でありたい。
いつまでも、手取り足取り教えるのではなく、だんだんと手を放していくー
そんな塾を目指したい。
昨日、生徒と親御さんに話をした。
今、成績が伸び悩んでいるから、
受験が心配だからといって、塾の負荷を増やしー
こちらからするべきことを与え続けることで
誰か任せにする
人に頼り切ってしまうと癖になる。
進学校に行くなら、入ってからも自分で勉強を進める必要があるから
助けが必要なら、自分で必要なものを私たちに求めてほしいー
そんな習慣を定着させる、受験生生活後半にしてほしいー
そのようなことを伝えたつもりだ。
当たり前のことだけれど、
私たちが、子どもたちを大学に(高校に)入れるのではなく、
子どもたちが、自分たちの力で入るのだ。
あくまでも、私たちは、そのお手伝いをするだけだ。
あくまでも、私たちは、そのスタンスを続けたい。