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本当にそうなのか? ④

今月32歳になる甥っ子が寺子屋生だったとき、三重県で東大進学者が一番多いと言われている中高一貫校の生徒が、彼のクラスに入った。

勉強に対する姿勢が

「さすがだわ。見習って。」

と、甥っ子たちに言うと

松阪の県立の自称進学校に通う甥っ子と彼の同級生が口をそろえて

「あいつ、クラブしとんの?」

と、言い出した。

ソフトテニス部と野球部に所属していた2人の発言に

ーはぃ? 

君らは自転車で10~15分で行ける学校に通い、彼は、電車を乗り継いで往復2時間かかる学校に通っている。そして、彼は、土曜日などに有志での草野球チームに参加したり、スポーツもして、友人関係もよさそうだ。君らは、自分たちの希望でクラブに入り、クラブの友人たちとつるむことを選択し、彼は自分の判断でそういう生活を送っている。それが勉強に対する姿勢に違いをうむのであれば、『部活動』をしていることは胸を張って言えるようなことか?

というようなことを、私は、一気にまくし立てた。

私は、自分が学生だった頃からずっと学校のクラブ活動の良さがあまりわからない。この仕事をし、今では、悪影響の方が多いのではと感じずにはいられないこともある。

私自身、クラブに所属していた時期がある。アメリカではかなり真面目に季節ごとの運動部に入っていた。

けれど、日本では習い事の方を優先していた。その習い事の中に剣道も入っていて、運動をしないわけでもなかった。

排他的にも見える日本のクラブ活動は居心地悪く、学校に必要以上に長くいることを要求されることに違和感があった。

そして今、クラブ活動で忙しく、そのために疲れていることや時間がないことが、宿題や勉強のはかどらない理由として当然のように言われると、首をかしげざるを得ない。

ハッキリ言ってしまえば、

クラブも勉強も自分「だけ」のことなのに、それで疲れたとか、大変であることを理由に他の人まで振り回して平気なのが私にはわからない。

そして、そういうことをきちんと子どもたちに伝えられない社会の大人たちが理解できない。

もちろん、クラブ活動を優先することを否定しない。部活動に意義がないと言っているわけでもない。

でも、私が日ごろ接している子どもたちは、塾に通うことを選んでいる生徒たちだ。

生活で、優先順位をつけることの大切さをきちんと子どもたちに伝える大人でありたい。




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