てらこやのひび ⑧
定期試験リレーが続いている。
中学生のテスト対策には、教材屋さんの教材を使うのだけれど、高校生のテスト対策には、長文に関しては、自分たちでテスト問題を作る。
県立高校は、同じ学校でも毎年採用する教科書が変更になるし、教科書が大幅に改定される年もあるので、結局、毎年のように、テスト前は作成作業に追われる。
テスト後、返却されたテストを生徒から提供してもらって、同じ担当の先生の傾向と対策を練って、問題を作る塾もあると聞くが、私たちは、傾向と対策は生徒たち自身が自分たち自身ですることだと考えているので、そのレッスンで学んでおいてほしいことをきちんと押さえているかが確認できる問題に、最近は、内容理解の考察をしてもらうための問題を加えて作っている。
学校の授業が予定より早く進むことも多く、またテスト範囲やテスト日程の報告が遅い生徒がいるので、毎回、テスト前はてんやわんやで模擬テストを作ることが多い。
でも、悲しいことに、いろいろと考えて対応をする私たちの思いとは裏腹に、年々、生徒たちが何のために「テスト」があるのかがわからなくなっているように見えることが増えている。そして、勉強の仕方を本当に知らないんだなぁと、見ていると悲しくなることもある。
その原因の1つに「自分たちのことだけを考えて、自分たちのことだけをしていたら良い」環境で、勉強に、クラブにと頑張れば、褒められる環境があるのかなと思うことがある。
時間には限りがあり、1日も1週間も1か月も1年も、誰にとっても同じ長さだ。
自分の時間の限界をきちんと認識できていないと、相手の時間の大切さもわからない。
毎回のように、テスト期間が近づくと、口を酸っぱくしながら、子どもたちにスケジュール管理の大切さを説く。そして、私たちの時間も無限ではないことを話す。
ときどき、報告がなかったり、自分事ではないような態度をする生徒たちに、模擬テストも作ってやらずに、対策の時間も取らずに、いじわるをしたくなることもある 笑。うちは、学習塾だから、、、と開き直ってやろうかと思うことも、正直ある。
けれど、
勉強の内容よりまず、その理解と実行が社会に出てから一番大切なのに、学校での、テスト範囲の提示の仕方や時期、学校行事との兼ね合いなど、なかなか、子どもたちばかりのせいにはできないところもあり、悩ましい。