キック力UPにつなげるフィジカルトレーニング-体幹編-
体幹とは…
突然ですが、みなさん『体幹』と聞いて、どんなイメージをしますか?
【あたり負けない強さ】
【バランスを崩さない強さ】
多くの方はこのようなイメージを持たれているかと思います。
たしかに、このイメージも一理あるかなと思います。
では、さらにそのような体幹を鍛えるためのトレーニングはどう言ったものをイメージされますか?
これも多くの方は、下の画像のようなトレーニングをイメージされると思います。
これはこれで立派な体幹トレーニングであると思います。
しかし、実際にサッカーをプレーしている時に、この体幹は様々な使われ方をします。
【競り合った時にあたり負けしない】
【激しいタックルを受けてもバランスを崩さない】
どれも同じ体幹の機能が求められる場面ではありますが、働き方が少し変わってきます。
そのため、それぞれの働き方に即したトレーニングも行なっていかなければ、トレーニングの成果をプレーに反映することはなかなか難しいと思います。
今回は、数々のプレーの中でもサッカーの基本中の基本であるキック力UPにつなげるために必要な体幹トレーニングをご紹介しようと思います!
ただボールを蹴り続けて鍛えるのではなく、キック力に必要な身体能力も一緒に高めてより効率よくキック力UPにつなげていきましょう!
キック力UPに必要な体幹の働き
まずは、キック動作に必要な体幹の働きを整理していきましょう。
ここでいう体幹とは、上半身全体と考えていただきたいです。
おおまかにキック力UPに必要な働きは2つあります。
💡軸足と体幹(上半身)の分離
💡蹴り足と体幹(上半身)の連動
キック練習の際に必ずと言っていいほど、『蹴り足と反対側の腕も大きく使いなさい。』と指導されたり、指導したことがあると思います。
いわゆるクロスモーションという動きですよね。
ボールを強く、遠くに蹴るためにだけでなく、ケガから体を守るためにも必要な動きになります。
しかし、股関節痛や腰痛で悩むサッカー選手の治療を担当する際に、このクロスモーションの事を聞くと『意識してやっているけどなかなかフォームに結びつかない。』と言ってくる選手が多いんです。
それはなぜか。
その1つの原因は、先ほど紹介した体幹の2つの働きがうまく使いこなせていないからと考えられます。
この体幹の働きは、共通してこのクロスモーションを効率よく行うために必要なものとなります。
うまくフォームに反映できない場合は、クロスモーションに必要な部位の可動性や筋力を上げたりすることがおすすめです!
クロスモーションをしやすくするためにも体幹をほぐせ!
ここでは、なぜクロスモーションに体幹の機能が関わってくるのかを簡単に説明していきます!
このクロスモーションは、蹴り足とは反対側の腕を意識するように指導されることが多いと思いますが、この動きの軸となる部位は《背骨》です。
この背骨の柔軟性が高まることによって、蹴り足や反対側の腕が連動して動けるようになり、効率的なクロスモーションを行うことができます。
このように背骨がしなやかに動くようなクロスモーションを行うことで、より全身に力が入りやすくなり、足の振りが速くなりボールを強く、遠くへ蹴ることができます。
-背骨の動きを意識したクロスモーション-
体幹の機能を上げるトレーニングをやってみよう!
ここからは、クロスモーションをしやすくして結果的にキック力UPにつながるようなトレーニングをご紹介していきます!
Training.1|
<ポイント>
✔︎みぞおちからねじる意識
✔︎お尻は後ろに行かないように
✔︎床につけているひざが床から離れないようにする
Training.2|
<ポイント>
✔︎後ろ足の指で床を強く押して付け根を前に突き出す
✔︎両腕は横ではなく斜め上へ
✔︎体をねじったと時に両肩は同じ高さにある事を意識
Training.3|
<ポイント>
✔︎みぞおちから動かす意識
✔︎足と合わせる手のひらは天井に向ける
まとめ
体幹はぎゅっと固めるだけでなく、柔軟性を高めることで全身のフルパワーを発揮できる能力を高めてくれます。
特に、サッカーのキックのように蹴り足だけでなく、全身が一緒に連動するするような動きでは、この連動というのが非常にポイントになります!
今回ご紹介したような、全身の動きを引き出すトレーニングをしてからキック練習をするのもキック力UPに必要なことだと思います。
このようなトレーニングがみなさんの日頃の練習の参考になれば幸いです!
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