雷と早起き
最近、夜中に雷がとても頻繁に鳴る。
ピカっ!と部屋が青白く光るとゴロゴロゴロ。
眠れない。
というわけで久しぶりに3時にベッドから出て散歩に行ってみた。
いつもの日課の朝活を少し早めに実行。
サイクリングロードをヘッドライトをつけて歩く。
普段はランニングや散歩をする人たちで賑わっているが、午前3時という時間帯のため、ほとんど人がいない。たまにお爺さんが一人歩いている程度だ。
周りを見渡すと住宅の灯りは消えていてみんな寝静まっている。
聞こえるのは川の流れる音と、鈴虫の音色だけ。
時間帯が違うだけでここまで景色が変わるのかと思うと、なんだかワクワクする。
睡眠不足で不満だった気持ちが、日の出前の暗闇を歩いているうちにいつの間にか消えていた。
何だか良い香りがするなと思っていたら、橙色の太陽光が薄く柔らかく広がり始めた。
ちょうど目の前には朝日に向かって咲く花がいた。
今日、この光を待ち侘びていたかのように花からは何とも言えない清々しい雰囲気が漂っていた。
気がつけば、時間があっという間に過ぎていた。
夜が明けてしばらくすると、いつもの見慣れた景色と人々の日常が動き始めていた。