『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』(アニメシリーズ 1〜12話)
視聴環境:U-NEXT
【内容】
近世ヨーロッパを思わせるファンタジー世界で、皇太子に婚約破棄された公爵令嬢のルージュ。
15才のルージュは、その後それまでとは違った職業に就き人生を謳歌するが、20歳で死んでしまう。
死んだルージュは記憶を残したまま、婚約破棄された場面に戻り、また別職業に就くことに…
そのループを7回目繰り返した後、6回目に戦士として活躍した時に、自身を殺した敵国の皇太子アルノルトに見初められ婚約、奇妙な共同生活が始まる。
彼女は武力や侵略によって国家の反映を目指そうとするアルノルトを、平和的な手段で行うために奔走する。
・『小説家になろう』サイトで書いていた小説を元にしたアニメシリーズ。
【感想】
他にも何本かこうしたループもののアニメを観てみたのですが、観続けるのかしんどくなって1話で断念してしまうものとかもあったりするのですが…
これは個人的に面白く最後までみれました。
その理由を自分なりに書き出してみたのですが、大きく分けて2つの要因があるような気がします。
1つ目は、現実の職業観や生き方についての物語であるということ。
ループする前の知識や技術を用いて、周りをあっと言わせるような活躍をしていくという、ある種転生もののラノベ展開といった感じでしたが…描かれ方として、転職市場において、前職の知識や経験が新たな職場で評価されるといったような…
転生やループはしたことがない(?)のですが、社会人経験の中での肌感覚として、この感じはよくわかるなあと…
2つ目は、現実の政治状況を反映させたもののように感じる点であるということ。
大雑把なプロットを書き出してみてて気づいたのですが、ビジュアルイメージは随分と違いますが、なんだか皇太子アルノルトってプーチンを思わせるような。文武両道で恐ろしく頭切れ、国民からの人気もありつつも、冷酷沈着でありながらも冷酷な一面も持つ。
作者の現実の痛ましい状況を改善出来るのではないかという願いのようなものが物語の核にあり、それが観る人間に共感させるのではないかと感じました。
作者についてはググっても情報は出てこないのですが、普通に社会人経験ある人が、趣味とか副業的に書いているからこうした雰囲気になっているのかなあと…引きこもり的な人間が書いたような閉塞した世界観ではなく、わりと開いた世界観というか人間感を元に作られた物語なのではないかと思いながら読んでいました。
転生もののとかループものも、物凄く数が書かれ、その中からこの作者のようにプロになり、アニメ化までされるような人が出てくるくらい成熟して来ていることを感じる作品でした。
https://7th-timeloop.com
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?