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『チェーンソーマン』(アニメシリーズ ファーストシリーズ)
視聴環境:Amazon Prime Video
※ネタバレします。
【内容】
「チェンソーの悪魔」の力を手に入れた少年・デンジの活躍を描くアクション漫画原作のアニメシリーズ。
【感想】
以前、最後まで一通り見たことはありましたが、再度見直してみたのですが、かなり絶望的な状況で物語がスタートしていたんですね。
臓器や目玉、金玉まで売って何とか生きようとする主人公デンジ…
それでも1話の最後に、つまらない理由で殺されるという展開…
初見で、原作を知らないでアニメ観たので、ここまで凄惨な内容ということにびっくりしたことを思い出しました。
あと1話での悪魔のポチタと融合する設定自体は、ウルトラマンと一緒だったりするなあと…
ポチタが『デンジの夢を、私に見せてくれ』と話す場面は、なんとも言えない違和感がありました。
デンジは、夢を見る、希望を見るという人間として避けられない業を具現化したようなキャラクターなのだと感じました。
這いあがれないという絶望、弱いものが弱いものを食い物にしようとする欲望、どうしょうもない社会に対するどうしょうもない破壊欲求…
1話に出てきた悪魔にゾンビにされた人々は、会社という組織に従順であることを契約で縛られた会社員みたいたなあと…
なんだか、最近ニュースになった中古車販売店ビックモーターで、とんでもないことさせられていた社員のようにも見えたり…
1話の中にこの作品のテーマは詰まっていたんだと気付きました。
あと、いちいちキャラクターの語る台詞が強い…
『貴方を飼う』
『使えない人間は、安楽死される』
『汚ねえ、臭えといわれた俺が良い面の女に優しくされた、好き…』
それから、いちいち出てくるキャラクター強い…というか誇張されていてコメディー的な、コント的なキャラクターになっているなあと…
台詞回しもかなり独特なものも多いですし…
スレンダーな美人キャラが、嘘つきで倫理観も知能が低い原初的な存在だったりとか…
こんだけ悲惨で陰惨な物語なのに、センチメンタルにならず、乾いていて、コミカルでさえある…
そういった要素があるからこそ、エンターテイメントとして魅力的に観ることができるのだなと思いました。
近未来の日本、いや現代の日本がここまで進んでいるのかもしれないと考えさせられました。