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『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生(ドキュメンタリー映画)』〜ぷっくりした人物たちーーボテロが世界的に評価される理由
視聴環境:Amazon prime video
【内容】
独自のぷっくり太った人物を作品に登場させるコロンビアの画家、彫刻家のボテロのドキュメンタリー。
【感想】
数年前、山田五郎のYouTubeチャンネルで紹介されていた美術作品やアーティストの解説をきっかけに、ボテロの展覧会を訪れました。
最初の印象は、「ボテッと太った人物を描く画家で、その名前が“ボテロ”」という、非常に記憶に残るユニークなもの。絵柄もイラスト風で、それほど大きな作品ではないと思い込んでいました。しかし、実際に見ると、予想を大きく裏切る迫力でした。作品は想像以上に大きく、1枚1枚が細部までしっかりと描き込まれており、その緻密さに驚かされました。どこか奈良美智のキャラクターを思わせるような独特の可愛らしさも感じました。
展覧会では、ボテロ本人、画家となった子供たち、キュレーターへのインタビューや、当時の映像を織り交ぜたドキュメンタリーも上映されていました。日本ではあまり知られていない印象のボテロですが、この映像を通して彼が世界的に高く評価されているアーティストであることがよくわかりました。
ボテロは1960年代のニューヨークで抽象画が主流の中、あくまで人物画にこだわり続けた画家です。当初は評価が低かったものの、その独自性が徐々に認められるようになったとのこと。また、息子ペドリートを交通事故で失い、自身も大怪我を負ったという悲劇的な個人史と、その体験が絵画に与えた影響も描かれていました。こうした背景が語られることで、作品がより深く理解でき、非常に観やすい映画でした。
さらに、ドキュメンタリーからはボテロが家族に愛され、子供や孫たちと仲睦まじい関係を築いている様子が伝わり、その温かな一面が印象に残りました。
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