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『薬屋のひとりごと(アニメシリーズ 第2期 1話)』〜古代中国宮廷で紡がれる理想の物語と女性人気の秘密

視聴環境:U-NEXT


【内容】
架空の古代中国の王宮を舞台に、薬屋の女である猫猫(マオマオ)が薬学の知識を使って王宮内で起こった事件を解決していく。


【感想】
ラノベの世界観としては、ファンタジーものや学園ものはすでにかなりやり尽くされており、時代劇ものも史実に基づくと難しくなります。また、あまりに現実から離れすぎると、逆にファンタジー色が強くなりすぎてしまうというジレンマがあると感じました。
そう考えると、架空の古代中国宮廷という設定は、うまくフィクションとリアリティを織り交ぜたものだと感じました。さらに、薬屋の謎解きものというジャンルも、非常にうまく設定されていると感じました。

この原作小説がライトノベルの年間ランキングで1位になったという話を耳にして、興味を持ち、調べてみることにしました。
原作小説のランキングを調べると、次のようなランキングがヒットしました。
・2023年1月1日から10月31日までのライトノベル年間ランキングで1位
・2024年上半期ランキングで1位
・2022年ライトノベル年間ランキングで5位
また、コミックの売り上げランキングを調べてみると、
・女性漫画や女性コミック部門で、2023年と2024年の年間売上ランキングで1位
どうやら女性人気が非常に高いようです。

そうした女性人気という面から、改めてこの物語の設定を見てみると…
主人公は単に頭が良いだけでなく、薬学の専門知識を持つチートキャラで、しかも美少女という設定。さらに、王宮でも随一の美青年から思いを寄せられているという点も重要です。
なるほど、目立つことなく、しかし実は容姿端麗で、その魅力を知っているのは非常にイケメン…という分析に至ったとき、今の若い女性が求める理想像を見事に反映しているのだと再認識しました。

また、中国を題材にした物語は、長い歴史と多様な文化背景を持つため、まだまだ多くの面白いネタが転がっているのだろうと感じました。
次にインドや東南アジア、アフリカなどを題材にした物語も、まだ手付かずの部分が多いのではないかと考えたりもしました。

前回の第1シーズンはかなりの反響があったとのことから、第2シーズンが制作されたのだと思いますが、個人的には第2シーズンに少しマンネリ感を感じました。製作側としては、人気シリーズを長く続けたいという思いがあるのだろうと思いますが、少し新鮮さに欠けた部分があったのではないかと感じました。

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