北海道周遊記(前編)
こんにちは。夏が暑すぎて溶けそうです。そろそろ夏が終わってくれないとぐでたまになる予感しかしません。私は、夏の平均気温18℃(最近は上がってきてるらしい)の海沿い出身なのでこの暑さだいぶ堪えてます。こころです。
コロナの影響で新歓がなくなり、登校がなくなり、部活がなくなり、気づいたら夏休みが始まる7月になっていた。このままではなにもせず大学2年の夏が終わってしまう。そんな焦りを抱えていた。(もちろん実際にはなにもしていないわけではないし、今年度やりたい活動もじゃんじゃんやっているけど、人と会っていないとなんだかなにもしてない気になったりした)
世間は旅行に行って良いのか、行かないのか、賛否両論で、私たちはそんな風潮に踊らされ右往左往し、行ったとしてもSNSで拡散するのは御法度、というような謎の圧力があった。
そんな中、JR北海道が出しているお得な切符で「LOVE!北海道周遊6日間パス」というものがあることを知った。これは6日間JR北海道の普通列車から特急まで乗り放題で12000円という、旅に行きたい限界大学生には正にもってこいの切符だった。
詳細はこちら
これを読んでいる皆さんにもいろいろな考えや思いがあることでしょう。でも、私はいろいろ考えた上でこの「LOVE!北海道周遊…」(長いから次から北海道周遊パスでもいいかな…いいよね…)を使い、北海道を回ろうと決めました。なので、これは純粋な旅の紀行文として読んでいただければと思います。
それでは、いざ!北海道周遊の旅へ!
1日目:さいほくたん
北海道には20年間住んでいるが、行ってみたい場所はまだまだたくさんある。
そのうちの1つが「宗谷岬」である。
言うまでも無く宗谷岬は北海道最北端の地であり、稚内駅は日本最北端の駅ということになる。
この「さいほくたん」という言葉につられ、私は宗谷岬を目指した。
旭川駅から宗谷本線、特急で片道約3時間半で稚内駅に着き、そこからバスに乗り40分ほどのところにそれはある。
稚内駅に着くとそこにはたくさんの人が…すいていると思っていたので少し驚いた。
どうやら私と同じく「さいほくたん」につられてやってきた人がたくさん居るらしい。バス待ちしている人数だけでもざっと30人ほど。
みなカメラを片手に何時間も電車に乗り、「さいほくたん」を目指してやってきたのだ。
こんなにも人に活力を与える6文字があるのか。言葉のすごさは計り知れない。
すごいと思うと同時に、なんだか少し滑稽にも思える。大の大人が「さいほくたん」を目指していろいろなところからやってきたのだ。そう思うと少し笑ってしまった。
そんなことを考えているうちにバスはやってきて、私たちを宗谷岬へと運んでいく。
見えてくる海。
北海道最北端の海は一体どんななんだろう、と思っていたが、想像していたよりもきれいでこれまた驚いた。
次はノシャップ岬に向かう。ノシャップ岬は北海道で2番目の北端の地である。
遠くにかすかに見えるのが利尻島だ。この日は天気が良く、海がどこまでも続いていた。
2日目:思い出の町
私が小学生の時、家族で函館に行ったことがある。アウトドアが好きな家族で夏と言えばいろいろなところに旅行やキャンプに出かけたものだが、幼かったせいかぼやぼやとした記憶ばかりであまり覚えていない。でも、なぜか函館だけは鮮明に覚えている。そして、なんだか無性に行きたくなった。
旭川駅から特急で札幌へ、そして小樽、倶知安、長万部、函館へと着く予定だ。
札幌に着き、乗り換え待ちをしているとき、駅のホームでおばちゃんに話しかけられた。背中にはめちゃくちゃでかいリュック。話しを聞いてみるとどうやら福井県からきたご夫婦で私と同じ北海道周遊パスを使い、同じく函館に向かっているらしい。
気さくなおばちゃんで話しも弾む。道中のこんな出会いも旅の醍醐味だ。高齢者と言うこともあり、距離は十分に気をつけ、お互いマスクをした状態でお話しする。
旅行が趣味で北海道はもう7回目、羅臼山の登山をしてきたんだとか!なんと!すごい体力だ。こんな老後を過ごしたいものだ。
そんなことを思っているうちに函館に着いた。
あいにくの曇りで、函館山は登ってもきれいな夜景は見れそうにない。残念だが、また来る理由ができた。次回のお楽しみに取っておくことにしよう。
函館ときいて外せないのは夜景だけではない。メジャーだが五稜郭も函館の名所の一つだ。10年前も来たっけな、と思いながら五稜郭を目指して歩く。
五稜郭に来るのは2度目だが、桜の時期は一度も来たことがない。春は桜が満開でそれはそれはきれいなのだそうだ。次は春に来ることに決めた。
そしてそして、夜景、五稜郭、ときたらもう一つ外せないものが出てくる。そう、ピエロだ。
なんだかこのバーガーの味が10年来忘れられなかった元の様な気もする。うん、相変わらず(?)、おいしい。
一日の最後に金森赤レンガ倉庫に行こうと思っていた。1869年頃の赤レンガ倉庫をショッピングモールとして利用しているもので、こちらも観光名所である。なんだけど…のんびりしすぎてもう閉館してしまっていた笑 こういうこともよくある笑 まあ、見るだけ見に行ってみた。
どこか懐かしく、親しみのある町並みに心を許しながら、気の向くまま足の向くままにふらふらと歩く。こんな風に歩くのが私は好きだ。散歩ってやつだ。どこに行くか決めずに興味のある方へある方へと歩を進める。この延長線上にあるのが旅なのかもしれない。なんとなく帰路につき、気づいたら眠っていた。
3日目:出会いの町
実は函館のホテルでチェックインしたとき2000円分のお食事券をもらっていた。だから、普段だったら行かないであろう朝一で豪華な朝ご飯を食べることにしていた。
行きたいお店は決まっていて、「一花亭 たびじ」というところだ。前に来たことがあって、「なにこれ珍百景」でも紹介された有名店だ。確か、前に来たときは長蛇の列だったんだよな~混んでなきゃいいなと思いながら、お店を目指す。
と思ったら地図を見ているのになかなかたどり着けない。私は方向音痴なのだ。10分ほどぐるぐるしてしまった。こういうこともよくある笑 だから余裕を持って旅程を組むのは最重要事項だ。
お店にたどり着く間にたくさんの人に話しかけられた。
おばちゃんに昆布を推され、トウモロコシのおいしさについて語られ、おじさんにイカをゴリ押しされた。3人目でたまらず買ってしまった。小樽は人通りが少なく、心配になったが、函館はそんな心配もさせないほどに元気でみんな明るかった。
やっとたどり着いた「一花亭 たびじ」
今日は、登別に行き、白老にある噂のウポポイに行って、旭川に戻る予定である。お腹もいっぱいになり、早速出発する。
まずは登別を目指す。道中は、夏休み明けにテストが迫っていたので必死に講義資料を読み込む。時折見える海が、焦る心を癒やしてくれた。
登別駅に着き、そこからバスで15分ほどで登別温泉街に到着する。
古き良き町並みが落ち着いて、ずっと居座りたい気持ちになった。
そうはいっても時間が無いので、早足で坂道を登る。目指すは地獄谷だ。
辺り一帯は硫黄の匂いに包まれている。
ちょろちょろと音がするなと思ったら、温泉が湧き出ているらしい。
湧き出ているところを見たら入りたくなってしまった。でも、入っている時間は無い。なぜなら次の日にバイトが入っていたからだ。あまりに弾丸で急遽この北海道周遊を敢行しているため、翌日のバイトのために、今日中に帰らなければならなかった。まあ、そういうこともあるよね
そういうことでまっすぐ帰ることにした訳だが、この登別の町並み、雰囲気にすっかり魅了されてしまった私は、明後日、つまり5日目にもう一度登別に行くことにした。こんなにも惹かれる町ははじめてだ。
名残惜しさを抱えつつ白老へ向かう。
出迎えてくれるムックリの音。ここからアイヌの世界なんだということが全身で伝わってくる。「いざないの回廊」
アイヌの伝統的集落であるチセの中を見学できたり、ムックリの演奏を聴くことができたりと周りきれないくらい内容が盛りだくさんだった。
現在ウポポイでは、コロナ対策として入場人数を制限しており、事前にチケットを予約しておく必要がある。博物館に入りたい人は入場チケットとは別に博物館のチケットも取っておく必要があるので注意が必要だ。
詳しくはこちら
充実した3日間だったがまだ半分だ。旭川に帰る道中に思う。まだまだたくさんの景色を見たいなあと。旅はまだ続く…
↓今回辿った経路がこちら
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