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【百秘本095】大切に育てた娘があんなことになったとしたら

百秘本ご購入のルール

一、タイトル秘密です。
二、返品はできません。
三、他の人には教えないでください。

この本を百秘本にした理由

まちがいなく言えることは、この本を読んでいる最中、どうしようもないほどの“怒り”に苛まれるということです。その怒りは出るべき先を求めて彷徨うかのように強烈で、しかもある意味純粋です。大切に育てた娘があんなことになったとしたら、人はおそらく、父親のように振る舞うでしょう。いや、振る舞いたいと思うでしょう。我々読者は、父親と怒りによって強固な絆を結び、復讐を強く強く願うことになります。必然的に読者も罪人になる不思議な小説です。

百秘本を楽しむ方法

  1. 百秘本に書かれているコメントを読み、直感を信じてご購入ください。

  2. 百秘本をお楽しみください。

  3. 読んだ感想はタイトルを伏せて、百選本専用の#(ハッシュタグ)をつけてInstagramやXで投稿してください。

  4. ”つながるハッシュタグ”をSNSで検索し、その投稿に対してコメントを送ってみましょう。また、同じように送られたコメントに対して、返信してみましょう。

  5. 百選本のカバーに記されている”次に読む本”を参考に次の百秘本/百選本を選んでみましょう。

百秘本の”つながるハッシュタグ”

下のハッシュタグをつけて、InstagramやXで感想を発信して下さい。また他の読者の感想をさがしてコメントして下さい。ただし、まだ百秘本を読んでいないお客様のために、本のタイトルがわかる発信はお控えください。

#百秘本095 ※数字は半角で

また、以下のハッシュタグも合わせて使うことにより、他の百秘本を読んだお客様とつながることもできるかもしれません。

#百秘本
#天狼院書店

ご交流はお互いにマナーを守り、ポジティブな内容でお楽しみください。
天狼院書店へのコメントもお待ちしております。

これからの百秘本

百秘本では、これから様々なプロジェクトをご用意しております。MOVIEやライブイベントなども水面下で準備を進めております。すべての百秘本を攻略するとーー
このさきは、まだ”秘密”です。
天狼院書店のInstagramやX、または#百秘本で検索するか、店頭でご確認ください。この一冊の百秘本はまだまだ入口に過ぎません。

天狼院書店のSNS

天狼院書店公式Instagram

天狼院書店公式X

■ 百秘本物語095スクリーンプレイ

うず高く積上げられた本が林立する空間。
リーディング・チェアに座り、湧き上がる怒りと戦うようにイライラしながら、それでもなお本を読む若い女性095がいる。
彼女は黒いカバーが掛けられた文庫本を読んでいる。
そのカバーには「095」の文字が白いペンで書かれている。
まもなく読み終える。
読み終えて、大きなため息をついた瞬間に、見えないスピーカーからマイクが入れられる音がするや否や、095は叫ぶようにして言う。
095「どういうことなのよ!」
それに対してまったく動じない優しげな男性の声がその狭い空間に響く。
男『読了、されましたでしょうか』
095「何が読了されましたでしょうかよ! いったい、どういうことなのよ!」
男『と、言いますと?』
095「あなた、言ったよね。本の中の世界は、現実世界とリンクしているって」
男『・・・・・・』
095「ということは、私はこの本の中の誰かと同じ目に遭うってことでしょ? 普通に考えると、この父親ではなく、娘でしょ? この娘のような目に遭うって言いたいんでしょ? あなた、言ったじゃない! 課題をクリアすれば、間違いなく無事に帰すって。これのどこが無事なのよ!」
男『あなたは今、どの立場で憤られているのでしょうか? この小説の父親でしょうか? それとも娘でしょうか? それ以外でしょうか?』
そう言われて、095は戸惑う。
095「全員よ! 全員の立場で怒っているの! 何なら、私がこんな目にあったら、きっとお父さんもあなたに対して同じことをしようと考えるに決まってる! あなた、殺されるよ、絶対に! 私にこんなことをしたら、あなた、絶対に死ぬから!」
男『やれやれ、ですね。私があなたに何をするというんですか?』
095「だから、あれよ、ここに書かれていることよ!」
男『しません』
095「しない?」
男『はい、しません。私のプロトコルにはそういった指示はありません。あくまで、私のプロトコルには』
ガチャ、と扉が開く大きな音がして、光が差し込む。
大勢の人が入ってくる気配がする。
まばゆい光を手で遮りながら、恐怖でひきつる声で、
095「どういうこと? 私、課題、クリアしたよね? 全部言われた本、読んだよね!」
男『誠に申し上げにくいことですが、あなたは課題をクリアできませんでした。本当に残念です』
095「読んだじゃない! ちゃんと全部答えたよね? 答えたじゃない!」
男『あなたは終始、実に聡明でした』
095「だったら、助けてよ!」
急に暗転する。
095の叫び声が響く。
静寂。
しばらくして、再びマイクがオンになる音がする。
明かりが点くが、彼女はもうそこにはいない。
男『現場001-095ラインより、通達。ウォールーム、応答を願う。・・・・・・23:40現在、プロトコル完了、確認乞う。・・・・・・待機場所にて、次のプロトコルを待つ、以上、通信終了』
暗転して、CRAZY BOOK CLUBのロゴマークが浮かび上がる。

百秘本物語

※MOVIE版『百秘本物語』は天狼院書店公式Instagramで配信中です。

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