「天狼院プラグイン」天狼院型の書店をはじめることができる制度《天狼院通信》
いつもありがとうございます。
天狼院書店店主の三浦でございます。
本屋を作るのに、異様にお金がかかります。
どれくらいかかるかと言えば、もう10年以上も前に、書店を開くために2つの取次さんにお願いしに行ったのですが、まず片方は、この時代に新規に書店を開くという話をほとんど信じてもらえず、「まずは保証金も入れて、5,000万円かかります」とカタログを見せてもらいました。
到底払える額ではなく、もう一方の取次さんにお願いに上がると、結構、話を聞いてもらえて、それでも天狼院書店をオープンするまで、保証金も入れてかれこれ1,500万円ほどがかかりました。
僕に財産はなかったので、ほとんどは銀行にお金を借りてまかないました。
粗利率が低くて、衰退産業の代表とも目される書店業に、それだけのリスクを投じて参入するのはビジネス的に“なし”でしょう。ロマンだけでは家賃は払えません。
書店とちょっとのコーヒーだけで勝負しようと最初は思っていたのですが、これが売れない、売れない、想定以上に売れませんでした。
オープンして1ヶ月後には、もはや、絶望的な状況になっていました。
このままでは、即、潰れる。
なんとかしなきゃ。
それで生まれたのが、読書会やフォト部や落語部などの部活、そしてゼミなどの講座群でした。
それが天狼院書店の代名詞となり、コロナ前まで天狼院書店は指数関数的な成長をしました。
「本だけでないその先までも提供する書店」
このコンセプトが世の中にある程度受け入れられたからだろうと思います。
そうして天狼院書店は、書店の中でも異様な進化を遂げました。完全にガラパゴス化しました。
ただ、この「ガラパゴス化した天狼院」の業態こそが、今多くの書店が抱える問題をある程度解決できるのではないかと考えました。
フランチャイズというかたちではありません。フランチャイズだとお金がかかりすぎます。
そうではなく、今ある店や業態に、天狼院の講座やイベントなどをプラグインのように一部導入してみる。
これなら、無理なく始められるのではないか。
こうして考えた「天狼院プラグイン」の構想は、「海の出版社」の概念構築とともに実はコロナ前から進められてきました。
来週も、ある著名な書店グループの社長と会うことが決まっています。また、取次さんの方とも何度かその話題になっていました。
来週会うのと別の書店グループの経営者の方とも何度か社員の方も含めてディスカッションを進めていました。
ある地域のディベロッパーさんとは、巨大な案件の話をコロナ禍でいただいており、こちらが資金がないので出店はできないと言うと、とある大手書店グループが書店として出店し、講座やイベントは天狼院が担わないかとのお話もいただいておりました。
すべては一度、コロナ禍の大打撃で頓挫しましたが、いよいよ、「天狼院プラグイン」が本格的に動き出します。
本来、我々のBtoB用の概念「海の出版社」の名前で、対書店、対店舗向けに開発していた制度体系ですが、昨年から天狼院の講座のライセンスを発行して講座を開催していただく「ライセンス制度」を走らせる中、もしかして、店舗がない方でも、たとえば週末だけ公民館や会議室を借りてリスクを少なく始められるのではないかと考えていました。
それゆえに、まずは企業向けに公開する前に、天狼院書店のお客様向けに、サービスを発表してしまおうと考えました。
もしかして、全国で担っていただける方がいるのではないかと。
プラグインですので、名前も自分で決めてもいいですし、今やっている事業の中に新しい事業としても組み込んでもいいと思っています。
講座だけ導入するのもいいでしょうし、新刊書店が重いのであれば、古本でのみ書籍を扱ってもいいだろうと思います。
カフェをはじめたい方は、その導入もお手伝いもします。
カフェと古本の組み合わせはとっつきやすいかもしれません。
無理なく始めて、徐々に大きくしていく、長く続けていく。
そういうスタイルもありなのではないかと思います。
概要、発表いたしますので、ぜひ、以下のリンクから今夜の放送をご覧ください。
お楽しみに
▼天狼院プラグイン「天狼院型の書店をはじめることができる制度」の詳細
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