タップダンスを踊りたい
先日からちょっとずつ巡回中のTheTokyoToilet。今回ご紹介するのは、TheTokyoToiletプロジェクトへ海外から参戦しているマイルズ・ペニントンさんの幡ヶ谷公衆トイレ(今は東大の先生になったので日本に在住)。ペニントンさんは、こんな私でも聞いたことがある、デザイン・イノベーション・ファームTakramのロンドン事務所長もを兼務している。紛いなく権威……(怯)
そんなペニントンさんがデザインしたのは『…With Toilet』、公衆トイレが地域コミュニティの中心になるようにと名付けられている。それだけに幡ヶ谷公衆トイレがあるのは超住宅街の中であり、あたりを見渡してみるとあっち見ても家こっち見ても家。かなりファミリーないし子供が多い印象だった。近くには公園やら子供図書館やらがあちこちに。どうやら、この公衆トイレユーザー層は子供から老人まで幅広く、その利用頻度も少なくなさそう。
子供から老人までが利用する公衆トイレなのだから、安心安全な場所でなくてはいけないのに!以前この場所にあった前任の幡ヶ谷公衆トイレは、入り口が木の茂みに隠れていて、昼間でもかなり怖かった。オブラートなんて捨てて、正直に言ってしまえば、あれは呪物かなんかだと言われても納得ができる。あんなに怖い見た目しているのに、なぜか本当に目立たない。不思議なことがあるもんだ。一体どんな呪いがかかっているのか。
一方で新・幡ヶ谷公衆トイレは、夜になれば「ここは舞台?」「ぜひ私が有名になったら私の肖像画を飾ってほしい」と思わず私がエレガンスになってしまうほど、ギャンギャンにライトアップしてくれる(Qステッカーを貼りたいという気持ちはなんとか抑えた)(意識高い)。それほどに明るいし、清潔感あるし、夏でも臭くない。公衆トイレの暗い、汚い、臭い、怖いというイメージの払拭に特化・貢献している。クイーン・オブ・クリーン!
前任とは大違いだ。
新・幡ヶ谷公衆トイレについて忘れてはいけないのが、トイレ前にある開放感あふれる小空間。もはやラーメン屋台でも開けるのではないかと思ってしまうほどの広さでありながら、天井もとっても高いので音だってよく響く。ここで誰か大道芸とかやってほしい。「小さなコミュニティスペースがあること」や「大きな交差点に開けた入口を持っていること」さらに「明るく、よく目立つ意匠的デザインがされていること」は、人の目を自然にそこへ集めるという役割を担っているのかもしれない。
『…With Toilet』。いつか本当に地域コミュニティの中心となって活躍し、『みんなで見守れるトイレ』として花開く姿を見るのが楽しみ。
この前行ったらベンチがなかったけど、メンテナンス中かなんかなのかな。座り心地が良くなって帰ってくることを、私は楽しみにしている!!
追録 おやつは世界を救う
It's a Sweet World. 甘いものがなきゃやってられない。今回のお供はローソンの『どらもっち』。あんことクリームなんて…老若男女すべての人にドストライクでしょ。全方位隙なし。