手のひら先生の高麗手指鍼療法 14 関節リウマチ治療



関節リウマチは治るのか?治せるのか?

人間が免疫システムを持った時から関節リウマチを発症するのはおそらく宿命だったのでしょう。

私は進化の過程を3つの時代に分けて、鍼の治療も時代ごとにツボも異なると説明しています。免疫システムは4億年前の魚の時代にはもう備わっていたのです。
この免疫を自然免疫と呼んでいます。次の進化の過程は鳥です。鳥は恐竜の仲間になりますが、この時に獲得免疫システムが備わるのです。この免疫の働きはそれまでの自然免疫が自らの細胞が癌化した時に、敵と見分けがつかなかったのを克服するものでした。次の人間に進化してもこの能力は受け継がれます。

関節リウマチと関連する免疫は自然免疫だけと思われていましたが、最近の研究では獲得免疫も関係すると報告がされています。

関節リウマチは外敵から自らを守る免疫システムが異常になって起こる疾患なので、これを元に戻すことによってしか克服する方法はありません。

日本では長らく「不治の病」として恐れられてきました、それは今でもほとんど変わりません。紀元前4500年前のアメリカインディアンの化石から、リウマチを患っていた痕跡が見つかったそうです。
漢方の世界でも関節リウマチは「痺症」として分類されていました。
紀元前256年に書かれたと言われている東洋医学のバイブル「黄帝内経素問霊枢経」にも記述があり、東西医学ともに関節リウマチのは古くから知られていました。

二千年以上の間リウマチ治療は痛みとの戦いであって、東西医学の薬とも対症療法の薬しかありませんでした。

関節リウマチの原因はほんの数十年前に、免疫異常によっておこることが分かりました。しかし異常になった免疫システムを正常に戻す薬も方法もありませんでした。

関節リウマチの原因

免疫疾患と分かったのがまだ最近のことである。100年前はやっと鎮痛剤のアスピリンが作られました。さらに関節リウマチでは起こる関節の炎症を抑えるため、ステロイドホルモンが作られました。これが70から80年前でした。骨破壊を防ぐ作用があるとされている、メトトレキサートは20年ほど前に認可されました。

免疫疾患なのでがん研究とともに免疫システムもより深く研究がされるようになりました。ただしリウマチを根本から治す薬はまだ開発できていません。

関節リウマチの診断

関節リウマチと診断されるまでは時間がかかります。アメリカや日本でも判定基準が決められています。その中にいくつかに当てはまると、そこで関節リウマチと診断されるのですが、かなり時間が経過して症状が進んでいる場合が多くありました。そこで考えられた方法が、抗ガラクトース欠損Ig抗体を発見する方法です。ただ正確性に欠けるという事で、リウマチ因子や骨破壊因子も使って確定します。

リウマチは少数例ではあるでしょうが、自然に治癒する例もあるとききます。早期に発見し早期に治療を始めることで、関節リウマチが悪化する前に治してしまおうという考え方があります。

ただ免疫疾患を判定することが難しく治療が遅れがちだったのを、なるべく避けようというのがこの早期発見・早期治療と言う考えにつながったのではないでしょうか。

診断基準が有ったり早期発見の検査法があるのですが、主治医がリウマチと診断する基準が様々なので、いまだ早期発見・早期治療が普及することはは難しいようです。

関節リウマチは膠原病に分類される疾患です。この膠原病と診断することは大変な困難があるようなので、検査方法があったとしても診断が遅れるのは仕方ないかもしれませんね。

関節リウマチの治療法

関節リウマチの原因が免疫システムにあったと分かったのは、まだここ20、30年ぐらいのことです。したがってリウマチの薬はそれまでは鎮痛剤でした。

日本では漢方薬が「痺症」として痛みを取る処方がされてきましたが、効果はありませんでした。「風寒湿の気が虚に乗じて経絡に侵入し、気血が凝滞することで起こる」と原因を求めているのですが、免疫論からすれば今考えれば的外れと言えます。

鍼で関節リウマチを治した治ったという症例は、残念ながら見たことがありません。鍼治療のみではこうなりますが、鍼とお灸を併用された治療家や、灸師の症例では治したとの症例はあります。ただしその頃は(大正から昭和の時代でも)リウマチを診断する血液検査やレントゲンは使われていなかったので、現代医学からの完治したと判断は出来ません。日常生活に支障が無くなる程度になったという事でしょうか。

西洋医学の関節リウマチ治療法は、アスピリンなどの鎮痛剤から免疫抑制のための抗リュウマチ薬になり、現在は生物的製剤も多く使われるようになりました。

関節リウマチの治療費

関節リウマチの問題点の一つに、治療費が高額になると言われます。これは一つは治療期間がながいこと一つは薬価が高いことがあげられます。生物的製剤は月に保険診療でも四万円以上かかるという事で、負担が大きいのです。

またこの薬を止めることは出来ないようです。自分で注射を行うので、管理した上に注射を継続中止などを決めるのは難しいことになります。一旦始めたらやめられない治療になります。

また関節リウマチの救世主のように考えられていた生物的製剤でしたが、最初は副作用なくとも長期に処方されると内臓に重篤な影響が起こると警告され始めました。


人間の進化と免役システムの進化を理解すれば関節リウマチも克服できる

これからは私が高麗手指鍼の研究と治療の中から学び、発見したことをお話しいたしましょう。

下に紹介しています「手のひら先生の高麗手指鍼療法」では、人間の手のひらには進化してきた足跡が埋め込まれており、それを掘り起こせばそこに記憶された免疫システムを正常化することが出来るのです。

西洋医学のような検査方法はないのですが、治療の中で証明されてきたものから免疫システムを正常化させていると考えています。

検証 1 手術後の腸の癒着を簡単に治療できる。これは世界のだれもどこでも完治が出来ないものですが、短期間最少の治療回数で全員完治させることが出来ます。これは免疫システムを正常にしているからです。

検証 2 進行する癌などには対処できないこともありましたが、ステージ4の前立腺がんが骨にまで転移した状態を完治させたことがあります。

検証 3 関節リウマチ治療でも治療回数などの条件はあるものの悪化した症例はなく、免疫システムを正常化をすることで改善以上完治するまでの症例があります。

これらは人間の先祖が魚であった4億年前の自然免疫から、やがて今の獲得免疫を備えるまでを手のひらは記憶しているのです。その記憶を掘り起こし免疫システムが正常になるように、どのような刺激をすればよいかを考えると、身体は自らの記憶をたどって元の姿に戻っていくのかもしれません。

次の本は「手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法」がどのようにして生まれたのかを書いたものです。
他の鍼灸書のようにこのツボを使えば治るというような本ではありません。手のひらのツボのことや治療法については
「高麗手指鍼講座」柳泰佑著 たにぐち書店 刊 日本語訳がありますのでご覧ください。鍼灸は見たり読んだりしても身につくものではありません。

一般の方には病気を治す鍼治療とはどういうものか理解できるように書いてあります。さらに私なりの簡単自律神経調整法を図解しております。


私のホームページはこちらです。「手のひら先生のリウマチ相談室」

サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。